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残念な魔女見習い ~火傷痕コンプレックスからの魔法成り上がり~  作者: かず@神戸トア
女潜入者サラ

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港町ホーマ

ガーライト王国でも西にある港町ホーマに到着する。


港に入る前に、純粋な海軍の警備隊が乗船して検めにやって来たが、正式な許可証と旗を所持していること、海賊行為をしてきた3隻の捕虜にした者たちも、力の差が分かったからか余計な嘘は言わなかったので、すんなりチェックも終わり、無事に入港することができた。


唯一手間がかかったのは、ガーライト王国海軍への勧誘を角が立たないように断ることであった。ガーライト王国は今アルメルス神国と戦争中であり、腕の立つ者は喉から手が出る程欲しい時期であるからである。


停船した後は、まず海賊船3隻の扱いについて、衛兵たちに相談することになった。

「ガーライト王国としても、私掠を認めていない許可船への海賊行為は厳しく取り締まりたいのですが、なかなか証拠が無かったもので。今回は本人たちも認めていることから、きちんと処罰、犯罪奴隷にすることで対応いたします。このことが広まり、不法な海賊行為が減って貰えると良いのですが」

3隻でオールを漕いでいた奴隷たちも、ガレー船と合わせてサラたちの所有物ということになる。


ただ、ガーライト王国は単なる経由地で、本当の目的地はアルメルス神国であるサラたちにはガレー船などは扱いに困ってしまう。

死体も含めて海賊たちから取り上げた武器などもめぼしい物は無かったので、合わせてミケラルド商会に売却の相談をする。

「そうですね、私たちもガーライト王国ではまだまだ駆け出しです。商船の護衛としてだけでなく、色々と事情を知っていそうな彼らは有効活用させて貰います」

アルメルス神国への進入は陸路でするつもりであるので、神聖騎士団たちが使っていた密航船と乗組員はこの港町に置いて行く。ただ、彼らだけでちゃんと商売をできると思えないため、ミケラルド商会に指導・管理を委託しておく。


また、その残すメンバ用の拠点として、ガレー船などの売却費の一部で小さな屋敷を購入しておく。立ち入り禁止の部屋を作っておき、≪転移≫のための場所を確保する。


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