ゴルガ観光
タカマーノの背景を知るために彼の実家の話や、陸軍閥と海軍閥の関係や3王子の力関係、支援組織の状況などの追加調査をトリストフたちに頼む。
その上でサラたちはゴルガで買物等の観光をする素振りで、タカマーノに案内を頼む。
「ダニエーレ王子が到着するには後1週間ほどかかるでしょうから、それまで約束通り案内をお願いします。ゴルガに来る前にバスキに寄ったときにも港の規模に驚かされました。ぜひご案内ください」
と、タカマーノと海軍閥とのつながりも垣間見られる可能性もあるので、軍港を含めた港への案内を希望してみる。
「陸地が主なコルマノン王国の方には、海や島の多いアルテーラ王国の港は珍しいですよね。ぜひご覧ください」
と海側へ案内をして貰える。
「王都ゴルガは、バスキよりも港の規模が大きいです。バスキは大きな入り江でしたが、ゴルガはご覧のように岬になります。西に突き出した岬の先に王城があり、その手前に街が広がっています。その岬の北側が内海なため港になり、先になるほど城に近いのと、海が深くなるので大きな船が接岸できるために海軍が利用し、その手前が商船、さらに手前が漁船という大きな区分になります」
という案内を、内海の遊覧船で観光しながら、タカマーノが説明をしてくれる。
王城は岬の先にあり、かなり堅牢な感じがした。
「海軍には帆船もガレー船もあるのですね。コルマノン王国では帆船ばかり見ていましたので」
と、ラブリニー・バッソでガレー船の鹵獲の話まで認識しているかカマをかけてみるが、
「確かにコルマノン王国では帆船ばかりと聞きますね。陸軍閥の私は詳しくはないのですが。ガレー船は外洋が苦手ですが、島の多いアルテーラ王国では領内の島々をまわる際や、大陸でも海岸線に沿った移動などで活用の機会がありますが、コルマノン王国は外洋に強い帆船が主になるのですかね」
との返事であり、躱されたのか本当に知らないのか分からなかった。




