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遺品売却

残っていた重傷者を、天使マルカルロと共に回復して、特級魔法回復薬を再度仲間たちに配布したサラ。司令官たちのところに戻り、今後について相談する。


「龍の棲む山の奇襲も阻止し、(おとり)であったこの街道付近の国境も王国軍が優勢である。これ以上は民を苦しめるだけである」

「ただ、こちらから休戦を申し入れると、下手(したて)に出たと厳しい条件を言われるかもしれない」

「では、帝国兵の死体、遺品を引き渡す機会を作るというのはいかがでしょうか」

と提案するサラ。

ここでも橋の上にも、ときどき氷魔法で凍るので腐ってはいないが、いつまでも騎兵の死体がある。龍の棲む山でも大量に帝国兵の死体を回収している。

前回の戦争のときにも、遺品は帝国民にとって重要であった模様を思い出し、この国境で再度、遺品の販売市場を行うのである。


早速、白旗を持って帝国軍に交渉に行った使者は、龍の棲む山で帝国軍が壊滅になったことを知り吃驚(びっくり)したようであったという情報と共に、遺品交渉の成功を報告する。

前回は国境の橋の手前で販売用の仮建物を建設したが、一般国民を血が落ち切っていないままの橋を越えさせるのも良くないと、帝国との交渉の結果、橋の東側、帝国側に建物の建築が決まる。


並行して、帝国内で遺品の引き取りを周知して貰う。それはつまるところ、龍の棲む山で帝国軍が壊滅したことの周知にもなり、狙い通り帝国西部の第2皇子勢力に別の形でもダメージを与えることになった。


サラとティアーヌの魔法袋に入った遺体・遺品から順次並べ、呼び寄せた武器商人による値付けを横で見ながら≪鑑定≫の訓練をするサラであった。

しばらくすると、山で別れたハリーたちも無事に合流し、追加の遺品等を順次並べて引き取らせていく。


この頃、ミーナや元々誕生日が不明であった孤児たちに決めた誕生日となり、息抜きも兼ねて豪勢なバーベキュー大会で仲間内だけのお祝いを少し離れたところで実施した。誕生日を祝ったことが無い孤児たちは泣いていた。成人になったディディエには、引き続きよろしくと2つ目の≪拡張≫された腰袋をあげる。


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