火精霊ヨルバ
「おぉ、既にここまで。なかなか見込みがあるではないか」
「そうでしょ、私が先に見つけたのだからね」
と水精霊シルビーが良く分からない対抗をしている。
「ならば。わが真名はヨルバ。この魔導書を使うが良い」
と、魔導書を与えられる。
サラはさっそく、魔導書を確認すると、≪契約≫や≪召喚≫などは既にシルビー等で経験しているものと同じであった。
真名ヨルバを意識しながら
≪契約≫
とすると、
「ふむ、さすがである」
とヨルバからの返事があり、さらにヨルバを意識して
≪召喚≫
とすると、ヨルバが一度消えて、サラに近いところで再出現する。
「おぉ、一言声をかけてからにしろよ」
と叱られるも、成功のようである。
サラは調子に乗って、魔導書にある既に火魔術として習得済みの≪種火≫≪火球≫≪火炎≫≪火槍≫をそれぞれ火精霊魔法として発動してみると、無事に成功する。魔導書にある別の上級≪炎壁≫や王級≪爆炎≫が気になりつつ
「こちらをお納めください」
と、最近たくさん入手出来ているBランク魔物の魔石を複数、祠に奉納する。
サラは悪魔ストラデルと天使マルカルロも召喚するのと合わせて、他のハリーたち仲間たちをヨルバに紹介する。
ストラデルがシルビーのように「我が一番」と立ち位置アピールするのがおかしかった。
ミーナが「いつかは私とも契約を」というと「力を見せよ」と言われて≪火槍≫を実演したところ「今でも契約する」となり魔導書をミーナにも与えられていた。
無事に用事も終わり、ふもとに降りてロック鳥ガンたちと合流し、ゲレの街に帰ることにした。




