少女ミーナ
ハリーたちも経緯を聞くと納得してくれたのと、店番とか冒険仲間が増えるなら歓迎となった。
ただ、やはり対外的にはサラの責任になるため、問題を起こさないような指導が必要なことと、普通ではないサラたちの情報を外に漏らさないための命令などを徹底するようにエミリーとカーラからは注意喚起された。
サラたちの店舗兼住宅には少女のために使える部屋はあったが、家財道具や衣類等の準備を事前にしておく。
さらに皆それぞれ少女には自分が覚えた技能等を教えてあげたいと言いあうので、まずは向き不向きを確認することにしよう、で落ち着いた。いずれの方向に進むにしても魔力操作を覚えて欲しいので、皆と同じく水魔法の触りから入るために、水触媒も用意しておく。
それ以外にも、各々、魔法回復薬の調合、毛皮処理、鍛冶など副業的なことを行って3日間を待つ。サラは魔法発動体の杖を1つ追加で購入しておく。
奴隷商には4人そろっていくことにした。リリーがまずの着替え一式を魔法袋に用意している。
奴隷商の応接室で4人が待っていると、疲れ切った感じの少女を奴隷商が連れてきた。
「ドラセム様、お待たせいたしました。ミーナ、先日は命まで取られずに、今日はお前を貰い受けてくれるドラセム様だ。挨拶をちゃんとするように」
「ドラセム様、この度はありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします」
と機械的な挨拶を、少女ミーナが行う。
「貴族様のお買い上げということで、最低限のしつけはサービスさせて頂きました」
という奴隷商。それが一般的なのかと思って何も言えない4人。
「では、契約魔法の手続きに入ります。サラ・ドラセム様と奴隷ミーナの契約になります」
と、ミーナの胸に埋め込まれている魔石に対して、服の上からサラの手をかざすように指示され、奴隷商が契約魔法を発動させている。
「これでミーナは命にかかわると思えることでもサラ様の命令に従うようになりました」
手続きは以上になります。




