森林エリア
翌日も神殿で祈りを捧げた後、ダンジョンに向かい、地下6階の洞窟エリアを目指す。
この6階も蝙蝠と魔鼠だけであり、1日分の時間はかかったが、無事に地下7階の光る床から戻ることができた。
その日も宿に泊まり熟睡した上で、翌日から森林エリアの探索に取り掛かる。
実はダンジョン改変の期日が後10日に迫っており、つまり購入した地図が使える期限が迫っているため、早く地下21階以降に行きたいサラたちは少しでも進めておきたいのである。
森林エリアであるということは、草原エリアと同様に斜めにも進むことができると期待して、地図を頼りに最短経路を目指す。
この階層で現れる魔物はゴブリンと言われている。知能があるため森林エリアでは罠も気を付ける必要がある。
運が悪いのか、この7階の最初の部屋はほぼ南東の端、下への階段はほぼ北西の端であり、斜めに歩いても約1日分は移動時間がかかると推測される。
最初の部屋から扉を開けるときには、先日の初心者狩りだけでなく魔物も狙っていることを踏まえて慎重にするが、それ以外はサラとリリーの≪集音≫と気配察知を使いながら速足で斜めに北西を目指す。
途中で遭遇したゴブリン数匹程度ではほぼ時間もかけずにしとめる。ゴブリンは肉を食べることも無いため、悪魔魔法≪毒≫の練習台にする。ただ、毒がまわって死亡するより先に別の魔法や弓矢・剣などでしとめることにはなってしまったが。
急ぎで進んだおかげで、何とかその日のうちに8階の最初の部屋に到達して、出口に行き宿に帰ることができた。
その翌日も森林エリアの8階であるが、ここは最初の部屋から次の階段が半日程度で進むことができ、無事に9階に進む。
ただ、最後の森林エリアである9階はまた1日程度の距離がある上に、最後の階段がゴブリンの村の向こう側であることがわかっているため、約半日分9階も進んでおいて野営をすることにした。