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残念な魔女見習い ~火傷痕コンプレックスからの魔法成り上がり~  作者: かず@神戸トア
女領主サラ

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その後

その後、サラは領都にとどまるよう皆から嘆願され、自然とハリーと2人の時間も増えた。

そして1年後、長男アルノエルが生まれる。サラに似たのか銀髪であり、父レオン、兄ダン、ジンだけでなく、サラの母がわりのような師匠エミリー、母の友人のカーラ達にもお披露目をして可愛がられる。もちろんハリーの妹リリーや両親にも≪転移≫で頻繁に合わせに行っている。

さらに1年後には双子の女の子、アンリーヌとジスレーヌが生まれる。その後も次男ジェロラン以下、順調に子沢山になる。彼女達も銀髪である。またわかるように、レオンやハリーの命名センスには頼らず、ローデットやリリーも含めた女性陣が命名権を握っていた。


ローデットやリリーたち仲間も結婚、出産していき、元々年齢層が若かったドラセム家の重臣たちにも次世代を産み育てる流れが出来た。

それでも冒険者であった親たちが時々冒険に出かけるのを見ていた子供達は、自分たちも貴族やその重臣になることと並行して冒険者になるものだと思い込んでしまった。特に長男アルノエルは父ハリーのワイバーンとは違いドラゴンに乗りたがり、ドン以外の従魔のドラゴン隊を組織することになった。

リリーは商会運営のためにも≪転移≫と言わないまでもドラゴンによる飛行艇を希望。王都近くの代官地と侯爵領、そして龍の爪先村近くの訓練地の3ヶ所でドラゴン定期便を運用することになる。


サラはアルノエルたちに領主としての英才教育を施したと言い、自分は平民上がりの冒険者だからと、アルノエルが成人した途端に侯爵家当主の座を譲り隠居する。

アルノエル以外の子供達も、各国の王家に嫁や婿に求められる。ドラセム家の魔法関係と支援を期待されてのことである。特にコルマノン王国の王家はアルノエルに王女をあてがうだけでなく、アンリーヌを王太子の正室にするなど血の交流を深めて行った。後の世では、完全に王族の親戚である公爵になるのが確定であったが、それはまた別のお話。


そういう世界からは距離を置き、サラは始祖のダンジョンの奥で始祖と新しい魔法研究に明け暮れることに。ハリーはその近くで魔物相手に訓練をしていた。たまに2人でワチエダンジョンやワーズダンジョンに行っているという噂もある。

子供の頃の夢を叶えた2人のその後であった。


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