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親指なし

作者: 大股のりこ

親指

 ある少年は言いました。

「指って5本あるけど別に親指要らなくね?あと四本があれば別にいらんやろ?」

そういって少年は自分の親指を切り落としました。

「欲しくても手に入らない人だっているのになんてわがままなやつ。あるだけ感謝しろ。」

周りの人々は彼をそういって非難しました。

 

 ですが、彼が親指を切り落としました理由はもうひとつありました。

彼の親指はすごく太くて何をするにも不憫でありませんでした。それどころか彼は彼の親指に嫌悪感を感じるという厄介な病気でした。その病気の理由は親指と彼両方にありましたが彼は親指が悪いといいはりました。


 彼はすぐに親指の必要性に気づきました。世界は親指があること前提でできていたのです。

すべて大事な場面で親指がないせいで彼は苦労しました。


 しかし、彼はそれくらいの苦労どうとも思いませんでした。

親指があったときの苦痛に比べれば。


 いつか、親指が恋しくなるかもしれません。どんな糞な親指でもいるのかもしれません。親指を捨てた自分は凄く馬鹿かもしれません。親指がないとなにもできないのかもしれません。


 たけど彼は親指なしで生きていくことを決めたのです。

パパ、ママごめんなさい。私は耐えられない。

 


小指

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