能力があまりにもビミョーじゃないですか?
トンすけをなつかせて理想に一歩近づいた。その時、突然スマホのようなものに別の文章が写し出された。
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Re:契約完了のお知らせ
この度契約が完了したことをご報告します……なんて堅苦しいことは嫌いじゃ。気楽にするがよい。
まずはトンすけのことじゃ。そこのトンすけは一応、こちらが派遣した妖精なんじゃよ。わしらもまさか妖精を調教するなんて思わなかった。実に見所がある。
次、これが本題じゃ。このメールとは別で君の魔法の情報を添付しておいた。確認しておいてくれ。以上じゃ。by超キュートなクリエイツちゃん
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何これ?クリエイツさん色々大丈夫?でもきっと神様なんだよね……
つか、トンすけって本当に妖精だったんだ。妖精らしくなかったからしつけが大変だったんだからね!
それに調教なんて言い方ひどくない?ただ台所にあった夕飯の残りのハムを食べさせただけなんだけど?共食いには笑ったけど。
で、その添付されてるとかいうのはこれかな?
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木属性
固有能力
『花魔法』
魔法技能
なし
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ふーん。なんかチート的なの期待してたのになぁ。ビミョーというかなんというか。『花魔法』っていうのがなんなのかは気になるけど。
「ねぇトンすけ、『花魔法』って何だかわかる?」
一応聞いてみた。
「ちょっと調べて見るトン!」
調べられるのか、有能だな。トンすけは。
「……」
「どうしたの?よっぽどひどい感じ?まぁ私はいいけど」
「いやぁ、使い道がわからなくてトン」
「とりあえず説明して?」
「『花魔法』固有能力。自身が発動するすべての魔法を木属性に変える。らしいトン!」
全部木属性に変わっちゃうって……
火を付けたり、水を出したり出来ないじゃん!どうしてくれんの?
―――実はこの固有能力、相当チートなのだがそんなこと二人は知るよしもない。
「トンすけ、明日は魔物退治に行かない?ちょっと弱そうな能力もらった腹いせにさ」
「了解だトン!あとご主人様、明日もハム……」
「はいはい、わかったよ」
こうして二人……一人と一匹は深い眠りへと誘われていった。
花「ちょっと、木属性って何?主人公は普通光でしょうが!」
ト「オラに言われても困るトン……」
花「ムカついたから明日のハムは無しね」
ト「そんなぁ……」
花「冗談だって。この恨みは魔物共に向けるからさ。トンすけにも仕事してもらうよ」
ト「良かったトン!……ん?仕事?」
花「次回、絶壁☆魔法少女 花子ちゃん『ダメダメ……クリエイツさん』」
ク「け、決してダメダメなどではない!」