それはジェラシーですね?
「おはよう、ハナ!」
「おはよう、蒼士くん!」
なんか、最近蒼士くんから『ハナ』って呼ばれてるんだよね。
「おっ、なんか空から落ちてくるよ。面白っプークスクス」
空から? ってえぇー! 笑っている場合じゃないって!
「痛っ! ふざけんじゃないわよ! ぶっ◯してやるわ!」
空から落ちてきたのは、銀の綺麗な髪の幼女。
それはまるで、クリエイツさんの色違いのような……。
「あいつと一緒にするなぁー! あいつはな、余が好きだった滝の神、サンリュー先輩を奪っていったのよ! 余が勇気を出して告白しようとしたときに、あいつは先輩と……! 絶対ぶっ◯してやるんだから!」
何……。もしかして……!
「逆恨みトン!」「クリエイツ被害者の会設立ね!」
「そこの豚の言う通り、あれは逆恨み、嫉妬ね」
そう言ったのは半分空気になっていたスノーラビィ……じゃなくて美由紀。
「でも、その気持ちも分かるわ。クリエイツはああいうイラっとする性格だけど、男受けはいいのよ。そういう天然系が妬ましい、分かる。分かるわ! 突然転校してきたのに、スノーラビィとか未だに人前で言ってくるし、イライラするわ!」
「本当それ! こっちなんか、クリエイツのヤツが神国学校でモテてるのに、余はモテないのよ? おかしいでしょ? そなた、美由紀と言ったかしら? 仲良くなれそうね」
本当にごめんなさい! 初めて会ったときの印象が強すぎて、未だにスノーラビィって言っちゃうの。クリエイツ被害者さんは、被害者ですらないみたいだし、まぁいっか。
「美由紀。お近づきの印に、余からの加護を与えるわ。余は生成の神メイ。余の加護を込めたカードは『EX:メイのフリーダム666』。効果は、『常時発動。バインドを完全に無効化する』よ! かなり強力な加護なんだから、大事にしなさいよ! それじゃあ、余はアイツを張った押しに行ってくる」
「「「……なんだったんだ(の)?」」」
美由紀は、手にカードを持ったまま立ち尽くす。
「アレ、本当に神だったの……?」
そして、こちらを振り向きニヤリと笑って。
「アイシクルブリザードっ!」
隣の蒼士くんは、凍りついた。
「……ふふ、いい気味ね」
私とトンすけは背筋が凍りついた……気がした。
そして悟る。
こいつは怒らせるとヤバい……と。
ト「美由紀怖いトン、背筋……というか全身凍った気がしたトン」
蒼「オレなんか物理的に凍らされたぜ? まぁ、そういうのにはもう慣れっこだし。こう見えてもアイツとの付き合いは長いんだぜ?」
ト「オラは慣れるまでもう少しかかりそうトン……」
蒼「次回、絶壁☆魔法少女花子ちゃん! 3章『魔法活動! 聖なる裏技!?』だってさ!」
ーーー一方その頃
メ「ようやく見つけたわ、このゴミエイツ!」
ク「おぉ、メイか。今わらわは次のクリエイツの部屋で紹介するお便りやイラストに目を通しているところじゃから待っといてくれんかの?」
メ「ん? 嘘!? ロゴを作ってもらったの? このゴミエイツの為に?」
ク「そうそうメイ、サンリュー先輩とはどうなったんじゃ?」
メ「いい加減にしなさいよ! アンタが廊下でこけて、そのときに余のスカートを掴んだだろ! そのせいで余は……恥ずかしくて先輩となんか話せなかったわよ! 本当に嫌になっちゃうわ」
ク「Zzz……」
メ「聞いてないですってぇ!」