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小さな希望の戦士達  作者: まるけん
エリゼ姫護衛任務編
17/19

真相

 ゴーストタウン。ある2階建ての空き家。

 マールが拝借した、動きやすい服装に全員着替える。

適当な廃材で簡素な暖炉を作る。

全員がその暖炉の周りに座っていた。

「にしても、あの堅いやつ!次会ったら、奴のケツの穴をローストしてやる!」

イアが一人怒っていた。

「今後の方針について話したいんだけど。リン、君の事について聞きたいんだがいいかな?」

 リン黙って頷く。

「私の生まれは、日本なのですが、父が日本軍人で、母が、一般家庭のイギリス人でした。そして兄のレンと、妹のわたしです。普通に幸せに暮らしてました。4歳までは」

 リンの表情が変わる。

「ある日の夜でした。母の叫び声で目が覚めました。下に行くと数人の銃を持った男たちがいました。その男たちの目標は、父の拉致でした。父は、軍の中でも階級が上の人だったので、何か機密情報を持っていたのでしょう。そして乗り込んだ工作員よって、母は射殺され、私たちを逃がすため、父も反抗し射殺されました。お兄ちゃんは、私を物置に隠し、拉致されました……。だけど! あそこで、お兄ちゃんに会って、すごくうれしくて、でも殺されかけて。わたし、わた。あ、あぁ――」

 リンの目から涙が溢れだし、嗚咽が漏れ、頭を抱える。

 それを、見てマールが、リンを抱きしめる。

「うん、うん。」

 マールがリンの頭をさする。

「カっちゃん、少し席開けていい? それとライト借りていい?」

「あぁ。リンを頼む」

「うん」

 マールは、廃屋で見つけたライトを持ち、リンをつれて二階に上がっていった。

「さて、奴らの狙いだが、まず奴らは何者だ?」

「レジスタンスです」

 エリゼ姫は、口を開く。

「レジスタンスは、未だにこの国に残っている、貴族制度を壊したいと考えています、だから今回のパーティーを狙ったのでしょう」

 イアが口を挟む。

「じゃあなんで姫さんのことを、聖杯と言って狙ってきた? 貴族の虐殺目的なら、あの城にでもC4でも仕掛けて吹っ飛ばせよかっただろう?」

「それは、多分これです」

エリゼ姫が首飾りのペンダントから何かを取り出す。

「それは?」

「場所はわかりませんが、どこかの鍵です」

「何の鍵なんだ?」

「核開発に使われた研究室の鍵らしいのですが」

 核兵器!?

「私の家系は、軍人の名家でした。その時に極秘で核開発をしていましたが、戦争が終わり必要ではなくなった時、核開発の事をすべて隠蔽しようとしたのです」

「まじかよ!」

「イア、少し静かに。なるほど、戦犯を恐れたのか」

「その通りです」

「なるほどわかった、上に連絡が取りたいが……」

カーゴ端末を操作し本部に繋げようとするが、電波が通じない。

「やはりダメか、衛星電話か、無線機があれば何とかなったのだが、んー……。どうしよう?」

「無線機見たいのなら車の荷台なかったか?」

 イアが何か思い出した顔をする

「イア、それ本当か?」

「多分……」

「よし、ハク一緒に確認してもらっていいか?」

「もちろん」


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