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小さな希望の戦士達  作者: まるけん
エリゼ姫護衛任務編
14/19

パーティー

「ごきげんよう皆さん」

「ごきげんよう! お誕生日おめでとうございます!」

 マールは、ライトグリーンのドレスを着て、大きいネックレスをしている。そして手に、クッキーを持っている

「ゴ……ごきげんよう。おめでとうございます」

 イアは、真っ赤なドレスを着ている。しかし初めてはくヒールに慣れないらしく、フラフラしている。

「隊長! 足が痛くて仕方ないんだけど、て、ゆうかこの服動きづらくて仕方がないんだけど!」

 イアは非常に苛立っている。

「我慢しろ。ほれ周りを見てみろ。みな同じだろ?」

 周りは俺たちと年齢が近く皆同じ格好をして、広い城の庭でダンスを踊ったり。食事を楽しんでいる。

「マール、もう少し言葉使いに気をつけろ」

 マールは、クッキーを頬張りながら首を縦に振る。

 カーゴは思わずため息をつく。

 そして俺は、この慣れないタキシードを着て周りを眺めて、口を開けていることしかできなかった。。

 遡るは、2週間前、

「初任務ご苦労!それと大儀であった!お前らにとってそこまで難しい任務では、なかったと思うが、良くみんな無傷で帰還した。偉いぞ!で帰還したばかりで申し訳ないがさっそく次の任務がある!護衛任務だ!護衛内容は、イギリスで行われる平和維持条約の調印式と同時に行われる、上級貴族の娘。だから次期王女になるかもしれない、エリゼ姫の誕生日パーティーの護衛にあたってもらう!」

「カッちゃん、イギリスってあのフィッシュ&チップスが本場の所?」

「そうだ」

「おぉ!」

 マールの目が輝く。

「マール!遊びじゃないんだぞ!」

 クレイク中尉が一喝する。

「は~い」

「今回の護衛任務は、お前らしか出来ない任務らしくてな。詳しい話は、現地で聞いてくれ、それと装備もあちらで準備してあるそうだ」

 今思えば、『お前らにしかできない』と言うことがよくわかる。エリゼ姫は、俺らと年が近く見え、友人として接近できるため。悪目立ちしないのは、わかるのだが……。

「なにが護衛だよ、単なる姫様接待じゃねぇか!」

 俺らは、現地に到着したらすぐに王宮に呼ばれ、エリゼ姫に挨拶をし、着替えて今にいたるのだ。イアの言い分もわかる。

「落ち着けイア、これも任務だ」

「でもさぁ、隊長、こんな動きづらい格好に、ハンドガンとナイフだけって無理があるだろう」

 たしかにこの庭の広さを考えればこのハンドガンしかも回転式のコルトパイソンときた。正直ライフルか軽機関銃がほしいぐらいだ。

一人の貴族の男が歩み寄ってくる。

「そこの金髪のレディー、踊らないかい?」

「え、私ですか?」

 いきなり知らない貴族の男の子がリンを誘ってきた。

「オフコース! さぁ踊ろう?」

「では少し席を外しますね」

リンは少し嫌な顔で、こちらを向く。

「ファイト……」

小さな声で声援を送るが、逆効果だったらしく、こちらを睨み、頬を膨らませ行ってしまった。

「だめだなーハクは、なにもわかっちゃいねぇ」

イアが肩に手を置く。

「何がだよ?」

「それはもちろ」

突然、男が割って入る。

「そこの美しい黒髪の彼女、もしよかったら一曲いかが?」

「あぁん?」

 イアはその男を全力で睨みつける。

「え、あの。ははは、またの機会にぃー」

 男は、逃げて行った。

「ざまぁねぇ! いて」

「だからやめろ」

 イアはカーゴに叩かれる。

「でも隊長!」

 そこで俺はあることに気づく。

「あれ? マールどこいった?」

イアも周りを見渡す。

「確かにいない……」

 カーゴがまた、ため息を付く。

 イギリス地下アジト。

「おい! ドロイ。アーマーの整備おわったか!」

「あぁ終わってる」

 そこは、オイルと金属音が充満し、また屈強な人達がたくさんいる。

「そうゆうレンは、銃のメンテ終わったのか?」

「もちろん! いつでも」

レンという男は、回りの奴らと違い細く、金髪の髪をしている。

「よぉし! みな集え!」

 ドロイが演説を始める。

「遂に遂に! この聖戦に日がやってきた! これまでに数々の同志がこの世をさった! しかし今こそあの憎き貴族に復讐する時がきた。そして聖杯を手に入れたあかつきには、俺たちが頂点に立つ!」

「「うぉぉぉぉぉ!」」

叫び声がアジト全体を揺らす。


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