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小さな希望の戦士達  作者: まるけん
部隊編成
13/19

初任務

A国上空 4時。

 周りは雲に覆われ太陽がどこまで昇っているのわからない。ヘリコプターのエンジン音と揺れが、機内に充満する。

「ラペリング準備開始!」

カーゴから命令され各々準備する。

準備が終わるにつれ緊張が強くなる。

「ポイントに到着しました!」

カーゴとマールが同時に左右のドアを開ける。そこからロープが左右二本ずつ垂れ下がる。

「イア状況確認頼んだぞ!」

「任せろ隊長!」

イアはロープにカラナビを装着させ降下する。しばらくするとイアから無線機に連絡が入る。

「オッケー。大丈夫そうだ」

それを合図に指示を出す。

「ラペリング開始!」

一気に緊張が高まる。

 カラナビをロープに付け、ラペリングを開始する。

 うぉ! たけぇ!

 心の中で叫びながら少しずつ降りていく。

 地表に到着するとすぐにカラナビを取ると。ホバリングしているヘリコプター吸い込まれ、その場を離れていった。

八十九式のセーフティーを単連射に切り替える。

「全員集合」

カーゴの所へ集まる。

「作戦を確認するぞ。まず軍の空港に行き侵入。滑走路にこのビーコンをしかける。その後回収地点に行き。帰還する。これを二時間で終わらす。時間を合わせるぞ!」

全員腕時計をだし時間を合わせる。

「3・2・1」

「では出発だ」

 道のりはかなり厳しくジャングルだ。そこら中からいろいろな鳴き声がする。

「あ、今お猿さん見えましたよ」

 リンが目を光らせる。

「え! リっちゃんどこどこ?」

 マールは、すごく楽しそうだ。

「うぇーこの虫気持ち悪いな」

 イアは昆虫観察しながら進んでいる。 

「もうちょっと緊張感もて、3人とも」

 さすがにカーゴが注意する。

「でもカっちゃん、森だけしか見えなよ」

 確かに三十分あるいて。

「イアなにか匂うか?」

「この辺の木とか、動物の匂いでわからんな」

「ハクはどうだ?」

 目を閉じる。

虫の音に甲高い鳥の音が周りを囲んでいる。

「すまん、わからない」

イアが突然手を挙げ、止まれの合図を出す。

 全員一斉に周りを警戒する。

「どうしたイア?」

「この先から少しオイルの匂いがする」

「全員警戒しながら進むぞ」

 できるだけ足音を立てずに進む。

「森を抜けるぞ」

 イアからの注意に緊張が走る。

 森を抜けると、そこには、滑走路がありまわりは、フェンスに囲まれていた。

「ここが目標地点だ。間違えない。ここからわかれるぞ。俺は狙撃ポイントに移る。リンは俺のサポートに付いてきてくれ。マール、ビーコン持っているな?」

「もちろん」

マールはリュックサックから出して見せる。

「ハクとイアは、マールの援護を頼む見つかるなよ。状況開始!」

 八十九式にしっかり弾が給弾されているか、排莢口を少し開き確認にし。目標へ向かう。


「リン、この辺にしよう」

「了解です。カーゴさん」

目を集中させ、味方と敵の位置を確認する。

 入口は、二つありどこも警備兵が門の管理室に一人、見張り台に一人、門の前に一人立っている。

「こちらイア、入り口前まで来たが見張り台の敵が撃てない。そちらから見える?」

「あぁハッキリ見える。見張り台は俺がやろう。あと二人はそちらで頼む。合図はこっちに合わせてくれ」

「了解」

SV-98のバイボットを立て構える。

リンは隣で観測器を準備する。

「リン」

「はい。敵との距離500メートル。風は、左に3メートルです。気温25度です」

 スコープをリンが教えてくれた情報と経験が積んだ感覚で調節する。

「5秒で撃つぞ、カウント頼む」

「イア、了解した。5・4・」

 息を吐きできるだけ肺の空気を外へだす。そうする事により鼓動など少なくなり、狙いやすくなる。スコープ中に描かれている十字の交差する真ん中に標的の頭が重なる。

「3・2・っつ」

 引き金を引く。反動が肩に圧し掛かり、思いくぐもった音がなる。息を吸い込む。

 俺はすぐ撃てるように、ボルトを引く。引いたのと同時に空薬莢が飛び出し、石にあたり、カンと乾いた音が鳴る。ボルトを押し戻し、ジャキンと金属音が鳴り、次弾が装填される。

「ヒット、ヘットショット。敵無力化確認。残り2人も無力化確認しました」

 リンの報告に安堵する。


「ナイスショット、カーゴ」

 完璧な狙撃に、歓声を送る。

「よし、侵入するぞ。私が先行するから、マール、ハクの順番で」

「わかった」「了解」

 門の前まで姿勢を低くして素早く移動する。門の管理室から中に侵入する。

 3人で回りを見渡す。

「クリア」

 耳を澄ませながら滑走路を目指す。

「この辺に仕掛けようか。カッちゃん良い?」

「あぁ問題ない」

「ハっちゃん、イっちゃん護衛お願い」

 マールには、似合わない真剣なまなざしで設置作業を始める。

 マールもこんな顔するんだな……。

「任せろ」

「了解」

 30秒で設置を終わらせ、同じ通路で撤退する。

「よし合流して回収地点に向かうぞ」

 作戦開始から1時間半とは思えない濃密な時間が流れる。

 リンとカーゴと合流し、合流地点向かう。

「皆さん怪我等は、ありませんか?」

「大丈夫」「平気だよー」「問題なし」「なし」「皆と同じ」

合流地点に到着し、ヘリで回収された。

「皆よくやった」

 カーゴが褒める

「なに言ってんの今回のMVPは、隊長だろ!」

 イアが拍手をする。

「それにしてかっこよかったぜ、隊長!」

「カッちゃんは、すごいんだよ」

みな緊張が解けいつもの皆に戻る。リン一人を除いては……。




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