俺と超絶美少女が、一緒に学校から帰っちゃう件。
前回あらすじ。
マジかよ。
「俺はオタクである。家に帰ればすぐさま自分のパソコンを起動し、アニメやグッズ、イベントの情報を確認。それをだいたい1時くらいまで行い、寝る。そんなオタクに無論、女子は寄り付かない。自分の顔は目つき以外は普通に良いらしい。だがオタクというだけで女子とはほとんど関わりがなかった。だから…」
「一緒に帰らない?」
この言葉にどう反応すればいいのか。
全くわからない。
「え、ん?俺?」
「琥珀くん意外にはもう誰もいないよ?」
彼女は少し笑いながら言う。
可愛ええわちくしょう。
「俺と一緒の方向なの?」
「うん。電車に乗るからね。」
俺の家は駅の方向にある。
とすれば天野さんも電車で帰るのだから、全員家の方向は同じか。
「じゃあ…帰ろうか…」
「うんっ。」
ヤベェ顔が赤くなっちまう。
普段女子と話す時は何も感じないのだが、美少女と一緒に帰り道を歩くのはやはり違う。
なんか照れちまう。
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「夜空さんは…何のアニメを推薦するの?」
「私…?私は…」
夜空さんがどんなアニメに興味があるのか。
すごい気になる。
「私は推薦しないかな。みんなに任せるよ。」
おっと予想外の答え。
「何で?」
「私はみんなの役に立ちたいからさ。
みんなの作りたいものを作るのを手伝いから、私の意見は必要無いの。」
「…そうか。」
…そういう考えもあるのか。
俺には理解出来ないな。
俺は他人に振り回されるのが嫌いだ。
他人に合わせるとか、他人のために動くとか。
そういう事をするのが嫌いだ。
だから恋愛とかもしない。
付き合うと色々気を使わなければいけない。
なぜそんな事をしなければいけない?
悪い結果を自分のせいに。
良い結果も自分のせいに。
他人のせいで振り回されてたまるか。
「…夜空さん。人の事ばかり気にすると損する事もある。気をつけた方がいいよ。」
「…?うん。わかった!気をつけるね。」
素直かコノヤロー。
可愛いぞチクショー。
「琥珀くんってさ。兄弟いるの?」
「ん、あぁ2人いるよ。中2の妹と小3の弟が。」
「そうなんだね。」
「何で?」
「ん。兄弟いたらその子達もアニメ好きなのかなぁって思ったの」
兄弟ねぇ…。
「弟がアニメ好きだけど、妹は違うかな。どっちかというと反対してる感じ。」
「そうなんだねー」
「夜空さんは兄弟とかいるの?」
「私?私は1人っ子だよ」
「そっか。」
羨ましい。
「親が共働きでいつもいないから帰っても1人なの。それで1人でアニメ見てるのw」
「だから…兄弟いるのって、羨ましいの。」
「・・・。」
兄弟ってそんな良いものなのか?
いつもうるさく、わがままでうっとおしい兄弟共。帰ったら常にうるさい俺の家。
それが日常の俺からしてみれば
夜空さんの生活は最高だと思うのだが。
でも…彼女はどこか寂しそうだ。
…そうだ
「夜空さん。今度家来る?」
「え…?」
「家に妹達もいるしさ。暇なら来ても良いよ。色々話もしてみたいしね」
誘ってしまった。
美少女を。家に。
てか女子誘った事あったっけ?
俺。
「うん行ってみたい!今度行くね!」
「おう」
現在の俺の心の中。
よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
最高かよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
「じゃもうすぐそこ家だから行くね」
「うん!琥珀くん!また明日っ」
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夜空さんと一緒に帰れるって夢みたいだな…
あ。
家に女子を誘うって…
何か変な風に認識されてたらどうしよぅぅ!!!
やっば考えてなかったぁ!!
明日学校に行って変な噂流れてたらどうしよう!!
夜空さん天然だから何も考えずに言っちゃいそう!!!!
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
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一方、夜空さんは。
「琥珀くん家行くの楽しみだなっ
あっコレみんなには内緒にした方が良いよね」
全然大丈夫だった。
続きます