幼なじみと共に、新しい部活を作るハメになってしまった件。
この物語は、目つきの悪いアニオタ高校生。富田琥珀の青春ラブコメっぽいかもしれない物語である。
「『挑戦』。それは見た感じ良さそうに聞こえる単語。だが実際『挑戦』とは言い換えれば、ただやった事の無いこと、成し遂げた事の無いことをやってみるだけの事。無謀な事をやっただけでもそれは『挑戦』した事になる。何事も最終的な結果がすべて。やってみただけじゃ何も変わらない。ま、俺は何もやらないがな。」
虎太郎。
こいつは今無謀な事に『挑戦』しようとしている。
「……。バカだろお前?」
「えぇっ!?何で!?作れば良くない!?」
「そんなもん、作りたいって言って作れるもんじゃねぇだろうが…」
「ん〜じゃあ、折田先生に相談してみようぜ!!」
「色々大変なんだぜ…?場所はどこで活動するのとか、顧問の先生は誰にやってもらうのとか、部員を集めるのとか。」
「そうなんだ…。 よし相談しに行こうぜ!」
「おい。話聞いてんのか。」
「琥珀も来てよ!俺だけだと大変だからさ!」
「はぁ…ったく。お前は…」
なんか俺も一緒に部活作る事になった。
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「なるほどな。話は分かった。」
「やっぱり厳しいんじゃ…」
「いや良いんじゃないか?私は面白いと思う
ぞ?上には話といてやるよ」
「え、マジっすか先生!ありがとうございます!! やったな琥珀!!」
マジかよコイツ。これ本当に部活出来ちゃうぞ。
「てか良いのかよ虎太郎。お前何のためにアニオタだって事みんなに隠したんだ?」
「んー。最初は隠そうと思ったけどさ。琥珀がはっきり言ってるのを見て、俺も隠す必要無いかなって思ったんだよw」
「そ、そうかよ…」
「それはそうとお前ら。部員は2人だけなのか?」
「え、俺は入るなんて一言も…」
「はい!今のところは2人ですけどこれからじゃんじゃん増やしていきます!!!」
あ、これ俺も入るパターンじゃねぇか。
隣で虎太郎がニカッと笑った。
いや、ニヤッとか…。
「やれやれだな…」
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入学してから初めての登校日が終わった。
なんかもういろいろ疲れた。
家に帰ったらアニメ……ん。
「あ、『非リ恋』の新刊買うの忘れてたっ!」
くそ…俺とした事が!今日はいろいろありすぎてすっかり忘れてしまった!なんたる失態だ…。
本屋に直行。
「よし着いたぁ!俺のアニメパワー舐めんなよ!俺は羽織りんの為なら10kmでも100kmでも走れるぜっ!!」
本屋に入りすぐライトノベルのコーナーへ。
「『非リア男子に恋愛運を』 14巻!前巻は良い所で終わったからな…。早速家に帰って読もう。」
まず表紙の女キャラを30分ほど眺め、その後じっくり想像しながら読む…。
ヤベぇ…めちゃくちゃ楽しみだ。
ちなみにラノベコーナーの隣には恋愛小説コーナー。その隣にはBL本コーナーがあっ…。
ん?
BL本コーナーに1人。見覚えのある様な無いような…。そんな後ろ姿が…。
帽子を深くかぶって顔にはマスクをつけているが…。
「え!?夜空さん!!??」
「うひゃあぁっっっ!!!?」
あ、間違いなく夜空さんだ。
え、何その声。可愛い。
続く。
最近忙しいです。