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those who lead 運命の導き  作者: なつな ユキ
第1章 覚醒と出会いと3つの力
2/13

エピソードⅡ 力と組織と研修生

2話目です

前回から見て頂きありがとうございます

問題や気になる点がありましたらご指摘ください

「ようこそ!能力事件対策組織へ!!」

と私こと造隼九音(みはやくおん)は目の前の女の人に声をかけられた。

「いやいやいや、急にようこそって言われても..てかここどこ!? 凛は!?」

急な展開の数々により混乱していた私は目の前の女の人に次々とまくし立てていた

「まぁまぁ落ち着いて、ちゃんと1つずつ答えていくよ」

と女の人は私を宥めるように言った。

私は暫し考えて質問を投げかけた

「まずここってどこなんですか?それと貴方は誰ですか?」

そう質問すると女の人は

「ここは能力事件対策組織、通称レイブンの支部で君の家からそう遠くない...と自己紹介が遅れたな 私は天宮菜月(あまみやなつき)この組織の幹部をやっている者だ」

女の人..いや菜月さんはそう答えてくれた

そして私は菜月さんの返答を聞いて1つ疑問ができた

「なんで私の事を知ってるんですか?」

おそらくこの人は私も私の家のことも知っている

そう聞くと菜月さんは少々驚いた顔をして

「君と君のお友達が襲われていたのを助けた後に病院に搬送して貰った時に少々調べさせてもらったよ

親御さんにはしっかり報告しておいたから安心していいよ」

菜月さんはそう答えてくれた

私は納得したので帰ろうとしスマホを見ると電池が切れている、仕方なく菜月さんに帰り道を聞こうとした

「事情は分かりました、凛も無事なら良かったです

それじゃ私は帰りたいので帰り道を教えてください」

そう言うと菜月さんは渋い顔をして

「それがそうともいかないんだよ」

「なんでですか?」

「今の君をそのまま返すのはかなりの危険があるからだ」

そう菜月さんは答えた

「危険?何が危険なんですか」

「君はここに来る前に魔力暴走を起こしかけた

今回はたまたま私が魔力操作して抑えたけれど次も誰かが抑えてくれるとは限らない、だから今は家へ返せない」

菜月さんは冷静に私に答えた

「その魔力暴走を何とかすれば帰れるんですね

ならさっさとやりましょう、どうするんですか?」

「普通の魔力暴走なら私が抑えた時点で再発することは殆ど無い...が君の魔力暴走はかなり特殊でね」

苦い顔で菜月さんは答えた

「君は能力者になっている」

私はまるで時間が止まったかのように困惑しながら

「え?私が能力者に...ですか?」

そう答えるしか無かった

「それだけならよかった...だが君はかなり長く能力者をやっている私でも初めて見る三重能力者だ

その影響で魔力がかなり不安定になっている、だから魔力暴走を何とかするには君に魔力操作や力の使い方を覚えてもらうしかない」

菜月さんはそう言うとひとつ提案をしてきた

「君の魔力暴走をなんとかするには私が教えるのが1番確実だ だけど私も任務でこっちに来ていてね

そこで...だ」

「君にうちの組織に入って貰いたい」

そう菜月さんからの提案を聞いた私は多少困惑しつつ

「返事に時間をください」

そう濁すしか無かった

そうすると菜月さんはなるほど..といった感じに何かを考え初め

「じゃあ、研修生(インターン)として仕事を見てみるっていうのはどう?」

そう提案され しばらく考えた後、私はそれを了承した

「それじゃあまた明日ここに来て、社会科見学といこうじゃあないか」

そう菜月さんはいたずらっ子の様な笑みを浮かべつつ

帰り道を教えてくれた

「そして明日は受付で私の名前を言うといい」

と菜月さんは言い

帰っている途中私はこの出来事がまだ夢なのかと思うくらい濃い一日であったが私は進路が決まるかもしれないとポジティブに考え帰路についた。



「失礼しまぁす」

昨日の会社で受付をし案内された部屋に私はビクビクしながら扉を開けた

「ちゃんと来てくれたな」

菜月さんが笑いながら出迎えしてくれた

「多少興味があったもので」

そう答えると菜月さんは満足そうに

「そうかならよかったよ」

と微笑み

「今回は君が着いてくることも考えて本部から私の同期が来るのだが...遅刻らしいな 九音を見習って欲しいものだよ」

やれやれとため息を着く中

「遅刻とは失敬な俺ならこの新人ちゃんが入ってすぐに来てたんだけど」

そう後ろから声がした瞬間

モニュっと後ろから私は胸を揉まれた

「ほうほう...意外とありますな〜」

とセクハラ発言が聞こえ私は反射的に肘打ちをしていた

ガスっと鈍い音がした ハッとなり後ろをむくと

顔面ど真ん中に肘を打ち込まれ悶えている青年がいた

「痛ったぁ今まで振り返ってから殴られたことはあってもまさか肘打ちされるとは...」

とくたばっている青年から距離をとると

菜月さんが後ろから

「やれやれ...ほんとに懲りないな翔真」

と声を掛けていた

翔真...たしか菜月さんが助けてくれた時に電話していた相手だったっけなどと思っていると

菜月さんが

「こいつは藤崎翔真 (ふじさきしょうま)私と同じレイブンの幹部でそこそこ優秀な奴なんだが...好みの女の子を見るとすぐセクハラしに行くのが玉に瑕でな」

と教えてくれた

「新人ちゃんが可愛すぎるのが悪い」

と悪びれる様子もなく言っていたので菜月さんの後ろに隠れておく

そんな騒動をしつつ私は2人から今回の任務の説明をしてくれた

「今回は犯罪組織と繋がりがある能力組織を特定したから直接殴り込みに行って証拠を抑えるって感じの仕事かな!」

と翔真がノリノリで言うと

「今回はその例の組織の末端の組織から繋がりを仄めかす証拠が出てきたからこその私の任務だったんだが...今回はさっきも言ったように君に危険が無いように翔真を招集したってわけなんだ」

私はすかさず

「この人が一番危険では?」

と初対面にも関わらず翔真に対して言ってしまった

そしたら菜月さんがケラケラと笑いだし

「安心しろ 任務中に九音に手を出したら私が後で始末しておく」

と笑いながら言った

「流石に菜月の攻撃は洒落にならないからやんないよ」

と翔真は多少むくれながら言った

「っとそろそろ時間もあれだし 行きますかぁ」

と菜月と翔真が準備を進め 私は2人に屋上に連れ出された。

そして...

「きゃぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁあ」

急に菜月さんにお姫様抱っこの形で抱かれ空を飛んでいた、身体がフワッと浮く感覚がありつつ九音はこの時初めて この人ら普通じゃ無い...と思うのであった


そんなこともありながら目的の組織が正面からよく見える対面に位置するビルの屋上にいた

私は空を飛んだことで多少フラフラしていたが

菜月は

「すまんすまん ちょっと飛ばしすぎた」

と申し訳なさそうにしており

翔真はどこからか出したかなり大型のスナイパーライフルを準備していた

「菜月 準備完了したよ、久々のツーマンセルなんだしいっちょアレやっとく?」

「断る」

「え〜」

「昔の若い頃のノリを今進めるんじゃないよ」

「久々なんだしいいじゃーん」

「アレってなんなんですか?」

「ほら新人ちゃんも気になってるってこれはもうやるしかないって!!」

「ぐぬぬ...仕方ない今回だけだぞ」

「やった〜っていっても単なる気合い入れる為のちょっとしたものなんだけどね〜」

「へぇ〜お2人って意外とそういうことするんですね〜」

「九音まで茶化すんじゃないよ まぁ...やるならさっさとやるぞ」

「了解〜さぁ菜月準備はいいか! Are you ready?」

「行くぞ!!」

菜月の掛け声と共に翔真がライフルから弾を撃ち込み弾がビルの窓を破りそれに続いて侵入したと同時に窓の外が紫色に染まっていた

「翔真さん これってなんなんですか?」

そう聞くと翔真は

「俺の能力で作った特殊弾に菜月が結界を即席で作れるように改造した物だよぉ〜」

と言いながら襲ってくる強面の男たちを私に銃弾などが来ないように調整しつついつの間にか持っていた

二丁拳銃でどんどん敵を打ち倒していく..がよく見ると誰1人打たれているのに血が出ていない...と考えていたところ

「菜月が即席で作った結界ってのはね

この結界内にいる生物は傷が着くことが無くなるって言う効果があるの でも当たると超痛いっていう代物

だから誰も死ぬことはないよっと...菜月から連絡

証拠や代表からの言質が取れたって俺らに先に脱出してろだって」

「案外拍子抜けですね」

気が抜けつつ入ってきた窓に向かっていると

「お前らか侵入者めこの場から生きて出れると思うなよ?」

と体に杭を打ち込んだ厳つい男がこちらに突っ込んできた、翔真はこの男が倒れてる強面の男たちを引き潰しながら突進してるのを見てこの男が結界の効果を受けて無いことを知り私をなんとかギリギリ庇った

ぐしゃあと嫌な音が響き渡る

「翔真さん!?そんな...」

私の目にかろうじて映ったのは

翔真の腕の骨が折れている光景だった

「お前...レイブンの幹部だな?

あの有名なレイブンともあろうものがこんなものか」

男は

「俺は瞬怒しゅんど凱地がいちである!

貴様の命を持ってこの名を世界に轟かせてやろう!」

凱地とか名乗った男は翔真にそう言いつつトドメを刺すためにジリジリと近ずいてきた

「はぁ〜

こんな野郎に詰め寄られてもなんも楽しくないんだよ 特にお前みたいなごつくてむさい野郎にはなぁ! 」

そう挑発する翔真を見ると私は目を疑った

なんとさっきまで折れていた手が治っているのだ

「何故だ...俺の突撃を食らってそんなすぐに回復するなどと」

「お前の力がヘナチョコなんだよこのターコ

そしてお前の能力も割れたんだよ

お前は突進する間に多くの生物を巻き込むほど威力が増す的な能力だろ?」

翔真がそういうと男は焦りだし 強がるように翔真に向かって突進していくそんな中翔真は私に向かって

「九音ちゃん お見せしようこれが本当の能力者の力だ!!」

そう言って翔真は黒い手袋をはめ手を男に向かって突き出し下に向かって叩くそうしたら急に男がなにかに叩かれたように下に倒れた、地面にめり込む男に対して翔真が

「冥土ノ土産に教えよう俺は2つの能力を持つ

1つは銃創じゅうそう銃や弾など銃に関するものを創造する能力で威力は魔力を込めた量によって変わる

もう1つは創手そうしゅこの黒い手袋をはめてる時だけこの手の動きをトレースする」

九音はただただ驚きを隠せなかった

銃を作れる能力は確かに凄いが

もうひとつの能力はなんというか地味な力であるが

問題なのはただ再現しただけで能力者を鎮圧できるほどの力を持っているということだ

あんなにふざけていた翔真の実力の片鱗を見て

ゾッとする怖さもありつつ能力者の世界に興味が湧いてくるのを感じた

「能力者って面白い」

そう言葉にしていた。

その言葉は2人にも届いており

「「それで...組織に入る決心はついた?」」

「えっと...はい 研修生インターンからならお願いします」

と言うと2人は笑い出して

「そういうと思ってたよ」

と菜月さんはいい

「これからよろしく」

と握手を求めてきた

私はそれを元気よく返し

「これからもよろしくお願いします!!!」

私の物語はここから始まるのだった。

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