異世界転移キターーーーーー
宝くじでも当たらないかなー
100万でいいのに、100万あればとりあえず今欲しいもの全部買える!
とか思いながら、だらだら歩く仕事帰り。
まず、買ってもないのに当たるわけないんだよなー
理想だけ言って、努力や挑戦をしない悪いところ
わかっていても行動できないダメ人間
いっそのこと、仕事にもいかないようなクズになれたらいいのに
毎朝行きたくないのに仕事に行く変な真面目さ
最悪だよ、ただただ何もせず望みが叶うのを待つ毎日です。
いつも通りマイナスな事を考えながら、信号待ちの学生たちのちょっと後ろに立つ。
いいよなぁ学生は、何も考えず生きられて
まぁ学生時代の楽しい記憶なんて思い出せない俺が羨ましがってもな
最近はトラックにひかれて異世界転生を夢みてます。
すると、猛スピードのトラックが信号をまもって通り過ぎていく。
何も起こらずと。
しいて言うなら、女子高生から「怖っ!」っと声が出たくらい。
とか思ってると、急に足元から光がっ!まぶしっ!
雷でも落ちたのか?と思いながら、少しちかちかする目を開けると。
これぞ異世界って感じのホール?
周りには黒いマントみたいなのを羽織った人達が虫の息だ。
前には、さきほど前にいた女子高生3人。
その先には高いところに座っている王様っぽい人がいる。
王冠のようなものをかぶっている。
悪い王様なら、豪華すぎる衣装や装飾品を身に着けているのがおきまりだが
品はあるが、そこまで目立つような服は着ていない。
まぁ異世界の衣服事情など知らないので服なんかで判断できるわけないとおもうのだが
と考えていると
王様「急に驚いたであろう、すまない。
ここはお前たちにとっては別の世界アリステラ
そして、イスフィリア王国のメディール城である。
お前たちは勇者召喚で選ばれ、ここに呼ばれたのだ。
すぐに理解できないだろうが、まず別の場所に移動してもらいたい
そこで詳しい話、聞きたいことに答えよう。」
?「こちらへどうぞ」
斜め後ろから40代くらいの男性に扉へ案内される。
王様らしき人の落ち着いた対応がよかったのか、女子高生たちも異世界ものを読んだことがあるのか
わからないが、おとなしくついていく
もちろん俺もおとなしくついていく
いつも冷静でいられるのが俺の長所だ
役に立ったと思ったことはないが
先ほどの広いホールとはかわり、会社の20~30人くらいは入れる会議室くらいの部屋
王様「はじめに自己紹介といこうか。
私はイスフィリア王国の王イスフィリア・サン・ダンテである。」
女子高生たちから見られたので俺から
?「えっとぉ 袋小路 一方です」
?「佐々木なでしこです」
眼鏡をかけた子だ
かなり落ち着いてるな
?「松下さくらっす」
日焼けしてる、運動部って感じの子
?「山本つつじ」
ちょっと気の強そうな子だ
ちょっと上目遣いにで周りを見てるかわいい
この子絶対ツンデレだ!
俺のツンデレセンサーが反応している!
やばい!
見てるのがばれたのか俺の方見てる
ダンテ王「...落ち着いておるな
以前召喚された勇者の騒ぎようと言ったらすごかったのだが」
ナイス王様!って思ったら
「ん?そんな頻繁に勇者召喚を行っているのか?」
生まれた疑問をつい口に出してしまった。
ダンテ王「いや、そうなのだが...」
歯切れの悪そうな感じ
もしかして死んだ?
ハードモード異世界か?
?「いずれ、お伝えになることです。
それに、召喚されたばかりでこれだけ落ち着いてるのです
今、伝えても大丈夫ではないでしょうか?」
ダンテ王の横にいる髭のかっこいい人が横からカットイン
?「失礼しました。
宰相のオクタヴィア・マルコスです。」
オクタだって
みんなカッコいい名前してんな
ダンテ王とオクタさんが何か話していたが
オクタさんが説明してくれるらしい。
オクタ宰相「確かに半年前に勇者召喚を行ったばかりなのですが、
その召喚された勇者2人がつれさられてしまったのです。
さらに、敵の勢力にとりこまれています。
強力な力を持つ勇者には勇者で対抗するしかない
そのため再度、召喚を行いました。 」
つつじ「連れ去られたって、私たちは安全なんでしょうね!」
目が鋭い感じがかわいい
ダンテ王「それについては安心して欲しい
エルフの国の大魔術師に依頼し
王城に悪意のある者を寄せ付けない結界を張ってもらっている
さらに警備の量を増やし、これ以上ない程厳重にしている」
確かに、この部屋に来るまで多くの騎士のような人たちがいた
なでしこ「私たちの前に召喚された勇者はなんのために召喚したのですか?」
確かに!いい質問をする。
オクタ宰相「それには世界各国の情勢を細かく説明しないといけないのですが
簡潔に言うと魔王を倒すためです。
唯一、勇者召喚を行ったことのあるわが国が各国の要請のもと
勇者召喚を行いました。 」
やっぱりいたか魔王
さくら「そしたら、2人の勇者は魔王の仲間になったのか?」
敵の勢力にとりこまれたのなら、そういうことになるよな?
イスフィリア王「それが違うのじゃ...」
オクタ宰相「勇者たちはアルメリン帝国にいます。
昔から近隣の国々に戦争を仕掛ける困った国だったのですが
魔物の国に近く、そちらへの対処に追われ
各国に協力を要請してきたのです。
魔王は世界の脅威、しかし周りに被害を出して来た国と協力などと思っていたのですが。
魔王に対抗するためには、一番近いアルメリン帝国の協力は不可欠でした。
しかし、それが勇者を手に入れるための罠だったとは 」
つつじ「なんで私が戦わなきゃいけないのよ!
早く日本にかえしなさい!」
確かに返してくれるのか?
帰れないパターンの方が多い気がするが。
イスフィリア王「もちろん帰ることはできる
勇者に望んだ願いが叶ったとき帰れると言われている」
「言われている?
実際に帰ったものはいないのか?」
イスフィリア王「半年前より前に召喚された記録、伝説といった方が正しいか
それは1000年前のこと
古すぎてそれ以降の記録は残っておらん
しかし、伝承の通りに勇者を呼べるということは
伝承の通りに帰ることもできるであろう」
なでしこ「それを信じるしかないのでしょうね」
さくら 「帰れないと言い切られるよりはましだろ」
つつじ 「で、結局何をしたらいいわけ?」
イスフィリア王「敵に勇者がいなくなればよいのじゃ」
「つまり殺せと」
オクタ宰相「確かにそれでも帰れるでしょう
しかし、それでは魔王が残ってしまう
魔王を倒し、敵の勇者を帰すことを我々としては望んでいます。」
「まぁ、同じ境遇の勇者を殺そうとは思わないよな
それが最善か」
なでしこ「それに、敵の勇者も帰ることをのぞんでいるはず
一緒に協力することもできるでしょう」
そんな甘くいくとはおもは無いけどな~