表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ピンク・スコーピオン!!  作者: 水柴ロク
24/25

#24 心の少女(2)

挿絵(By みてみん)

宇宙空間。

ナンバー06はジュリアを叱責した。

「何をしている、ジュリア!戦艦を捕らえるのだ!」

ナンバー06は戦艦を捕らえる為の牽引光線を宇宙船から放つ。ジュリアはハッと我に返る。

「私は、私はデッド・オリオンだ!」

ジュリアはそう言って、アリーヤの船を光線で攻撃し始めた。

「母は物心ついた時から壊れていた……私は、デッド・オリオンに育てられたのだ!」

宇宙空間でアリーヤの船は機能停止し、その場でゆっくりと回転を始めた。ナンバー06率いるデッド・オリオンが、アリーヤの船に乗り込んできた。トムたち整備士は構えるが、兵に押さえつけられた。

ブリトニーとコアが、アリーヤがいる操縦室へ向かう。ブリトニーは笑っている。

「はっはっは!おもしろくなってきたじゃねえかよ!」

ブリトニーの笑い声に、コアは反発する。

「何を言っているんだ!お前の友達のガブリエラも、さっきつかまったんだぞ?」

「宇宙脱出ゲームってところか!とにかく、ダーリンの所へ向かうぞ!」

ブリトニーとコアがアリーヤの船の操縦室へ向かうと、そこには小さなマジロ星人とアリーヤがいた。

アリーヤは目をつむって座っている。小さなマジロ星人はブリトニーとコアに言う。

「話しかけてはなりません。アリーヤはジュリアと交渉中なのです」

宇宙船の廊下を走るジュリアと兵士たち。宇宙船を乗っ取るつもりだ。

「私の心に語りかけるな、アリーヤ!私はお前の敵なのだ!」

操縦室の入り口を見つけたナンバー06は、ジュリアに指示を出す。

「操縦室の地球人を捕まえろ」

ジュリアの心に、アリーヤが語りかける。

(止めて、ジュリア!あなたは地球人よ!)

オリオンの兵士がパワードアームで、操縦室のドアをこじ開ける。

「ここまでだな、地球人……」

ジュリアは目を見開いた。視線の先にはブリトニーがいる。ブリトニーはジュリアを見ると、笑顔を見せた。

「おぉ、あの時の姉ちゃん!この間はありがとな!」

ブリトニーの言葉に、一瞬その場の人間も、宇宙人も、敵の兵士も凍り付く。

「ジュリアってこの姉ちゃんかよ、早く言ってくれよ、アリーヤ」

「え、どど、どういうことですか?」

戸惑いを隠せないアリーヤに、ブリトニーは言う。

「ジュリアちゃんはオレらの逃走を手伝ってくれたの。そのえっと、デッドなんとかからな!」

ナンバー06はそれを聞いて、ジュリアの方へ向く。06の目はジュリアへの疑いと怒りで満ちている。

「裏切ったのか?ジュリア」

ジュリアは戸惑う。

「違います、違うんです、お父様!」

ジュリアは戸惑いながら弁明しようとするが、06に手の震えを見破られてしまった。

おもわずジュリアが光線銃を落とすと、ブリトニーは急いで車いすを走らせ、その光線銃を手に取って、ナンバー06のこめかみに銃を向けた。

「デッドなんとか!オレらを開放しないと、やばいよ?」

ブリトニーのその言葉と銃にたじろぐ兵士たち。

「こいつがたぶん司令官だろ。お前らの親玉を返してほしけりゃ、地球人も他の奴らも開放しろや!」

ブリトニーが叫んだ瞬間、宇宙船の上にもう一隻のデッド・オリオン船が現れた。2087である。

「ご苦労様でした、ナンバー06。その船は見たところ、そんなに性能が良くないようなので、あなたと一緒にあの世へ送ってあげますよ!」

「2087!?お前も裏切ったのか?」

「あなたをあの世へ送って、私が昇格するのです!」

2087の宇宙船から、高エネルギーの光の塊が確認された。

「オリオンが仲間ごと葬り去るつもりだ」

コアが言った。

「万事休すか……」

するとジュリアが操縦室から廊下へ走り出た。

「何だあいつ、一人だけ逃げる気か?」

「ちがうよ、ブリトニー。みんなを助けようとしているの」

アリーヤが答えた。ジュリアは腕に着けたワープ装置で2087の船との距離を測り、彼の宇宙船の操縦席ににワープした。2087は振り向く。

「何しに来た?地球人の娘」

ジュリアは大きな声で答える。

「デッド・オリオン2087、お前を倒しに来た!」

2087は剣をもってジュリアに飛び掛かる。が、ジュリアが避けた先には宇宙船の制御装置があった。

火花を散らす制御装置。ジュリアは2087に言う。

「このままビームを撃ったら、お前の船も木っ端みじんだ!我々と共にレジスタンスに投降しろ!」

2087は構わず剣を振り回す。ジュリアも剣を取り出し応戦する。

「こ、この船は、私の船です!誰にも渡さない!」

遠い宇宙の向こうから、クレッセントのエリック部隊とメイジェル部隊の船が20隻ほど現れる。

オリオンの船を囲んだクレッセントの船から、エリック艦長が投降を呼びかける。

2087は慌ててジュリアから離れ、操縦席の赤いボタンを押した。

「自爆スイッチか……」

ジュリアは操縦席から廊下へ走り出した。

「はっはっはー!みんな燃えてしまえぇー!」

次の瞬間、宇宙船は音も無く爆発し、宇宙のチリとなった。

つづく……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ