#17 再会
ウペンド・モヨは、アリーヤをオウル・コロニーへと案内した。
その後……
「コアが生きているんですか、無事なんですか!?」
アリーヤの問いに、ロバート指令は答えた。
「ああ、無事だとも」
アリーヤ、ほっと胸をなでおろす。
「きみの生存はたった今、ジーン総帥に伝わったところだ。コアももうじき、帰ってくる」
「それじゃ、コアにもう一度、会えるんですね!」
「そのとおり。申し遅れたね。我々はクレッセント。デッド・オリオンから地球人を守る組織だ」
アリーヤは、以前捕まえた宇宙海賊の身柄をクレッセントに引き渡すと、ロバートの案内で総帥の部屋へ来た。自動ドアが開く。クレッセントの総帥・ジーン・ナイトが、席に座っている。
「お掛けになって下さい」
アリーヤは、目の前に用意されたイスに座った。
「コア少尉から全てを伺いました。あなたの活動は素晴らしい。少尉と別れてからは、どちらにいらしたのですか?」
「宇宙空間で、救助活動をしてました」
「そうですか。アリーヤ・カルティエ。あなたは地球……否、宇宙を救った救世主です。しかし、あなたが撃退したデッド・オリオンは、まだ魔の手を伸ばしています。我々クレッセントとしては、あなたの力を是非ともお借りしたいのです」
「そんな、私に力なんて、ありません」
アリーヤは困ったように言った。するとジーンは言った。
「あなたは宇宙船の脱出ポッドを、一日かけて修復する力があります。あなたは惑星ブルームで、地球人2名を救った事がありますね。その後、あなたは謎の宇宙船でエデン・コロニーに向かい、宇宙へ旅立った」
「どうして、そのことを?」
「コア少尉の内部にある記録チップから情報を得ました。そして、惑星ブルームであなたが助けた医学研修生たちからの情報もあります。」
「私は一体、何をすればいいのでしょうか……」
「まずは、あなたの所有している謎の宇宙船の詳細が知りたいのです」
「宇宙船は、人から譲り受けたものです。私も、詳しいことはわかりません……」
ジーンはしばらくの間、オウル・コロニー内で宇宙船の正体、性能を調べる事をアリーヤに頼み、アリーヤは承諾した。
「1つだけ、頼みがあります」
「何でしょうか?」
「船内の花を枯らさないように、お願いします」
やがて、オウル・コロニーに、コアが帰ってきた。
「クレッセント所属、コア少尉、帰還しました!」
「よく戻ったな、コア。アリーヤと総帥がお待ちかねだぞ」
コアとは別の人工知能たちも、彼を出迎えた。総帥の部屋へ着く、コア。自動ドアがひらく。
アリーヤが立っている。
「コア、無事だったんだね!」
「アリーヤ、きみこそよくぞ無事で!!」
ジーンは、二人の再会を微笑みながら見ていた。
「アリーヤ。あなたに会わせたい人物がいます。」
「会わせたい人?」
ジーンがアリーヤに言う。
「あなたの名前を知っている人です。コア少尉、案内して」
「はっ」
コアは返事をすると、アリーヤを案内すると言い、バレーボール型の体を浮かばせながら、廊下へと出た。アリーヤがコアへと着いていく途中、警報ブザーが鳴った。
「何!?」
「どうしたの?」
「まずいことが起こった。きみに会わせようとした人物を含む2人が、この基地を脱走したらしい。」
「私を知ってる人?」
「そうだ。ザ・バズーカという名に聞き覚えは無いか?」
「いいえ……いったい何者?」
一方そのころ、マイクはオウル・コロニーの市場へ買い物に出かけていた。オウル・コロニーの街は、地球人の買い物客で賑わっていた。マイクはそこで買い物を済ませると、その場を立ち去った。やがて、人気の少ない公園にさしかかると、彼を尾行していた地球人が話しかけてきた。
「久しぶりだな、マイク」
「何の用だ、フウマ」
「1つしかねーだろ?お前をキミタケ様の所に連れ戻すの」
「イヤだといったら?」
「面倒事は起こしたく無いんだ。素直に「はい」って言ってくれる?」
マイクはフウマに光線銃を突きつけると、フウマは手裏剣を取り出した。
「素直じゃないね、きみ」
マイクは、光線銃をフウマの足元に撃つと、フウマは軽く、身を避けた。公園に居た住人、に変装していたフウマの部下は、マイクを取り囲み、フウマはマイクの足に、手裏剣を当てた。
「ぎゃぁぁぁ!」
苦痛で叫ぶマイク。
「今回はさ、生け捕りだから、手加減してあげるよ」
すると公園のあたりに煙幕がはられ、フウマは思わず目をつむった。次の瞬間には、マイクの姿は消えていた。
「なに……!?どこへ消えた、イトウ・マイク!」
気がつくと、マイクは裏路地に居た。あたりを目で見回すマイク。
すると、近くにいた茶色髪の少年が、マイクに話しかける。
「起きたか」
「誰だ、お前は」
「僕はフロル。きみを助けたのは、ぼくの仲間だ。」
「何?」
マイクの足には、包帯が巻かれている。
「お前は何者だ?」
「僕は地球人だ。んで、仲間も地球人。ちょっと荒ぶってるけどね」
「仲間?そいつの名は?」
「ザ・バズーカだ」
一方、クレッセント基地。クレッセントの調査員は、アリーヤのカメラを調べたが、何の変わりもない、普通の一眼レフのカメラだった。ロバート司令の部下は、アリーヤにカメラを手渡した。
「このカメラは、お返しする」
「ありがとう!」
すると、アリーヤに返されたカメラから、ピンク色の光が発生し、光の柱が、西の方角へと指し示した。
「これは……!」
「なんだ、その光は!?」
コアが問うと、アリーヤは言った。
「説明してるヒマはない、走るよ!」
アリーヤは、西の方角へと走っていった。
つづく
©2023MizushibaRoku




