彼女の部屋
彼女の部屋、朝、窓を開けて。
煙をいっぱいに吸い込んだ、と同時に朝が身体に入ってくる。
気持ちのいいものだと、痩けた顔で笑った。
まだ横で寝ている彼女を見て
「あぁ今日は日曜日か」なんて損したような気持ちになって、けどまだ寝たいとも思えなくて。
彼女の着ているスーツがかかっているのが見えて「今日はお前はお休みだな」って話しかけたくなって。
昨日彼女に抱いてもらったのにまだ寂しいまんま。
窓から入ってきた風に思わず身震いして、なにか着るものを探して。
まだ指からは彼女の部屋の匂いがした。
彼女の身体は、冷たくなっていた。