女子会しながら語りあかそう★
結兎と英太の約束事(?)のお話のその後にあった
ヒロインたちのまた違ったお話になります。
皆の帰還後、ゆっくりペースで元の生活に戻りつつある彼ら。
男同士の大切な会話を終えた結兎と英太の後に、また違う日に
語り合う「彼女たち」・・・。
エリナ、まゆら、すずは3人でお茶会を開いていた。
場所はやはりエリナの自宅。小松沢家にて。
広いお屋敷の中にある一室。
そこはエリナのお気に入りのパーティールームだった。
大きな長いテーブルの上には白いシルクの様な布が覆われており、
その上にエリナの家で働くメイドたちが焼いた手作りのお菓子がずらりと
並んであった。
フルーツが輝かしく乗ったプチケーキや紅茶と共に添えられたスコーン、
キャラメルが香ばしいプディング、サクサクのクッキー等々が輝く様に置いてある。
美味しそうに皆で分け合いながらきゃいきゃいとはしゃいでいる自分の
娘、つまりエリナの姿を見て父親の小松澤雄一郎は終始穏やかに微笑んでいた。
安心したのだ。全くかまってやれなかった自分をずっと心の中で責めていたから。
だから「今」を楽しそうに友達と楽しそうにしている娘の姿をじっと見つめ、
ほんの少し涙ぐみながら「良かったな・・・。いいお友達が出来て・・・。」
と、小声で小さく呟く・・・。
そんなエリナは父親の視線に気づき、パッと振り返り笑顔で近づく。
「お父様っ!まゆらさんとすずちゃんがこちらも持ってきて下さいましたのっ!」
と言いながら手に持った丸い箱のふたを開く。
中には手作りのアップルパイが・・・。
暖かな甘い香りの漂うアップルパイ・・・。
「お父様はりんごが大好きでしたわよね?」
そう。エリナは幼い頃に父が母の手作りのりんごのケーキやタルトを
食べていて嬉しそうだったのを思い出していた。
アップルケーキの上の小さなミントが可愛らしく小さく揺れ、
可憐な香りが昔の記憶を蘇らせていく・・・。
まだ幼かったころの娘「エリナ」と亡き妻「ゆずは」の暖かな優しい時間を
少しずつ思い返していた・・・。
「ありがとう・・・。エリナ・・・。」
小さくお礼を言う父はエリナに貰ったアップルパイを一口抄い、頬張った。
父は何とも言えない幸せを嚙みしめた様な表情になる。
それを嬉しそうに見ている満面の笑顔のエリナ・・・。
まゆらはそんな様子を見ながらすずに話しかける。
「すずちゃん」
「何ですか?」
「英太くんにも焼いてあげたら?アップルパイ。」
「なっ!アイツはっ!!どちらかと言うと甘いお菓子よりも・・・。
・・・私が作るおかゆが好きとか言うから・・・。
殴って気絶させて弱らせてから・・・ゆっくりと看病して
ああああっつーい!おかゆを飲み干させてあげるわっ!!」
怪訝な顔つきでひきつり笑いをするまゆら。
「喧嘩でもしたの?」
「いきなり迫れらたから・・・こないだ引っ叩いてしまって・・・。」
いつの間にか自然と成り行きでカップルの様になっていたらしい2人。
「やあーん★あっついのはおかゆじゃなくて2人の方じゃなーいっ!!」
「ばっ!!」照れるすずは赤面して黙り込む。
「でっも!愛情表現がカゲキよっ!!(笑)もっと愛情込めなきゃ
男心はつかめないぞ?(笑)」
「じゃあ・・・バレンタインにチョコでも・・・。」
もごもごと口ごもりながらそう言うすず。
「頑張って!あっまーいぃのを作ってあげて?」
まゆらはすずの背中をバシーンと叩いて慈悲深い笑みで激励する。
「まゆらさんは・・・。誰かに作ってあげないんですか?
中学生だし・・・。その・・・。彼氏さんとか・・・。」
じんじん痛む叩かれた背中を右手でさすりながらなんとなく尋ねてみる。
まゆらは一瞬だけキョトンとした表情になり、
「うーん・・・。そういうのはいいかな?私は私だし。
今はダンスレッスンとかボイトレに励んでるし。」
芸能界に入る為のレッスンをしているのだ・・・。
衣装のデザインも自身でプロデュースしたいだとか、
作詞も自分で手掛けたいだとか色々と壮大な夢や野望を胸に秘めていた。
前向きで彼女らしい素敵な「夢」である・・・。
「うん。まあそんな感じで頑張るよ、私。
だから私はアイドル一本でやれるところまでやりたいから
今は「男」はいらないの!!今は目指すのは・・・、
「てっぺんアイドルの座」よっ?・・・・・・。
一生は無理でも、やれるところまで・・・限界まで頑張るつもりだしっ!」
迷いのある言葉がいつになく飛び出したのですずは驚いたが、
「まゆらさんなら、大丈夫ですよ!!強いし!!カッコイイから
私はそんなまゆらさんをいつも応援したいです・・・!!」
すずは以前よりも柔らかい笑みで彼女の夢を後押しする。
「かっ!カッコイイ?!!いっやー・・・。でも私は
アイドル志望だから「可愛い」を目指したいかな?(笑)
なあーんてっ!ありがとっ!!」
嬉しそうにそれぞれの思いを語り合う彼女たち・・・。
和やかなムードの中、幸せなひと時をゆっくりと過ごす・・・。
「守ってきた大切な地球」で「彼女たち」はいつまでも
「幸せ」なのだろう・・・。
書きたかったものが1つずつ書けてきたので嬉しく思います。
また後日談を少しずつ書きためていきますので宜しくお願い致します。




