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罪と罰・・・。「アキトは本心を告げる・・・。」

これで、この「真相のエピソード」はラストです。

大体のところまで話し終えてきたキリの切ないまでの

哀しい・・・虚しさでいっぱいの顔を・・・


アキトは・・・何も言わないままただ聞いていた・・・。

最後の最後まで話に付き合ってやると言わんばかりに・・・。

黙々と・・・静かに・・・彼女の姿を見ていた・・・。



「もう・・・あの時には・・・既に・・・他の星からの

侵略も受け続けていた我が星は・・・。それでなくても・・・

きっと・・・「終わりの時」が近かったんじゃないかと・・・。

そう、他人の所為にして・・・逃げてしまうかの様に・・・

あの老婆の占い師に・・・「国の住人達」を全員・・・

「欺いてほしい」と・・・頼み込んだ・・・私は・・・。

あの瞬間から・・・もう・・・破滅に徐々に近づいていたんだよ・・・。」


「つまり・・・。「欺く」様に・・・まじないを・・・

彼ら全員に・・・かけてしまったと・・・言いたいのか?君は。」


頷くキリ・・・。その瞳は暗く・・・濁っている様にも見えた・・・。


「老婆は・・・初めから・・・実は我らの一族を嫌悪して・・・

恨んでいたのかもしれない・・・。今思えば・・・。

奴隷として連れてこられ、毎日毎日その「まじない」の力に

頼られて、利用され続ける日々に・・・。だから・・・。

尚の事・・・。一族の長である「私」に命じられて・・・。

「せいせいする」程の気持ちだったのだろうな・・・。

いとも簡単に願いを・・・承諾したよ・・・。

「滅びのまじない」・・・それは・・・。酷いものだった・・・。

人々の心を惑わせ、心の闇を暴き出し、互いを憎ませたり

戦わせたり、殺し合いをさせたり・・・。気が付けば・・・。

星の住人達は皆・・・殆どの人間達は・・・もう・・・

生き残ってはいなかった・・・。最後の方は・・・。

殺戮と憎悪の毎日が続いていた・・・。元々・・・

私達の一族は・・・皆が・・・穢い・・・馬鹿げた・・・

そんな「抑圧された心」を・・・皆が抱えていたらしいな・・・。

それが一気に放出されたんだ・・・。その時に・・・。」


最後に・・・「滅亡」の日を迎えた朝・・・。

辺りにはほぼ、誰も居なくなっていた・・・。


キリは・・・最後の最後まで・・・。

焼け野原の様になった母国の地に立ち尽くし・・・、

亡くなった母親のサキの亡骸を・・・涙を流しながら

見ているしか出来なかった・・・。


「すみません・・・お母様・・・。愚かな娘です・・・。

貴方を・・・最期まで・・・裏切り続けて・・・ここまでの

酷い仕打ちをさせてまで・・・自分勝手ながら・・・。

私は・・・・・・・もう・・・ここでこの国と・・・

「お別れ」をします・・・。今まで・・・必死に庇ってくれて・・・

ありがとうございました・・・。非情な娘を・・・どうか・・・

「許さないでください・・・」これが娘の私が貴方に残す・・・

最後の「言葉」です・・・。・・・今まで・・・育ててくれて・・・

有難うございました・・・。どうか・・・せめて・・・

安らかに・・・御眠りください・・・。」


亡骸に近づき、倒れ込む様にしゃがみ込み、亡き母親の手を・・・。

傍から離れるまでずっと・・・涙を流しながら「許さないで」と

お願いする様に・・・祈る様に、母の死を悼んだ・・・。


己の自己保身や欲望や逃げから・・・。

彼女は「罪を犯してしまった」のである・・・。


「私はもう・・・此処から去ります・・・。

だから・・・せめて・・・「セツナ」や「ユイト」の・・・。

傍で・・・共に旅立つことを・・・・・・・・。

貴方だけは・・・「永遠に許さないでください」・・・。」



「愚かだった・・・今考えてみれば・・・。

何て愚かだったんだろう・・・私は・・・。

身勝手なのは・・・「お前」じゃない・・・。

「私」の方がずっと「身勝手で罪深い」・・・。」

静かに・・・淡々と・・・己の過去を・・・

紡ぐ様に話し続ける・・・・。


アキトは・・・それでも・・・「そんな哀れな女」の

「罪深さ」すら・・・ただ黙って見ていた・・・。


「あの時・・・。最後に・・・。私は絶望の淵に立たされた・・・。

一緒に逃げようとした・・・セツナ・・・あいつが・・・。

まだ幼かったユイトを・・・私の知らない間に何処か遠くの

惑星に・・・投げ捨ててきていたんだよ・・・・・・・。」


思わず驚愕の余り言葉に一瞬詰まるアキト。


「・・・何だ・・・その男は・・・。どこまで・・・。

残酷で身勝手なんだ・・・。俺でも・・・いくらなんでも

そこまでの事をする・・・男がいるのか・・・?!!

気でも狂っているんじゃないのか?!!その男は・・・!!」


段々語気を強めるアキトの顔は怒りで顔が強張っていた。


「そうだよ・・・。もう・・・。ずっと・・・。

セツナは・・・何時の頃からか・・・。狂っていた・・・。

自分の子供ですら・・・棄ててしまう・・・もう・・・

そこまで・・・気が狂っていたんだ・・・。既に・・・。」


「そして・・・一番最後の記憶・・・。月が大爆発を起こして、

滅茶苦茶に滅んだ・・・完全に・・・。私は・・・その時に・・・

その衝撃で、気が付いたら知らない星に飛ばされていたんだ・・・。

そこから・・・記憶が・・・曖昧になって・・・混濁する様になった。

多分・・・過去から・・・「逃げたかった」んだろうな・・・。」


全ての真実を聞かされて・・・絶句してしまうアキトは・・・。


次の瞬間に慌ててしまう・・・!!


キリが自分で隠し持っていた「銀のナイフ」を自分の

喉元に突き刺そうとしたのだ・・・!!!


「馬鹿な真似はもうよせ!!これ以上・・・!!

逃げてはいけないっ!!!君は・・・!!!」


そのナイフを手で奪い取る。咄嗟の事だった為、

アキトの手は血まみれになってしまう。


「死なせてくれ・・・もう・・・。「記憶」が戻ってしまった

「今」に・・・「死なせてくれ」・・・・・・。頼む・・・。

もう・・・耐えられない・・・。私は・・・。もう・・・。」


「耐えられないのはこっちの方だ!!!君の話は全てが

「エゴ」だ!!「死なせろ」だと?!!ふざけるなっ!!!

君がここで死ぬのはもっと「罪」だろう!!!」


アキトはキリを怒鳴りつけた・・・。


「君は・・・弱くて脆い・・・狡い人間だ・・・!!

どこまでも「逃げている」!!・・・・・・だがな。

もう・・・そろそろ・・・罪から解放されても・・・

いいんじゃないのか・・・?」


「馬鹿を言うな・・・。いいわけがないだろう・・・。」


「ここまで馬鹿な女は初めて見る・・・!!

俺も大概な馬鹿だが・・・、君はそれ以上にもっと馬鹿だ!!」


「生きろ!!!生きて・・・もっと・・・苦しめ!!!

そして・・・その後に・・・「笑顔で笑え」!!!」


キリは驚いた様に目を開く・・・。


「君の罪は確かに重い・・・!!だがな!!!

そこまでの苦しみを・・・「1人で背負い続けるな!!」

・・・俺が・・・君の苦しみの「半分」を背負ってやる・・・!!」


「馬鹿じゃないのか・・・お前・・・何で・・・そこまで・・・。」


「俺が君を好きだからだ!!それで文句があるか!!!」


「好きとか・・・簡単に言うな・・・お前が私の「何を」知ってると

言うんだ・・・。知り合ったばかりで・・・今・・・初めて

話を聞いただけの癖に・・・。何を・・・。わかると・・・。」


「だから・・・「今」知ってる・・・。「これから」知ろうとしてる・・・。

そのつもりだ・・・。それじゃあ・・・理由には・・・ならんか・・・?」


「とことん・・・馬鹿な・・・男だ・・・。みんな・・・。

「男」は馬鹿だな・・・・・・。」


「俺は・・・馬鹿だよ・・・?今気が付いたか・・・?」


傍に近寄ることもなく・・・微妙な距離で・・・。

彼女を見つめたり、目を逸らしたりを繰り返しながら・・・。

アキトは本心を彼女に・・・告白していた・・・。



アキトの台詞はずっと言わせたかったものです。

全て・・・言わせたかった言葉です・・・。

2人の会話は痛々しくも・・・「情」を交わす・・・。

真相から「2人の会話」まで繋げました。

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