表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/53

解雇されたらただの非力な少年ですよ・・・。

前回の更新からほぼひと月経っていたので慌てました。

おおまかに決めてあった「筋書き通りには・・・」なかなかいかず、

苦心しましたがなんとか続き書けました。どうぞ。

「貴方、全く頼りにならない。」


その一言が俺の心の中を蝕んでいく・・・。

というか。会ったばかりの可愛い女の子に

「頼りにならない」とか言われてみ?!

どんだけ「男心」が傷つくか・・・・・・・。


そんな中俺は相変わらずロボの操縦訓練を受けていた。


「・・・なぁ・・・。これ・・・只の時間の無駄じゃね?」

冷静な顔でついつい文句じみた言葉を吐いてる俺。


「・・・なんだ?何かあったのか?お前・・・。

いつになく「不安定な顔」してるぞ。」

ウサギの「キリ」が顔を覗き込んできた。


「実はさ・・・。「俺以外にもこういう・・・。

魔法少女系の女の子」に出会っちゃって・・・。」

事のいきさつを全て洗いざらい話してみた。


「うーん・・・。」

太い腕(前足か?)を偉そうに組みながら

唸り声を上げて深く考えていた様だ・・・。


「・・・やはり、お前には荷が重い仕事かもしれんな。」


唐突に俺にそう言うウサギ・・・。


「え?じゃあ俺クビなんだ?解雇???マジで?!」

一瞬嬉しくなって喜んだのも束の間・・・。


ウサギは俺に最後通告を渡してきた。


「お前。もう普通の男子に戻れ。」




そう言われて嬉しいはずなんだが悲しい様な

寂しい様な・・・。変な気持ちになって不安になる。


エリナちゃんも段々俺から遠ざかっていく気がして・・・。


でも。

「もう一度俺に任せてくれないか?」の一言が言えないでいた。


もうぼちぼち過ぎ去った酷暑を飛び越えて秋の季節も流れつつ、

もう冬も近い感じに肌寒い気温になっていた・・・。


「なんだよ~。結兎~!最近嫌なことでもあったのか?」

友達の「英太」が話しかけてきてくれるのが嬉しい・・・。

(前は「ウザイウザイ」言って悪かったよ・・・。)

「ほい。俺の弁当に入ってた「大学イモ」でも食えよ。」


「ありがとうな・・・。」


英太は複雑そうな顔をしていた・・・。

「あの子いたじゃん?」

「どの子・・・?」


英太はいつになく真面目な顔で・・・。

「猫宮すずさん・・・。」

俺はブッとむせて、芋が喉につっかえそうになった。

「水飲め水っ!」

英太は気を利かせて俺に水をくれる。

(いい奴だなぁ・・・)

心はじ~んとなっていたが、

「俺との間接キッスだなぁああ?」

嬉しそうに興奮気味に言われて更に飲みかけの

水まで吐き出してしまった・・・。

「冗談なのに・・・。」

(前言撤回だ・・・。こいつとは腐れ縁の友達(仮)だ!)


「ケホッ・・・コホッ!・・・なんだよもうっ!」

若干苛立ったが、「猫宮すず」の話が気になったので

聞いてみることにした・・・。


「あの子・・・。いつの間にか見なくなったけど・・・。

不登校にでもなったのかな・・・?可愛いけどさ。

あの子淡々としてるしイジメにでも遭ったんじゃないかって

気になってしょうがないよ・・・。」


いつになく真面目な英太。


「お前・・・。普通にしてたら普通に「いい奴」だよな。」

ポロッと誉め言葉が出てしまう・・・。

英太は顔をやや赤面させて片手で口元を押さえていた。


「・・・真面目な顔で誉めんなしっ!」

照れているらしい・・・。意外な反応だらけで最近ビビる。


その次の瞬間に「ぐにゃり・・・」とした空気が教室の中を

浸食していくような変な感覚に見舞われた・・・!!


「なんだよこれっ!?」思わずそう叫んだら・・・。

英太が倒れて気絶していた・・・!!

「英太っ!!」

周りを見回すとクラス内にいた俺以外の生徒が全て倒れている。

異様な気配を感じ取った俺は「まさか!敵・・・?!!」と

後ろを振り返る・・・。

緑色をした気味の悪いスライムの様な状態の異形の化け物が!!


俺は青ざめつつも冷静な振りをして、

思わず「おいっ!ウサギっ!!」と呼んでしまった・・・。

だがもう「解雇」されたばかりの俺にはもう「価値はない」

とばかりに何の反応もなかった・・・!!


「ちっきしょー!!」

悔しい様な歯痒い様な何とも言い難い心境だ。

俺は変身も出来ない「無力な男」なんだと言われてる様な

情けない気持ちでいっぱいになった。


次の瞬間に「ムーンライト・サンダーボルト!!」

綺麗な甘ったるい響きの声が響き渡り、電撃の衝撃波が

その気持ちの悪い敵の化け物にビリビリと痺れさせてしまう。

「グガ・・・アアアアア・・・・・!!」

瀕死の敵はその姿通りにスライムの様に分裂して

俺に襲い掛かってきた・・・!!

「うぐっ!」

最高に気持ち悪いなこれっ!!

ドロドロに溶けかけた物体が顔を覆ってきて

息も出来ないほどの苦しさで死にそうになる。

「・・・っ・・・う・・・!」


「大丈夫かニャ?!・・・じゃなかった・・・!

『大丈夫?貴方!!』」何故か彼女・・・そう・・・。

今の今まで話題にしていた「猫宮すず」が変身した姿

(つまりは「ぷりちー・くろにゃん」)が言葉遣いを

いちいち訂正しながら誤魔化す様に俺に「安否」を尋ねてくる。

(大丈夫なわけないだろっ!と言いたいけども息もできない

状態の俺は成すすべがなかった・・・!!)


「・・・ムーンライト・サンダーボルトが効かないなんて・・・!

こんな敵は初めてだニャ・・・じゃなかった!初めてねっ!」


くるっと振り返りながら俺に「本郷結兎!もう少し耐えてて!」

今度は爪を尖らせて「八つ裂きにしてやるっ!!」と叫びながら

スライム状の敵を全て片っ端から切り刻んでいる。



スライムも木端微塵になれば流石に再生はしない様で、

ピクリとも動かないぐにゃっとしたゼリーのような状態になった。


「なんでもいいからおれをたすけて・・・」

ゴボゴボッとなりつつも「猫宮さん」にお願いする情けない俺。


「今助けるわっ!!」

ぷりちー・くろにゃんの必殺技らしい、「猫の爪の様な引っ掻き攻撃」

で俺の顔面ごとグチャグチャに切り裂いた・・・!!

(容赦ないっ!容赦ないよこの子っ!!お・・・俺の顔までっ!)

全ての粘々したスライムを削ぎ落し、なんとか事なきを得たのだが・・・。

ただ・・・。

「猫宮さん・・・今度から助けてくれる時は荒っぽくない方法で・・・。」

思わず涙目で傷だらけの自分の顔を撫でながらお願い申した・・・。


「うっ!ご・・・ごめん・・・。」

流石の猫宮さんでも「これはヤバイ」と思ったらしい・・・。


続。

余りにも唐突にウサギに解雇されてしまった主人公に

少し戸惑いました・・・。

「なんでこんな話の流れになった・・・」と・・・。

でも後半の「英太」からの「猫宮さん」の流れで

徐々に感覚を取り戻せた気がします・・・!!

次回もなんとか仕上げますのでどうぞ宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ