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天使の声  作者:
5/7

□5□

加筆修正しました。


放課後。帰り際に、担任の山本先生から図書室の整理の手伝いを頼まれた。

山本先生は、32歳位の女の先生で陸上部の顧問である。

帰宅部だから暇といやー暇だから引き受けてしまった。


航一は、ああ見えて陸上部に入っている。

陸上部専用のグラウンドは体育館の隣にある。校門と真逆の方向にあるから、練習しているのはあまり見たことがない。

でも、さぼっているのはよく見かける。


そして現に今、図書室に向かっている俺の隣に航一がいる。


「おい、どうしたんだよ。そんなに眉間にシワなんかよせてさー」

航一が、ウインドブレーカーのズボンをシャカシャカと鳴らせながらついてくる。

「おまえ部活行かなくていいのか?」

足を止めて言った。

「碧意見送ってから行く〜」

「見送り結構!!」


まぁ、いいかとほぼ諦めて再び歩き始めた。



そして、図書室に着いた。

「はい、到着。ほら、とっとと行けよ」

手でシッシとしながら言った。

「ヘイヘイ。じゃ、またな」

「おぅ」


手をヒラヒラと振り、航一は来た道を戻っていった。



やれやれ、やっと行ってくれた。



気を取り直して、図書室のドアを開けた。

暖房がかかっていて、暖かい。

辺りを見てみるが、先生が見当たらない。

ひとまず、荷物を空いている机に置いた。


「山本先生ー?」


呼んでみたが返事がない。


おかしいな。

図書室って言ってたしな。


立っているのもなんだから、とりあえず椅子に座った。

左手で頬杖をついた。


それにしても、今日のあの声何だっただろ。

何か引っかかるんだよな。

忘れ物をしたときに、何を忘れたのか思い出せない時のような妙な気持ちが胸の中に充満していた。


それに、どこかで聞いたことがあるような声だった。

いや、聞いたことがある声だ。


妙な気持ちと混じっているが、これだけは100%いえることだ。



1人静かな図書室が静寂に包まれているときだった。

「おまたせ。いやー、遅くなってごめんね」

勢いよくドアが開き、ジャージに着替えた山本先生とあとに続いて1人女子が入ってきた。


あ、あの子・・・・。


「えーと、悪いけど先生すぐに部活の方に行かないと行けなくなった2人でやっといてくれる?」


そう言いながら、ファイルを次々と俺の目の前に置いた。


「え・・・え!?どうしてですか?」

「また、脱走したあんたの友達を探しに行かないといけないの」

「そ、そうなんですか」


あの野郎、また脱走しやがったのか。


脱走しては、よく山本先生に捕獲されているのをしばしば見たことがある。


「だから、あとよろしくね。終わったら、職員室の私の机の上に置いといて」

「わ、分かりました」


山本先生は、そそくさと出て行った。



さーて・・・、これからどうしよう。

よく考えてみれば、先生とやると思っていたが今、別の女子とやらなければけない事態になっている。

半女子恐怖症の俺にとっては、大問題なことだ。

いや、でも世の中のすべての女子があんなメスライオンとは限らないし・・・・


女子を見てみた。

髪をサイドでまとめて・・・・、制服は他のチャラチャラした人達と違い清楚に着こなしていて・・・・・。

あれ、


「もしかして、朝あったりした?」

「あ、うん」

「やっぱりそうだったか〜」

「覚えてて・・・・くれたんだ」

彼女の表情が少し和らいだ。

「うん。そのキレイな髪で思い出したんだ。あ、そろそろ始めよっか」


彼女も、そうだね、と言い荷物を置いた。

本棚の前に立ちファイルを開いてチェックを始めた。


「あ、そうだ、名前・・・聞いてもいいかな?」


苦笑しながら俺は言った。


間宮 千尋(まみや ちひろ)です。よろしくね」

俺の失礼すぎる質問に彼女は、ニコッと笑って答えてくれた。


「間宮さんか。ごめんね、俺未だに名前覚えてなくて・・・」

「私も。だって人数多すぎだもんね」


彼女は苦笑しながら言った。

俺達は会話を交えながらチェックを進めた。

以外だったのは、俺と同じクラスだということ。

今まで全く気が付かなかった。



そして、気づけば太陽が沈み星が出ていた。

「間宮さん終わったー?」

「うん、丁度終わったよ」

「よし、じゃあもう帰ろっか」


暖房のスイッチや電気などを確認して図書室を出た。

そこから、二人で職員室へ向かった。


「何か、東堂君って以外に面白い人なんだね」

突然彼女が言った。


「え、何その以外って?」

「んー、前までは何か近寄りがたいっていう感じだったけど、今日こうして話してみたら面白いんだなと思って」

「俺も今日こうして間宮さんと話せてよかったよ」


職員室の山本先生の机にファイルを置いた。

そして、玄関で靴に履き替えた。

暗いから途中まで一緒に帰ろうということになった。


「うわー、寒いし暗いね」

間宮さんが手を、ハーッハーッと吐息であたためた。

「そうだね」


アーチ型の校門を出た。

こんな漫画に出てくる形の校門ってあるもんだなとよく入学したばかりの時に思っていた。


「あ、そうだ!東堂君知ってる?」

「何?」

「B組みのNさんって、うちのクラスの原野君のこと好きなんだって」

「え!?まじで!?」

「ホント、ホント!」

今日こうして彼女と話していて分かったことがある。

それは、以外といろいろなことを知っていることだ。

俺は、彼女の情報網が不思議に思うぐらい。

あと見かけ以上に活発だということも。



そして、朝あった信号に近づいてきた。

「明日も、学校で困ったときには話しかけてもいい?」

俺の目を下から見上げるように真っ直ぐ見ながら言った。

「うん。全然いいよ」

「よかった!じゃあ、また明日ね」

彼女は手を振りながら右に曲がっていった。

その背中を俺は見送った。



間宮さんって、何かかわいらしい人だな〜

しかも、結構面白い人だし


俺より小さな彼女の背中が見えなくなるまで見送った。

そして、再び歩き始め家についた。






更新遅れてごめんなさい (ーдー;)

予定が狂いまくってしまいまして・・・・・。

まだまだ、文章の修行が必要です。゜*。+゜(ノω`・。)


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