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天使の声  作者:
2/7

□2□

更新は不定期です。

自分の部屋から出て、玄関のつきあたりにあるリビングへ向かった。


あ、いい忘れてたけど俺今年から1人暮らしを始めたんだ。


別に、親がイヤとか反抗期だからとかじゃない。


ただ、自分でどのくらいやれるのかを知りたかったんだ。


俺の両親は、会社を経営してて物心ついたときには日本を代表するような大きな会社になってた。


父さんと母さんが仕切ってて、諸外国に支社とかがあるから度々飛行機に乗っては


ヨーロッパやアメリカとかに行ってた。


実家は、ここから少し離れたところにある。


使用人とかメイドとかいてあまり不自由はしなかった。


欲しいものがあればすぐ手に入る。


行きたいと思った場所には、専属の運転手が乗せて行ってくれる。




けど、このままではいけないと思った。


そのうち、何も自分でできなくなる。


そう実感した。




対面式のキッチンに入り、食パンをトースターに入れた。


冷蔵庫から牛乳を取り出しマグカップに注いだ。




最初『1人暮らしをしたい』と両親に言ったら、とても両親は反対して、一時期家の中にピリピリした空気と亀裂が入っていたりした。


でも最終的には、二人とも『仕方ないな〜』と降参気味に、このマンションに住むことと今通っている高校に入学することを条件に許してもらった。


今思い出しても、あのときの家は相当やばかったと思う。




そんな思い出に浸っていると何かが焦げているようなニオイがしてきた。


「やば!!」


食パンをトースターから取り出した。


案の定食パンは、ほんの少し黒く変色していた。




あちゃ〜


最近上手く焼けてたのに


まだまだ、修行不足だと感じた。




テーブルにさっきの食パンとマグカップとマーガリンを並べた。


まだ、こんなもんぐらいしか朝食のレパートリーがないがこれからはもっと増やしたいと思っている。


両手を合わせて


「いただきます」


と言って、食べ始めた。






★      ★      ★




朝食も食べ終え、洗い物も済ませた。


洗面所に行き歯磨きをしっかりし、顔を洗った。


髪型も1人暮らしをするようになってから、工夫し始めた。


中学のときは、いわゆる坊ちゃん刈りだった髪も最近少し伸ばし、ワックスを使うようになった。


雑誌とかでも髪型を研究している。


4月の頃は、つけすぎたり足りなかったりして相当苦労していた。

でも、最近はもっとマシにはなったと思っている。


「ま、いっか。こんなもんで」


鏡を見て確認をした。




再び、自分の部屋に着替えをするために戻った。


今日は少し寒そうだから、このパーカー着てブレザーでも羽織っとくか。


自分で納得して着替え始めた。


制服は、ほぼ自由といっても過言じゃない。


男子は、冬はとりあえず指定の黒のブレザーを着て、指定のチェックか黒のズボンをはいていれば別に問題ない。


女子も、指定の黒のブレザーを着て指定のチェックか黒のスカートをはいていれば大丈夫である。


シャツとかネクタイとかも自由で、ただ学生として相応しい色のものであればなんでもOKという制服である。


最後に姿見用の鏡でチェックをした。


時計を見てみると、いつもどおり7時30分を指していた。

机の上に置いているカバンを持った。


最後に家じゅうの戸締りを確認した。


最近買ったばかりの新しいスニーカーを履き、玄関のドアに鍵をかけて学校へと向かった。















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