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私がいてもいなくても

作者: 鬼の三歳児

私がいてもいなくても世界は廻る

馬鹿な私でもそれだけはわかる


「人間は生きていて当然であり

 誰もがなくてはならない存在である」

といった言葉を偽善者は好む

我々はこうした主張を真っ向から否定しなければならない

偽善者を肥らせるだけで

我々は何も得られないからだ


偽善者はいつも

聞こえの良い言葉ばかり使って我々を惑わし

我々の心と労力と財産を毟るべく

虎視眈々と我々を監視している



決して騙されてはならない

決して騙されてはならない

何が何でも

絶対に

騙されてはならない

馬鹿な私は声を大にして云う

決して騙されてはならない



誰もが必要な存在ならば

何故不条理な死が訪れるのか




車に轢かれ

海に呑まれ

灰に埋もれ

瓦礫に潰され

凶弾に倒れ

悪意によって奪われた

様々な命は

決して美化されるべきではない

決して誤魔化してはならない

決して悲劇を感傷まじりの美談にしてはならない

それこそ偽善者の思うつぼだ


偽善者にとって

悲劇は金のなる木でしかなく

偽善者にとって

人の命は単なる餌でしかない


偽善者とはそもそも

人間ではない

人の形をして我々を食い潰す

厄介な害獣である


従って偽善者に人権などはじめから存在しない

偽善者のための法律など

はじめから存在しない



善き人は逝き

善き人を殺した愚かな奴が生き残る

それどころか

時間が経てば美化される奴さえいる


それなのに我々は愚かな奴に飯を与えている

奴らは人権という建前で

自らの愚かさを正当化している



決して愚かな奴を生かしてはならない

愚かな奴を擁護する奴も生かしてはならない

愚かな奴を利用する偽善者も

当然生かしてはならない



我々はいつも

愚かな奴に食い潰される

我々はいつも

声が大きいだけの偽善者に振り回されている



自身が愚かだという自覚があるなら

自らを罰せよ

周囲に自覚のない愚かな奴がいれば

有無を問わず罰せよ

罪を自覚しながら偽善を続ける不届き者がいれば

躊躇なく罰せよ

償いなどはじめから無意味である

一度失われたものは二度と戻らない



生まれたことの罪を自覚し

生きることは決して当然のことではなく単なる偶然なのだと

自らに言い聞かせよ


それでも自身の愚かさが身に余るならば

刃の先を自身に向け

自らの命を絶て

偽善者は大抵命乞いをするが

躊躇などする前に刃を突き刺せ

考える前に息の根を絶て

人の形をして正体を偽っていても害獣は害獣である

飯も寝床も与えてはならない

施しや慈悲など無用である



馬鹿な私が馬鹿なことを言わなくても世界は廻る

私が世間を頼ることがあっても

世間が私を頼ることは決してない

生きているのは単なる偶然であり

必要とされる人間は少なくとも私ではない




私がいてもいなくても

世界は何も変わらない



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