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ゲームの世界でやりたい放題  作者: 吾が輩に猫である
3/9

ダンジョンへ



 魔法の<清潔>はゲーム時代ではネタ魔法だった。<清潔>は体の汚れを落とす魔法だ。ゲームじゃ使えないだろ。でも、現実になるとこれほど良い魔法もない。これを使えば汚れは気にならないし、歯も虫歯になることもない。

 俺はとりあえず、


「<清潔>」


 魔法を唱えた。職業レベルを上げていきたいしな。


―ポーン


 頭の中で愉快な音が聞こえた。これはレベルアップの音だな。魔力の消費は1か。しかし、さすが<経験値十倍>だな。たったの一回だけでレベルが上がった。よし!この調子でどんどんレベル上げていくぞ!


 その後、魔力が空になるまで唱えた。これでレベルが5になり、新しい魔法をも手に入れた。<ホット><ドライ>だ。この魔法は結構使える。<ホット>は寒さに強くなる魔法で、<ドライ>は暑さに強くなる魔法。寒すぎるとスピードダウンし、暑すぎると体力値が減っていくので環境によっては良い魔法だ。っと、そろそろ集合時間か。


 到着。俺は今、教室に着いた。俺の教室は三組だ。三組は平民出身のクラス。二組は貴族出身のクラスで、一組はエリートの集まり。一組は入学試験の上位十名で、構成されているはずだ。確認してないから分からんが。ゲーム通りならそれであってる。


 それにしてもあんまり人はいないな。俺を含めて8人しかいないぞ。そろそろ集合時間になるはずだが。この8人は人間が4人、獣人が2人、ドワーフが2人。女子が三人で、男が五人だ。まぁ、そんなことどうでもいいか。


「席に着け!!」


 野太い大きな声が聞こえてきたのでみるとハゲの厳ついムキムキのおっさんがいた。俺はとりあえず、近くの席に座った。


「欠席は……いないな!よし!俺の名前はバレルだぁ!!お前ら三組の教師になった!よろしく!」


 なんか厚苦しいやつだな。


「お前らはこれからお前らはここで午前中は授業を受け、午後は自由にしてもらう!


 ダンジョンに潜るもよし!


 勉強するもよし!


 休むのもよし!


 好きにして良い!だが、一ヶ月後に筆記テストと実技テストを行う!その規定以上の結果を出さねば、学園から追い出されるから準備をしとけぇ!!」


 テストか。確かにそんなんあったな。勉強しないと駄目だな。まぁ、苦手ではないが、自分からやりたいものでもないな。図書室にでも行くかな。

 バレル先生は教科書を配った。結構、良い感じの教科書だな。


「6月にはクラスの対抗の試合もある!お前ら平民出身の底力を見せつけてやれ!!」

「「「応!!」」」


 おおぉ!?こいつら体育会系か。ノリ良すぎだ。ついてけんぞ。今は3月、後三ヶ月後に、クラスの対抗の試合か…………負けるのは嫌だけど目を付けられるのも嫌だな。


「では、これから授業を始める!お前ら、教科書を開け!」




 授業を受け、今は午後になった。俺は誰とも話さず、すぐに食堂に向かい、飯を食った。ちなみにチャーハンを頼んだ(100G消費)。そして、購買に行ってアイテムボックスを購入した。アイテムボックスは超重要アイテムだから少し高かったが手に入れた(500G消費)。30個までしか入らないけどな。もっと多く入るアイテムボックスもあるけど、俺の今のお金じゃこれが精一杯。

 さて、魔力もだいぶ回復してきたのでダンジョンに行く。これで準備は整った。ホントは体力ポーションや魔力ポーションも欲しかったんだが、お金がないんだよな。




 学園指定のダンジョンは学園地下にある。入り口には浮いている水晶玉がある。そして、RPGでよくある遺跡のダンジョンだ。2階層や3階層は違うがな。

 俺はダンジョンに入り、遺跡を探索し始めた。




「はぁ!」


 俺はゴブリンを殴ったが、避けられた。ゴブリンは持っていた剣で大きく振り下ろしてきた。が、大振りなので避けやすい。さらに言えば、振った後は隙ができる。俺はそこを狙ってゴブリンの首を思い切り殴った。


―ゴキッ


「ごふっ!」


 首が折れたような音が聞こえ、倒れた。しばらく痙攣していたが収まると、ゴブリンは光の粒子になって消えた。後にはゴブリンが着ていた服と剣が残っている。


―ポーン


 これはレベルアップか。職業レベルじゃなくて自分のレベルだ。

 それにしても、本当に光の粒子になって消えたな。ダンジョン以外ではこのような現象は起こらないらしい。まだダンジョンの外で倒したことないけどな。まぁ、ダンジョン以外で起きたら飯を食えなくなるか。


 さて、どんどん狩っていくぞ。




 最終的にはゴブリン7体とスケルトン4体倒した。ゴブリンはどいつも単独で動いていたため簡単に倒せた。スケルトンはそこら辺にあった石を投げて倒した。ぶっちゃけ、弱かった。だって、石投げただけで倒したんだぜ。スライムにもあったんだが倒さなかった。物理攻撃も効くらしいんだが殴るのは手が痛くなりそうだし、剣で殺そうとすると売るとき金額が落ちるかもしれない。石を投げようにも小さいから当たりにくいから倒すのは諦めた。



「意外と時間経ってたな」


 購買でダンジョンで手に入れた武器を換金しているときに時間が分かったんだが四時間ダンジョンに籠っていた。儲けは全部で300Gで、倒して手に入れたGは72Gだ。合計で372G儲けたことになるな。今の所持金は672G。一日の食事代しか稼げなかった。まぁ、レベルは6になって魔力値が増えた。

 次はボスでも探すかな。学園指定のダンジョンは第17層まで確認されている。1層ごとにボスがいて倒すと次の階層に進むことができのだ。


「まぁ、ダンジョンに行くのは明日だな。図書室で大人しく勉強でもするかな」


 俺は図書室に行くと、そこには司書さんとおぼしき、じいさんしかいなかった。

 そこで歴史の本を何冊か持ってきて、歴史の教科書を開くと勉強し始めた。正直な話、歴史以外の科目はできる。<異世界言語・文字理解>で他国の文字も簡単に覚えたし、計算系の勉強は元の世界の中学生レベルだし、他の科目は満点を取る自信がある。まぁ、歴史だけは最初から覚えないと駄目だけど。




……………



…………………………



……………………………………………………




 あれから二時間。勉強はかなりはかどっていた。


「自分で言うのもなんだが絶好調だな」


 驚くほど調子が良かった。もともと物覚えは結構良い方だが今日は凄いペースで覚えている。今日は調子が良いから図書室が締まるまで勉強するか。後、一時間くらい。




「ふむ。良い集中力だ」


 勉強していたら急に上から声がした。声の主の方を見ると、


「邪魔をしてしまったな」


 朝に見た、ヒロインがそこにいた。


「すまない。私の名はリーファ・ブレイズだ。そなたの名は?」


 ああ。知ってたよ。名前は忘れかけてたけどな。確か、公爵家の令嬢で大剣を主体とした戦いをする武家でもあったな。


「祐司だ。それで何か用か?」


 朝に見ていたこと以外、彼女との接点はない。何故、声を掛けた?


「ふふ。もう図書室は閉まる。その事を伝えにきたのだ」


 あれ?もう時間か。


「素晴らしい集中力だ。時間に気づかないほどとは。だが、これからは時間も気にするがいい」


 尊大な口調だが声は優しい。なるほど、これはモテるわ。女の子に。ゲームでは女の子にモテまくっていたからな。


「ああ。そうする。声を掛けてくれてありがとう。お陰で先生に怒られずにすんだ」

「ふふ。気にしなくともよい。それに先生方からは感心なされると思う」


 恥ずかしいな。誉められるの。


「そうかな?まぁ、俺は先に出ていく。じゃあな」

「また、縁が会ったら」


 そう言って俺は図書室から出ていった。




「あぁー、疲れた」


 俺は<清潔>を唱えるとすぐにベットに倒れた。図書室を出た後、寮の食堂で飯を食った。で、個室に戻って来たわけだ。

 考えてみると今日はかなり濃い一日だった。散歩してたら空間と空間の間に入っちゃうし、神にあったり、別の世界に来たり、魔法学園に入学したり、ダンジョン入ったり、ヒロインの1人にあったり、さすがに疲れた。


「ふあぁぁ。………眠い」


 今までの時間で魔力は完全に回復しているので、寝る前に魔法を使うとしよう。



 職業レベルは9まで上がった。





ステータス

名前:如月 祐司  15歳

種族:人間 LV:6

職業:付与術士 LV:9

体力値 100/100

魔力値 80/80

スキル:<異世界言語・文字理解><経験値十倍>

魔法:<清潔><ホット><ドライ>

G:572



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