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フリーターの話6
だって、悪魔だから―――――
悪魔…………え、頭でも沸いた??
怪しんで男を見ると瞳に逆五芒星が浮かんでいた。
「悪魔じゃないと時間を売る。なんて馬鹿なことできるわけないでしょう?」
「…………時間、買いたんですけど…………」
苦肉の策だけど、今まで稼いだ金を時間を買うことに使おう。
そう無い頭を捻って考えた。だけど、
「残念ですが、時間を一年以上売った人には時間、売れないんですよ」
ニヤニヤと笑った男。
つまり、オレは…………
「今日か明日に死ぬしか道はない?」
「そのとおり、どうします??」
だったら、一日でも長生きしたい。
豪遊して悔いが無いように。
「そうですか。サヨウナラ、次会うときは魂ですね」
いつもの胡散臭い笑みで送り出された…………