勝手に帝国と開戦する姫
オバ王国では、帝国との開戦準備が続いていた。
貿易の町、ポンに有力な商人達が集まっていた。
「帝国軍が進軍してきたら、素早く、マジックスに逃げ込めば良い。帝国もまだ、マジックス王国と正面からやりあう準備は、整っていないだろう」
ポンの言葉に商人達は、黙って頷くが、その中の一人が言う。
「やはり、オバ王国など、お遊びの国だった」
ポンが睨むと他の商人が言う。
「そうじゃないか! 帝国に攻められ、何も出来ない。そんなのは、国とは、いえない!」
賛同する商人が多く居る中、ポンが言う。
「そうか、ならば、もうこの国を捨てれば良い。マジックスとベニス連邦を繋ぐ他の街道を使って商売を続けるんだな」
「それは……」
言葉に詰まる商人にポンが言う。
「変な建前を捨てろ、私達は、儲かるからこの町を、オバ王国を利用した。違うか?」
答えられないで居る商人達にポンが続ける。
「だから、危なくなったら逃げ、そして、安全になった所で戻ってくれば良い。それで十分じゃないのか?」
すると、一番高齢の商人が言う。
「戻ってこれるのか? オバ王国単独では、帝国は、押し返せまい。マジックス王国の軍を大量に受け入れれば、元通り、マジックス王国の一部になる」
それに対してポンが胸を張って言う。
「安心しろ、我らの姫王は、きっとオバ王国を護ってくださる」
「どうして、そんな事を信じられる?」
商人達の質問にポンが強い意志を籠めて言う。
「姫王様だからだ」
それ以上の説明が要らないという雰囲気に若い商人が頷く。
「そうだな、あの姫王様だったら、きっと何とかしてくださる。そんな気がする」
先ほどまであった重苦しい空気が、晴れていく。
「それでは、我ら商人は、危ないところから逃げて、安全になった所で戻ってきてまた、儲けるとしよう」
商売人の笑みを浮かべる商人達であった。
オバ王国の仮王宮のヤーリテの執務室。
多くの書類にサインをするヤーリテにブレーダが言う。
「商人達を国外逃亡させて良かったのか?」
ヤーリテは、あっさり頷く。
「下手に国内に残ってもらっても護りきれる保障が無いからね。それだったら、資産を持って逃げて、戦争が終わった後、この国で金を回してもらう。その方が、復興が早くなる」
そこにリンがやってくる。
「農民達への避難場所の確保も終了しました。後は、幾つかの町を警護すれば、国民の大半は、戦火にさらされるのは、まのがれます」
安堵の息を吐くヤーリテ。
「良かった」
そこにジェネが来て言う。
「そう安堵するな。帝国も大量戦力を導入してくる。そうなったら、我々だけでは、抑えきれないぞ」
それに対して、ヤーリテが真剣な顔で言う。
「だから、今回は、あちきが前線に出る」
その意思にジェネが言う。
「詰り、本格的な戦争をするという事か?」
ヤーリテが辛そうに拳を握り締めて言う。
「そうしなければ、オバ王国は、護れない。あちきには、国王として国を護る責任がある」
ジェネが頷く。
「お前の覚悟は、解った。ならば、こちらも最後の一兵まで死力を尽くすまでだ」
こうしてオバ王国が戦いの準備を着々と進めていた。
レッケス帝国では、オバ王国攻略の為の軍隊が集結して居た。
そして、その指揮官である皇子、ラオウが兵士を鼓舞する。
「これから侵攻するオバ王国は、小国だが、その国王は、長い間我々の侵攻を阻み続けたマジックスの王族。これを打ち破ることで、奴らの魔力が絶対で無い事を証明する。その勢いのままマジックスを征服し、この大陸を偉大なる手レッケス帝国の物とする!」
その言葉に兵士達が歓喜する。
「レッケス帝国、万歳!」
そんな声に手を振り上げ答えるラオウ。
そして、将軍の隣に行き告げる。
「相手は、マジックスの王女、油断するな。そして、生け捕りにしろ」
「マジックスに対する人質にするのですね?」
将軍の言葉に苦笑するラオウ。
「違う、我が妻にするのだ」
それを聞いて、戸惑う将軍にラオウが言う。
「我妻として、帝国の為だったら、親兄弟も殺す様に調教する。それこそが、マジックスを落す最良の手だ」
それを聞いて将軍が含み笑いをする。
「マジックスにとっては、これ以上ない、皮肉な結末でしょう」
ラオウが凄惨な笑みを浮かべて言う。
「あのユーシャの前で、大切な妹が俺と交尾をする所をみせつけてやる。無念そうな顔を想像するだけで、興奮するわ」
股間を膨らませるラオウに将軍が言う。
「そのままでは、行軍に困りますでしょ? 女を用意いたしましょう」
それに対してラオウが手を振る。
「良い。たっぷりといたぶるために貯めておくつもりだ」
「そうですか、それは、余計な事を申しました。私は、行軍の指揮がありますので」
離れる将軍を見てラオウが真剣な顔になる。
「しかし、問題は、どこまで抵抗するかだ。長期戦をすれば、間違いなくその隙を突いてくる。そうなる前にかたをつけなければならない」
この時点では、ラオウも、帝国もオバ王国を落せることを疑っていなかった。
数日後、帝国の兵士達は、オバ王国の国境を超えた。
「気をつけろ、相手には、長年我々と戦っていたジェネ将軍も居る。奴なら、奇襲を撃って来る可能性があるぞ!」
将軍の言葉に、兵士達が緊張する中、行軍が続いていた。
その中、おかしな報告がラオウにされる。
「どういうことだ?」
報告しにきた兵士も困惑した様子で言う。
「解りません。しかし、一部の兵士が確認できないのです」
ラオウが、目付きを鋭くして言う。
「何を企んでいる?」
その時、新たな兵士が報告に駆け込んできた。
「大変です! 行方が解らなくなって居た、兵士達が半死半生で戻ってまいりました!」
それを聞いてラオウが立ち上がる。
「その部隊の隊長を直にここに連れて来い!」
それを聞いて、兵士達が動く。
「奴らの奇襲? しかし、どうやって、一部の兵士を切り離したのでしょうか?」
将軍の言葉にラオウが舌打ちする。
「考えても始まらない。今は、行軍を止めるしかない」
その言葉に将軍が頷き、行軍を止める指示を出す。
そして、やって来たやられた部隊の隊長がラオウの前にやって来た。
「申し訳ありません。殿下に預かった兵士達の多くを失いました」
「謝罪は、後にしろ。問題は、何が起こったかだ!」
ラオウの言葉に隊長が答える。
「それが、解らないのです。我々は、普通に行軍していました。しかし、当然、前後の兵が居なくなり、代わりにオバ帝国の兵士が現れ、交戦となりましたが、相手の数が勝りこの様な結果に……」
信じられないという顔をする隊長と将軍。
「そんな非常識な報告を信じろというのか!」
将軍の激怒に自分でも納得できない隊長が黙りこくった時、ラオウがいらだちながら言う。
「王女の魔法だ! あれの魔法は、強力な幻術。それで、兵士達を切り離し、自軍の兵で負傷させた。全滅させなかったのも、こちらに対する牽制だ」
それを聞いて隊長が戸惑う。
「個々に襲撃されては、いくら我らにも勝ち目はありません!」
将軍の発言にラオウが言う。
「違うな。全滅させず牽制してきた理由は、簡単だ。この方法でも、我々を撃退出来ないと判断したからだ。行軍スピードを上げて、一気に攻め込むぞ!」
その指示の元、帝国の進軍は、加速する。
帝国の行軍を監視していたオバ王国の仮設砦でヤーリテが言う。
「やっぱり気付かれたか」
シースが言う。
「やはり、全滅させた方が良かったのでは?」
それに対してジェネが首を横に振る。
「全滅させるとなれば、こっちの消耗も激しくなる。最初から、相手を撃退するのは、不可能。求められるのは、こっちの消耗を少なくし、相手にどれだけ損害を与え続けられるかだ」
「それじゃ、幻覚攻撃の第二段と行きますか」
ヤーリテは、そういって新たな幻覚を帝国に放つのであった。
行軍を続ける帝国だったが、前衛から悲鳴があがった。
「今度は、何だ!」
将軍の言葉に伝令兵が伝える。
「先頭を行く部隊が落とし穴にかかり、負傷した様子です」
それを聞いて将軍が怒鳴る。
「通常の行軍で落とし穴にかかるだと! 気を緩みすぎだ!」
ラオウは、立ち上がり言う。
「違う。これも王女の魔法だ。前線の奴らには、アンチマジック効果がある武器を振り回して進めと伝えろ」
悔しそうにする将軍にラオウが告げる。
「落ち着け。奴らの出方は、解った。奴らは、消耗を嫌っている。ここで焦ったり、躊躇したら負けだ」
将軍が戸惑いながら言う。
「しかし、このまま兵を失えば、この後のマジックスとの戦いにも影響があります」
それに対して、ラオウが辛辣に告げる。
「目の前の戦いに集中しろ。ここで必勝しなければ、マジックスとの戦いも無いぞ!」
将軍が頷く。
「解りました」
そしてラオウが言う。
「こちらの覚悟を見せてやろう」
仮設砦のヤーリテが眉を顰める。
「帝国が兵を分散させた。どうするつもり?」
ヤーリテが幻覚を利用した探索の結果に困惑しているとジェネが言う。
「どの様に分散したのですか?」
ヤーリテが地図の上のコマを使って、それを現すと。
シースが言う。
「随分と細かい。これだったら我々でも十分各個撃破出来る」
その言葉にヤーリテが眉を顰める。
「どうして、そこまで兵を分けたの?」
相手の意図が読めないで居るとジェネが苦々しい顔をする。
「相手は、こちらの町を狙う様に動いています。同時に襲われた以上、防衛に専念するだけの兵力は、ありません。詰り、こちらは、消耗を覚悟して、殲滅戦を繰り返さなければいけないのです」
シースが驚きながらも反論する。
「でも、そうなったら、相手にもそれ相応の被害が出ます!」
ヤーリテが悔しそうに言う。
「それを織り込み済み、最終的にこっちの抵抗力を奪えれば十分なんだ」
「幾つかの町を見捨てれば、対応は、可能ですが?」
ジェネの言葉にヤーリテが首を横に振る。
「駄目、あちきが幻覚でサポートするから、殲滅戦を続けて。その間に、国民を集めて、一箇所で護る」
ジェネが頷き、行動を開始する。
その後、町の避難と平行して、ジェネ率いるオバ王国軍と帝国軍との交戦が続く。
幻覚でかく乱、分離されて数的有利を維持していたが、度重なる交戦にオバ王国軍は、激しい消耗をしいられていた。
そして、ポンに全ての国民を非難させたヤーリテ達は、目前に迫る帝国軍との決戦を迎えようとしていた。
「食料は、足りている?」
ヤーリテの言葉にリンが頷く。
「はい。姫王の農業促進のお陰で十分な食料が貯蓄されています。しかし、国民は、住み慣れた町を離れたことと帝国の進軍に怯えています」
それを聞いてヤーリテが言う。
「当然だね」
ヤーリテは、ポンの町の上空に自分の幻影を映す。
『皆さん、あちきがオバ王国、国王、ヤーリテ=DD=マジックスだ』
「姫王様だ!」
「どうして今?」
困惑する国民達にヤーリテが告げる。
『あちきは、これから帝国との決戦に赴く。そして、もしも負けたときは、ここは、帝国領になるでしょう。でも、安心しなさい。あちきは、国民を見捨てない。あちきの魔法で、マジックス領土に逃がす事を約束する』
幻覚の言葉に国民達がある程度の安堵を覚えていた中、一部の農民が立ち上がる。
「そんなの嫌だ! 俺達は、この国が好きだ! 姫王様が好きだ! だから、俺達も戦うぞ!」
最初は、小さな声であった。
しかし、それは、どんどん広がっていく。
そんな声を聞いて、ヤーリテが戸惑う。
『危険です!』
それに対して、別の国民が答える。
「そうだ! マジックスの奴らは、税金だけでとって、何もしない。あんな所で暮らすくらいなら姫王様の為に戦って死んでやる!」
その言葉に頷く国民達。
涙腺が緩んだヤーリテが慌てて幻覚を消す。
そしてブレーダが言う。
「あれが、お前が護ろうとした国民だ。お前が一生懸命護ろうとしたから、奴らだって、お前を護ろうとするんだよ」
「姫王様は、このオバ王国の自慢の国王です!」
リンが告げる中、ジェネが言う。
「これ程の国を滅ぼす訳には、いかないな。我々が、敵将を討ち、勝利する!」
まともな兵力が少ない中、兵士達も頷き、シースが苦笑する。
「ここが死に場所ですか。でも、十分ですね」
そんな中、ヤーリテが涙を拭い言う。
「作戦変更だよ。国民にも戦ってもらうよ」
それを聞いてジェネが言う。
「戦闘経験が無い者では、一方的に虐殺されるだけだ」
それに対して、ヤーリテが笑みを浮かべて言う。
「大丈夫。そう簡単に攻撃されない良い手があるから」
そして、その作戦が国民に告げられ、それに多くの国民が参加する事になるのであった。
ポンを包囲するように軍を展開する帝国軍。
「ここまで来たら、どんな幻覚を使われようと、問題ない。力押しで押し切るまでだな」
余裕の表情で酒を口にしながらのラオウの言葉に、将軍が頷き答える。
「いつでも、攻撃をかけられます」
それに対してラオウが告げる。
「念を押すが、王女だけは、確保しろ」
将軍が答える。
「兵士達にも重々言い聞かせてあります」
その時、ポンの町から大量の人々があふれ出した。
それを見てラオウが言う。
「まさか、あれが全部オバの兵士か?」
それに対して将軍は、その様子を観察して首を横に振る。
「違います。武装をしておりません。国民が逃走をはかったのでは?」
ラオウが苦笑する。
「国民に見捨てられたか、所詮は、新興国だな。無視しろ、私が欲しいのは、王女のみだ」
将軍が頷いた時、伝令兵が駆け込んできた。
「大変です。町を飛び出してきた人間ですが、全員、王女と同じ姿をしています!」
それを聞いてラオウが立ち上がる。
「何だと!」
「そんな馬鹿な事があるか!」
将軍が慌てて、望遠鏡を使って確認すると確かに、町を出た人間は、全てヤーリテと同じ姿をしていた。
「どうなっているのだ」
ラオウが酒を地面に叩きつけて言う。
「その手で来たか! 奴ら、この混乱を利用して、一気に攻めてくるぞ!」
将軍が慌てる。
「守りを固めろ!」
そんな中、兵士達が困惑した表情で言う。
「しかし、我々は、攻撃をしてよろしいのですか?」
将軍が苛立ちながら言う。
「当然だろうが!」
躊躇しながらも兵士が言う。
「ですが、王女は、生け捕りにするのですよね?」
その一言に将軍が言葉を失いラオウが言う。
「それが奴らの狙いだ。こっちが王女を殺せないとしっていて、国民の上に王女の幻覚を被せて、攻撃を躊躇させる」
「ここは、王女を諦めるしか……」
将軍の言葉にラオウが苛立ちを籠めて言う。
「馬鹿を言え! そんな事をしたら、今回の犠牲が全て無駄になる。こんな小国を手に入れたところで帝国にどれだけの益があるというのだ!」
「しかし、万が一にも殿下にもしもの事がありましたら……」
将軍の言葉にラオウが苦々しい表情を浮かべて言う。
「撤退だ! 牽制をしながら、撤退するぞ!」
「それこそ、犠牲が無駄になります!」
将軍の言葉にラオウが苛立ちながらも作戦を説明する。
「他の町に駐屯して、相手の行動を封じて、交渉する。同じ手は、何度も使わせない!」
「了解しました。直にその様に指示します」
こうして帝国軍は、ポンから撤退するのであった。
「逃げたみたいだぞ」
ヤーリテの幻影を被ったジェネの言葉に、本物のヤーリテが言う。
「こっからがまた大変だよ。あいつらに奪われた町を奪い返さないといけないんだから」
同じ様にヤーリテの幻影を被ったシースが言う。
「やりようは、いくらでもありますよ」
ヤーリテが頷き言う。
「とにかく、今日のところは、あちき達の勝利だ!」
大量のヤーリテが感性をあげるのであった。
ポンに一番近い町で、次の作戦を練るラオウ。
「長期戦になるな。しかし、兵力が勝る我々が負ける訳が無い」
将軍が頷き言う。
「その通りです。オバ王国には、もはやまともな兵力がありません。我らが占領した町を奪回する事等、不可能の筈です」
ラオウが地図を見て言う。
「このまま、相手を牽制して、持久戦をしかける。奴らだってそう長い時間、この状態を維持できまい」
そんな時、爆炎があがる。
「何事だ!」
将軍が叫んだ時、そこには、マジックスの将軍、ダーガが居た。
「お前らの横暴もここまでだ」
それを見て、将軍が戸惑う。
「どうしてマジックス軍が動いているのだ?」
それに対して、ダーガの後ろから現れたユーシャが答える。
「軍事協定を結んでいるのですから当然でしょう」
ラオウが睨みつけながら言う。
「こちらが消耗するのを待っていた癖に白々しい事を言うな!」
それに対してユーシャが言う。
「正直、妹がちゃんと逃げてくれるか心配していましたが、その心配は、不要でしたね。こうやって見事に護りきってしまったのですから」
悔しそうな顔をするラオウ。
「これで勝ったと思うなよ! 我ら帝国軍は、未だお前らと正面とやりあうのに十分な兵力を維持しているぞ!」
それに対してラオウが言う。
「そうですか?」
余裕の笑みを浮かべてユーシャが言う。
「何が言いたい?」
ラオウの問いにユーシャが巻物を広げて、そこに並ぶ名前を見てラオウが驚愕する。
「馬鹿な、何時の間に帝国ロード達と密約を結んだ!」
ユーシャが答える。
「簡単ですよ、そちらからの侵略の際に、有力者の子息達を確保して、交渉させて頂きました。表向きは、普通の身代金要求だと思っていたでしょ?」
ラオウが怒鳴る。
「この時をずっと待っていたのだな!」
ユーシャが頷く。
「ええ、私の覇道の第一歩になってもらいます」
ラオウが拳を握り締めて言う。
「覇道を行くのは、私だ!」
強大な魔力が拳に集まっていく。
ユーシャの前に出ようとするダーガを制止してユーシャが言う。
「良い。私がやろう」
「我が魔法名、P、パンチの意味を知れ!」
ラオウは、全魔力を籠めてパンチを打ち込む。
すると、ユーシャは、指を鳴らす。
『スプリットフレアブレイク』
その言葉に答え、帝国の将軍が爆発して、炎を撒き散らし、ユーシャの目前まで迫っていたラオウを吹き飛ばす。
壁に叩きつけられたラオウが言う。
「貴様の力、まさか……」
青褪めるラオウにユーシャが告げる。
「残念だが、これが、マジックス王家の者の力だよ!」
『スプリットフレイム』
ラオウは、全身から自分の魂の炎を立ち上らせていた。
「こんな出鱈目な力があるなんて!」
ラオウが燃え尽きるのを確認してユーシャが言う。
「さあ、ここからが本番だ。帝国を奪うぞ」
ダーガを引き攣れ、覇道を進むユーシャ。
こうして、オバ王国への帝国の侵攻は、防がれたが、時代の流れは、激しく加速するのであった。
ラオウは、北斗の拳のラオウからとっています。
幻覚は、便利だけど決定力が無いのが、今回の戦いでも判ってもらえたと思います。
それにしても、ユーシャって出鱈目に強いな。
普通に戦争したら、まずマジックスには、勝てないだろう。
次は、帝国への侵攻を始めるユーシャ。
その中、ヤーリテは、ユーシャの暴走を止める為に動き始める。




