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宇宙暦435年9月7日 0003時

                    宇宙暦435年9月7日 0003時


「・・・こちらはブランシュ領パトロール艦隊所属第24分隊分隊長アヴァル・フォン・ブランシュである!停船してステルスを解除し貴艦の所属、こんな航路から外れた所を航行する理由を述べてもらおう、逃走や返答無き場合は殲滅せんめつする」


うわー・・・

その間に一目相手を見て面倒臭そうな指揮官だと看破かんぱする。

どう見ても典型的な貴族のお坊ちゃん、あーだこーだとうるさい事になる・・・とは艦橋のほぼ全員一致の意見だろう・・・。


「・・・こちらは第1宇宙艦隊所属艦である、交戦の意思はなく現在訓練任務中だ」


「宇宙艦隊がこんな所で訓練だと?信用できるかっ停船してステルスを解除しろ、一応確認をとってやる」


こっちは宇宙艦隊の仕官服着てるんだから信用しろよ!と思いつつも表面には出さず反論する。


「それは出来ないな、訓練中不具合が起きて帰還する途中だ・・・可及的速やかに帰還するよう命令を受けている」


「ふん、お前達の様な不審船をはいそうですかと素通りさせられるかっ最後だ、停船しステルスを解除しろ臨検する」


「だから「なおこれを認めない場合海賊船として処分する」・・・」


艦長かんちょーあっちの人達照準センサー起動させちゃったよー?」


「さてどうしようか?」


チラリと左右見て意見を聞く。

だってさーこれ以上は俺だけじゃ無理でしょーと思うわけよ。


「ミルト様・・・」


「・・・」


んー思考中なのか何の意見もないか・・・どっちー?

音声発信をOFFって聞いてみる。


「まぁ戦ったとしても負けるわけないけど・・・、そうなると逆に口封じしないとねぇ、主に俺の身の安全の為に」


艦長かんちょーあたし達の身の安全も入れてよー」


ティエナ少尉ですら事態を理解しているようだ。

この艦は特級軍事機密のかたまり、ここでブランシュ公爵の私兵相手に戦端なんて開いたりしたら半強制的に艦長にさせられた俺も含めて、多分エリシア以外の全員が同士討ちに加えて機密の漏洩に厳罰と言う名の処刑が待っているだろう。

それを避けられたとしてもブランシュ公爵が黙ってるわけないし。


「っ!敵艦発砲!!左舷至近弾、・・・威嚇射撃だな」


ミランダ中尉の言う通り、左舷約100mの所を火閃かせんが過ぎていった。


「次はないぞ、早く停船しないか!」


「・・・どうやらやっこさん功績が欲しいらしいね」


「この場合、機密の高さから言って漏洩を防ぐ為に殲滅するのが上策でしょう、特級機密ですから刑法より上位、問題ありません」


いや、大有りだと思いますが・・・主に俺達の身の安全とか俺達の未来とか・・・ついでに向こうの人の命とか・・・


「ちょっと待ちなさいっ、彼らは宇宙海賊でもなければ他国のスパイでもありませんよ!」


ストレの進言にエリシア少佐が反論する。

流石に自領の人の命の話、多少感情的になっている様だが。


「ではブランシュ少佐、機密を保持しつつ事を丸く治める方法があるのですか?」


「・・・仕方ありません、私が話をしますがよろしいですか艦長?」


一寸ちょっとだけ考えて場所を明け渡す。


「・・・、どうぞ」

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