表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/13

宇宙暦435年9月1日 1017時

                    宇宙暦435年9月1日 1017時


「んー、やっぱ特級軍事機密になるわけだ・・・」


「そうですね艦長」


出航作業を開始して1時間47分、全員配置に付くのとほぼ同時にストレから艦の概要と各自に合わせたマニュアルを各コンソールに配信され熟読していた。

ちなみに、これまでの作業は完全にストレにおんぶに抱っこ状態。

出航作業をマニュアルとストレに教えてもらいながら何とかこなして、ようやく今出航となった。


「これ、上手く使えば一個艦隊ぐらい叩けるんじゃ・・・」


「あたしゃイケると思いますね」


「あぁーつまらんな、宇宙海賊でも出てこないか・・・」


「って少佐、今出てこられたところでストレにおんぶに抱っこ状態じゃ逃げるのが精一杯でしょう?」


「あー!もう大体文字を読むのは性に合わん、俺ちょっとMF-01のシュミレータやってくる」


ミランダ中尉とケリストラン少佐もこの艦を気に入ったようで、なんかウズウズしてるのが丸分かり・・・。


「さてと・・・」


出航とワープイン関係は教わったから他のマニュアル読むか・・・いつ読み終わるか分からないほど分厚ぶあついけどな・・・

だがこれ大事、何か一秒を争う事があった時に自分で対処できるかAIに聞いてタイムロスするかはその結果に多大な影響をおよぼす。


「お茶お持ちしましたよ皆さん、どうぞミルト様・・・あら?ケリストラン少佐はどちらへ?」


「あぁ少佐ならMF-01のシミュレータをしに行ったよ」


「はいどうぞ、はいお茶です、そうですか」


今時の軍隊に当直という役割は存在するが勤務時間というものは無い、艦にAIが搭載された事で例え奇襲を食らっても人員が配置に付くまでAIが代行可能だからだ。

だから皆何かあるまでは思い思いに過ごすし、何かあれば可及的速やかに配置に付かなければならない。


「ストレ、今大丈夫か?」


「はいミルト様、御用でしょうか?」


「・・・それ、何で俺だけ様付けなのかな?」


そう、初めて会った時からこのAIストレは俺を名前に様付けするのだ。

気になってしょうがないし、何か理由があるのかと思う。

一応、ちょっと気になったから聞いてみました的な雰囲気で次に必要なワープアウト関係のマニュアルを目で追いながら聞いてみた。


「あら、いけませんかミルト様?」


「いやいけないとは・・・うーん、出来れば艦長とか、皆と同じ様にして欲しいんだけど?」


「ソレは命令ですか?」


「いや・・・命令って大袈裟おおげさな「ではミルト様とお呼びします」・・・そうですか」


なんなの?何なのこの人間臭いAIはっ!

ふと気付くと俺の左に座っているエリシア少佐が後ろのドアに向いて肩をふるわせている。

あぁーあ!そりゃ面白いだろうよこのエリシアメスイヌ!!


「副長・・・、司令部に着くまでに可能な訓練時間と訓練種目を今日中に提出、これ命令」


「・・・ッ、・・・りょ・了解・・・ック」


一度も目を合わせずにまだ笑いをこらえながら返事しやがった・・・ムカツク!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ