宇宙暦435年8月31日 2215時
宇宙暦435年8月31日 2215時
「ここが艦橋になります」
あの後、各自部屋を案内され荷物を置いて集合し各所をストレに案内されている。
俺と副長だけ上の階だったが、ま・・・軍隊だしそれは仕方のない事だろう。
トイレと浴室は各自室に設置されており、談話室や訓練室・食堂等を見てきたのだが・・・新造艦故の独特の空気をココに来てドンッと感じさせられた。
「ほぉぉぉー広いー♪」
艦橋を一回り眺めてみる、・・・ティエナ少尉の言葉通りだな。
在来の艦隊旗艦クラスである13級艦の艦橋では25~30人程の人間が必要で、そのほとんどが通信・戦術オペレータ(航空宙母艦では空宙戦隊長も多い)で役割分担するのだがこの艦では8人だけ。
後から着任してくるのか任務次第で増えるのか、20人分のコンソールと席があったがここをたった8人で使うとは・・・。
「「広いな」」
俺とカロン大尉。
「広いわね」
とエリシア少佐。
「広いね」
とケリストラン少佐。
「でけぇ」
とミランダ中尉。
「「・・・」」
アナハル大尉とキロン大尉は何も言わないが・・・雰囲気で分かるぞ。
「一段上がったこちらがミルト様の座る艦長席、艦長席から見て一歩下がった右隣が私の席、その左隣に副長席、一段下がって艦長の前に操舵席と戦術主任席、右側に通信主任席、左側が宙戦隊長席、後方右側に機関長席、後方左側に軍医席、前方のもう一段下がった余剰席は主に通信と戦術オペレータ席ですがモード変更によって全軍務のサブコンソールとなります」
3段に分かれ各自余裕を持ったコンソールに正面天井には全員が見えるメインスクリーンとその両脇にあるサブスクリーン、その天井も艦長席の上から余剰席に向かって高くなり開放感を与えている。
ざっと席を説明してくれるストレだがその余剰席に座って作業しているアンドロイド12体の説明が無い。
「その余剰席に座ってるアンドロイドは?」
「あれは私の部下です」
「部下?」
「はい、私は新開発AIですがそれでも、この艦を扱うには疲れますので優先順位の低い色々な作業をその作業に特化したアンドロイドを用いて任せ、私自身は彼らの司令制御のみ行ない、その作業処理負荷を軽減させているのです」
「・・・と言う事はこの後も人員の補充は無く8人のままこの艦を運用する事になるのか」
「その通りですミルト様、だいじょうぶですよ私達がついていますから」
「・・・了解」
返事をしながら自分の席に座ってみる。
「ん、悪くないな」
「あ、余剰席以外の座席は右の肘掛けにあるパネルで自室に椅子ごと移動できます」
おぉっ大昔にあったアニメの艦長席みたいじゃないか!
「おぉ!んじゃいってきまーっす♪」
いい事聞いたとばかりに早速やってみるティエナ少尉。
そのままエレベータのように下に降りていった。
「ミルト様達は上に行きます」
「なるほど」
こんなところにも上下関係を作りたいのか・・・
そう思いながら教えられてないけど肘掛けのパネルを操作して自分の体型に椅子を合わせているとティエナ少尉が帰ってきた。
「たっだいまー」
「よぅおかえりー」
「うん♪たのしーなー♪」
・・・また降りていった・・・なんだかなぁ
「さてと・・・今日は皆さんこのままお休み下さい、明日0640時起床、0830時現宙域を離脱、慣熟訓練を兼ねつつ任務受領の為ブランシュ星系にある第1宇宙艦隊司令部に向かいます」