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宇宙暦435年8月31日 2135時

                    宇宙暦435年8月31日 2135時


「後15分程で着艦します」


「了解」


操縦席の女性からアナウンスがあって課長補佐メスイヌが返事をし、俺は独り『何でこんな事に』と外の闇を見ながら頭を(かか)える。


「さて、着任前に自己紹介といきましょうか」


そんな俺の状態とその場の空気を完全に、完璧に、至極あっさりと、スルーしてそうのたまう課長補佐メスイヌ


「ではまず私から、艦長の副官兼この艦の副長を勤めますエリシア・フォン・F・ブランシュと申します、階級は少佐」


「「なっ!?ブランシュ公の令嬢だと!!?」」


声を合わせて驚いたのがこの船操縦してる女性と副操縦席に座っている三十代前半の男性。

どうやらここに居る人間は他の人間の事を何も知らされずに居る事が判明、2人以外の5人も程度の差こそあれ皆驚いた顔をしていた。

俺もビックリはしたがな、今朝。


「っ、操舵から手離すな、前見てちゃんと操縦しろ」


主・副操縦席の2人が驚いて身体ごと課長補佐メスイヌの方を向いていたので注意する。

まぁ、元々副操縦席の男はそこに座っていただけだったようだが。


「大丈夫よ、細かい奴ねぇ」


「俺の両親は部下のそれで死んだんでね、で・・・あんたは?」


明らかに『若造が・・・』的な表情を見せていたのでこちらもそれ相応の対応をする。

実際問題、無理矢理に半ば以上拉致されてここに来た様なものである上に部下となる人間がこれじゃぁやってられない。

これでも小さいとはいえ民間輸送船の元船長だ、締めるとこ締めとかないとその代償を自分の命で払う事になりかねん。


「ふぅん・・・あたしはミランダ・アーノル、航行オペレータの中尉」


「アーノル中尉ね、いい名前ではないか」


「ぅわぁ名前でいいっ気色悪い」


『死んだ』の言葉がある程度効いたのか、一応は操縦する姿勢に戻りながら返事をするアーノル中尉改めミランダ中尉。

副操縦席の男のミランダ中尉の肩を引き寄せて口説くどくような一言を払い捨ててバッサリ。


「・・・じゃぁ次俺な、コリンド・フォン・M・ケリストラン少佐だ、宙戦隊隊長を任されている。よろしくなミランダちゃん?」


うわーと思いながらその男を見るとかいしたのかいきなり立ち上がり、ミランダの気色悪い発言にてつける様にミランダ中尉の顔を覗き込んで自己紹介するケリストラン少佐。


「げっ・・・こいつもかよ」


その自己紹介を受けて砂団子を食べさせられたかの様に顔をしかめて一言漏らすミランダ中尉。

どうやら彼女は貴族というものが嫌いな様だ。


「はい!はーい、私はね通信オペレータのティエナ・ハウンドちゃん22才っ。仕官ガッコー出てまだ半年経ってないけどもう4隻目なんだーふふん」


次は私の時代ダーとばかりに元気一杯な女の子、女性と言っていい歳なのにそう言えない空気を作っている。


「「「「「「「・・・」」」」」」」


この中で唯一、俺に否定的な視線を向けなかったので『いい娘だー』と思ってたのに・・・


「なに?ちゃんとお返事・・・あ!私は少尉だよー」


これはまた・・・ずいぶん・・・と思ったがある意味それでもう4隻目なのを理解する。

軍隊には居づらい性格をしてるようで、士官学校含めそのよく言えば天真爛漫てんしんらんまんさで乗り越えてきたのだろうか・・・


「よろしくねーティエナ少尉」


「うん、よろしくね艦長かんちょー


ん、手を振ったら振り返してくれた。


「はぁ・・・次は俺か?クレンド・フォン・アナハル、戦術オペレータ、大尉」


「「アナハル・・・」」


チラッと周りを見た後、タメ息をつきつつ必要最小限の言葉だけを発して外の宇宙に目を移して固定させたアナハル大尉。

俺に話しかけるな、俺に構うなオーラがハンパない。

しかも貴族の二人が何か知っている様子なので貴族社会の中でなにかしら有名なのだろう。


「お前さん枯れておるの、わしはカロン・オルハ大尉、機関長を勤めさせていただく」


チラリとアナハル大尉を見ながら一言物申し、自己紹介するオルハ大尉。


「兄さんそういう事は思ってても言わない、軍医を預かるキロン・オルハ大尉、不肖ふしょう機関長の弟です」


多分、この場に居る皆がオルハ弟あんたが一番酷いと思っただろう・・・


「あー最後に俺か・・・ミルト・イナレスト、大佐待遇で第4649独立戦隊戦隊長及びあの艦の艦長をこの貴族様に懸賞に当たったとほざかれ半ば以上拉致されてここに居る」


思いっ切り指差しして自己紹介してやる。


「まあっ、その言い方に遺憾いかんの意を表明するわ」


俺も毒を吐いたが仕方ないと思う。

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