第008話 契約の女神
暫く修業が続き、順調に成長を続けている。
修行の相手にはならないけど、話し相手にはなってくれるスケルトンが沢山いるので、寂しさは多少まぎれる。
まぎれるんだけど……。
このスケルトンって何歳だったのかな?
身の回りの世話もしてくれるし、お風呂も一緒に入っている。
ただ、一緒に入ってくれるスケルトンは決まっていて、見分けは付かないけど、おでこに穴が開いているこのスケルトンはいつもそばにいる気がする。
「隊長から言われているので、元女性のみですよ」
なるほどね、私と一緒に居るのはみんな元女性という事か。
骨と一緒にお風呂に入るのも慣れたわね。
「詳しく分かれば肉体を与えても良いんだけどね」
「隊長も可能とは言ってましたけど、肉体を与えると回復が面倒だから骨の方が良いらしいです」
「そうなんだ?」
「それに生きていた時の記憶が無いんですよ」
「じゃあ何で女って分かるの?」
「隊長が鑑定したらしいです」
「マリア先生って鑑定魔法も使えるのね」
「強化に必要な技能神と契約しているので可能になったらしいですよ」
「技能神ってことは、マリア先生は男の神様なんだね」
「技能神については詳しくないので何とも」
風呂から出て、身体を乾かして、着替えを済ますとマリア先生がやって来た。
他のスケルトンはいつの間にかいなくなる。
「用意は出来てますので寝ますか?」
「寝る前にちょっと聞きたい事が有るわ」
「なんでしょう?」
「契約ってどうするの?」
「契約?ああ、技能神ですか……」
なんでそんなに嫌そうな表情なの?
「どうやら一人に一人の技能神が付くらしいのですが、選べないのです。男なんですけど筋肉を見せ付けてくるんですよ。うざくてうざくて……」
どんな神よ、それ。
「誰にでも契約は出来るのね?」
「いえ、一定の強さを得ていないと神が降りてこないので、今のお嬢様はギリギリかもしれません」
「勝手に降りてくるの?」
「そう言われると、私の時はどうして………あぁ!魔女に成った時に来ましたね」
「そうなんだ?」
魔女って何?
「もしかして、なんかいます?」
居るのよ。
頭のこの辺りに。
「なんか、目を閉じると視線を感じるの」
「それに気が付かれたのでしたら、もう少しで声が聞こえてくると思います。私の時はかなり遠くからずっと見られている感覚で、いい気分じゃありませんでしたよ」
(ねぇ~?きこえるぅ~?)
「え、なに?」
「………」
マリア先生は何も言わない。
(ちょっと~?)
「聞こえてるわよ、なんなの!」
(聞こえてるなら返事くらいしなさいよ~)
「今、聞こえるようになったのよ」
(あら、そうなの?)
「それで、あなたは雄神なの?女神なの?」
(めがみよ~)
「契約って何か必要な物とかやる事は?」
(え~っと、アイシャ・ブイルダンで良いわね?)
お嬢様が頷いている。
(特に必要な物は、本来は無いんだけど、あなたのお父さんに頼まれたから、あなたが娘である事を証明するアイテム、契約の玉がある筈よ)
「………無いけど」
何が無いのでしょう?
お嬢様が考え込んでいます。
ティンと来たようですね?
「ねえ、マリア先生。契約の玉が大広間のどこかにあると思うのだけど……」
「探させます」
ずらっと現れたスケルトンが隊長を先頭に大広間へ向かって行く。
部屋中を探し回って30分。
なんか玉が有りました!
首が曲がって、腕がひしゃげていますが凄い笑顔です。
ゴモス、良くやりましたね。
頭を撫でておきます。
ついでに回復っと。
……さてと。
「この玉で宜しいですかね?」
お嬢様が受け取ると玉が消えた。
仄かに光りましたので契約が完了したのでしょう。
「ナニコレ?」
(あなたのステータスよ)
「ステータス?」
ちょっとお嬢様を鑑定してみますか。
※鑑定結果※
名前 アイシャ・ブイルダン 性別 女 年齢 10 種族 魔族
職業 魔王見習い Lv 5 筋力 1 魔力 51 敏捷 15 魅力 35
HP 35 MP 500
所持 ミスリル製の釣竿
特殊技能 進化の女神と契約 魔力の紋章 鑑定Lv2 父親の記憶
え、LV5だったのですか……。
しかも女神って、羨ましいですね。
魔力の紋章は魔王様から継承した能力ですか……。
ふむ。
なるほど、魔法が強い訳です。
ん?
私のステータスですか?
それは後書き?に残しておきますね。
お嬢様が椅子から立ち上がりました。
「あー、終わった。じゃあ、先生おやすみなさーい」
「はい、おやすみなさい」
※あとがき
名前 マリア・薄田 性別 女 年齢 不明 種族 スケルトン(元人間の魔女)
職業 教育係 Lv 127 筋力0 魔力 37 敏捷1 魅力 0
HP 0 MP 8500
所持 魔法袋(袋の口の大きさを無視してなんでも入る)
特殊技能 技能神と契約 不死の呪い 魔女の知識 異世界転移 鑑定LV3 自動修復




