表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/31

第017話 それ、詳しく

 夕食前にマリア先生の猛講義を受けた。

一口も食べていないのにお腹いっぱいだ。


「事情は理解したわ。本当に10歳の私に言うような話じゃないわね」


 大人の対応ですよ、それ。


「ご理解いただけて助かります。それに、人間視点で魔王を倒す必要性にはもう一つの理由があります」

「転生者、ですか」

「本人が望んでこの世界にやってきた場合もあるようですが、殆どは転生。つまり、元の世界より死してこの世界に理由を持って現れた、という事になります。もう一つ、問題なのは」

「転移者、つまりは召喚されて望まぬままこの世界に現れた……」


 先生とトレインが会話をしていて、私なんかじゃ入り込む余地がない。

 一応、魔王候補よね?


「先生はお父様でも知らないような事をスラスラと言うけど、どうして?」


 先生が溜息を吐いた。

 いや、呼吸してないけど。


「まぁ、早かれ遅かれ、生徒にはいずれ教えるつもりでしたが」


 トレインが先生を見ているのでそれに倣う。


「私も転移者です。そして、元の世界に戻る為に必要な魔力を魔王が持っている。ただし、魔王がその魔力を扱えば必ず死ぬ。たった一人の人間の望みを叶える為に魔王が死んでいては困る。そして召喚者は利用するのです。邪魔な魔王を殺せば元の世界に戻れると。魔王の身体の一部でも有ればそれに適うと」


 父親の腕が無くなった本当の理由を知って、娘は驚きを通り越して怒りが込み上げてくる。当然でしょう、人間どもの我儘を叶える為だけに利用されているのだと知ったのですから。


「じゃ、じゃあ、あの男は、勇者は、元の世界に戻って、私は恨みを言う事も出来ないって事?!」

「戻れていれば……の話ですが」


 先生は詳しく説明してくれた。

 私が身体を震わせている所為で、落ち着くのを待って、ゆっくりと。

 ながーーーい話が。


「勇者は召喚した者のトコロに戻るが協力するとは限らない。その魔力を使えば世界の支配にも使える。そもそも、転移はするかもしれないが、それが元居た世界とは限らない。とんでもない話ですな」


 トレインが要約してくれた。

 タスカリマス。


「戻れないと知ったのはこの身体が呪われてからですので、それ以降の召喚者は中道で倒れているようですね」

「先生はこの世界に恨みを持ち、神にも嫌われた存在ですからね」

「神々なんて、だいっ嫌いです。あいつら出来そうなくせに肝心なところで何もできないんですから。せっかく頼って行ったのに、無理だといわれたので3回ぐらい殴っておきました」


 は?


「は?」


 あれ、思った事が口に出ちゃった。


「そんなもんです。お嬢様はこの世界が創造神の手によって創られた事は教えましたよね?」

「え、えぇ。」

「ですが、創っただけで昼寝してやがるんですよ。苦労して会いに行ったのに……」


 あれれ、なんか、怒ってる。

 こ……怖い!!

 もう、先生が魔王でいいんじゃないかな?


「技能神なんて筋肉見せつけてくるマッチョバカだし……」

「お、お父様に神様は大事にしろって教えられてたんだけど……」

「お嬢様に付いた神は大事にすると良いですよ」


 そんな、髪の毛を大事にするみたいに軽く言われても。


「ですので、神に頼らない世界が今のこの世界です。そして各地に世界の均衡を守る為に用意された神の(しもべ)が存在しますが……」


 なんか、うっすい神様だなあ。


「そもそも、神は個に対しては干渉しますが、世界には干渉しません。全ては神を利用した個人による支配欲に過ぎませんので」

「先生って神様じゃないんだよね?」

「当たり前です。あんな(バカ)と一緒にしないで欲しいです」

「でも、それじゃあ、私達の生きているって、生きたいって気持ちも無駄なの?」

「そんな事は有りません。むしろ、その逆です。みんながみんな、生きたいという欲望を形にしたいがタメに争う事になるのです」

「なぁ、お嬢様。俺達だって沢山の人間を殺している。俺達が生きたいという欲望を叶える為だ。そして、それを形にしている。お嬢様だって、魔王様が生きていた証が欲しいだろ?」

「そんなの当り…前……」


 お嬢様には早すぎる話だったかもしれませんね。

 仕方のない事です。

 ですが……


「神を利用して私利私欲に興じる者を許すわけにはいきませんね」

「そう、そうよね、なんか余計に腹が立ってきたわ……」

「創造神イデアスは、その昔ただの人だったというのを本人から聞きました。暇つぶしで星を造ったのらしいですけど、飽きて寝ていると」


 本当なの、その話。

 だとしたら神って何なのかしら。

 本当に、なんなの……。

 ホシッテナンデスカ……。

 ……本人から聞いた???







※あとがき


アイシャ「先生はどうやって神に会いに行けたの?

マリア 「骨に成ったら行けるようになりました

トレイン「生きる者は行けない場所って意味らしい

アイシャ「先生って……

マリア 「お気になさらず

トレイン「流石は先生です

アイシャ(なんか方向性が違う気がする……


■:追加情報


創造神イデアス


元転生者

別の世界で難局から世界を救った英雄

死ねない身体の所為で下界で生きて行く事が出来なくなったのでイヤイヤ神様になった

雄神や女神は性別が有るので神より格下

精霊はさらにその下


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ