表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/33

第013話 魔人vs人間

「魔王様が亡くなって半年か……」

「魔王領の街が人間どもに奪われるのを見逃すなんて出来ないよな」

「まぁ、あの魔王様には仲良くしてもらってたしなあ……」

「城に偵察に向かわせたらスケルトンしかいないとは……」


 このままでは我々も危ない。

 人間はどこまで手を広げれば気が済むのだ?


「魔王様の復活が期待できない今、あの時の約束を守らねばならない」

「約束か……」

「我らの土地を人間から、まさしく壁となって守ったのだぞ。これで何もしなければ我らの矜持が保たれまい」

「獣人も、エルフも、天使も、悪魔も、そしてその他の種族や魔物もな……」




 三十三代目、魔王アッシュ。

 魔王にしては戦いを好まず、交渉を好み、人との対立を可能な限り避けた。

 臆病者ともカゲでは言われていたが、その強さは本物だった。

 だが、その魔王を倒した勇者達。

 魔王を倒した目的が分からなければ、その必要性も分からない。

 魔王といえば人間に恐れられる存在ではあるが、人間の中には神を語り、人々を神の言葉で操り、無法を企てる者もいる。

 一体どっちが魔王らしいのか……。

 人間が魔王を倒さなければならない理由は、平和を得る為だが、今までも平和だし、大きな戦争は発生していない。人間同士の争いは日常茶飯事だが、魔物が現れれば魔王の所為にし、死ねば魔王の呪いという。

 確かにそういう時代もあった。

 人間と魔人は争いを繰り返してきているのだ。

 何度も…

 何度も……




「お父様の記憶だとそうなるわ」

「半分くらい間違っていますけどね」

「そう…。そうね。戦いを始める理由なんて些細な事なのに、戦いを終える時は御大層な理由を求める。悲しい話だわ。お父様がどれだけ大変だったかも理解できるのに、私は我儘を言ってたコトもね……」


 お嬢様は年齢にそぐわない記憶の所為で、大人の階段を三段飛びぐらいで成長してしまっている。理解出来るのも、その記憶の所為だ。まだまだ10歳の少女なのに。

 ですが……勇者が魔王を倒す必要性は人間視点での事。

 流石に理解が及ばないようです。


「それで、どんな感じ?」

「このままだと遭遇しますね」

「私達はどうしよう?」


 知識は有っても明確な答えを求める計算式は解けないらしい。

 無理もない。

 脳が記憶を過剰摂取しているのだから、記憶の整理が終わらないのだ。


「鑑定……出来ました。味方です。トレインをご存知ですか?」

「ん~……多分私の記憶でも会った事は有るんだけど」

「3歳か4歳ぐらいでしたね」

「お父様の記憶だと、友好的な関係ね」

「目的は分かりませんが、かなりの人数を率いています」

「助けに来た可能性は?」

「私達を助けに来た可能性はゼロです。何しろ知らない筈ですから」

「じゃあ、何の為に?」

「可能性としましては…あ、戦闘が始まりました」

「人間の侵攻を防いでくれるという訳ね」

「ご明察です」







※あとがき


■:トレイン


魔人と人間のハーフで、魔王クラスに強い人物

魔王国と友好を結んでいる中立的存在

国は無く街の指導者を主張している

魔王とは友好条約を締結していて、三十一代目魔王の頃から続いている

彼らの住む街は人間も住んでいて、人間とも友好関係を結んでいる

ただし、約束を破れば容赦なく罰を与える

その約束は多岐に亘り、その一つに

「「魔王領への進行は見逃しても、魔王領の占領は認めない」」

と、ある。


■:アッシュ・ブイルダン


三十三代目の魔王

アイシャの父親

とてもやさしくて魔王らしくない



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ