第3食 意外と歓迎された
「とてもいいスキルなんじゃないかな。店の食べ物をコピーしたところでバレなきゃ犯罪じゃないよ」
勇がとてつもないことを言い出した。
王の面前だぞ?1番偉い人の前で犯罪を余裕で肯定してどうすんのよ!!
後々王宮料理を要求してきそうだな。
「それに使いようによっては強力な武器になり得るよ」
なんだよ強力な武器って!俺に何を食べさせる気だよ!!
なんかとてつもないものを食べさせられそうだな!そう言う時は聖ちゃんに助けてもらおう。
「うむ、冒険で1番危険なのは食糧不足に陥った時。それを解消してくれるのならとてもいいスキルですな。流石神の選ばれた最強の4人。これなら魔王の件も一安心というものじゃ」
王までもが肯定してくれた。
俺って意外と必要とされてる?職業名はあれだけど…
みんなの胃袋を掴んでハッピーな冒険を!みんなに守ってもらいながら楽々魔王討伐!
食が整うと気持ちも楽になるからな。皆んなには安心して冒険してもらおう。
魔物退治の作戦はこうだ。
勇が敵を捕まえ倒す!愛生が俺を守り、聖が怪我をヒールする。完璧の布陣だ。俺が料理でみんなの心を癒すんだ。意外といいプランが見えてきたぞ!
これなら魔王だって倒せるかもしれない。報酬はなんだろうな。一生遊んで暮らせるかな。
もしかしたらこの世界で一生英雄として語り継がれるかもしれない。でも前にも勇者がいたようなことを言っていたな。だとしたら昔に俺たちよりもすごい勇者がいたかもしれないのか、そうなると語り継がれるのは難しいのかな。
こんな異常者どもじゃなくてちゃんとした彼女が欲しいな。
俺のヒロインか。
ゴブリンに襲われてるところを助けて…恋に落ちて。以外と悪くないかもな!俺の嫁に会う日が待ち遠しいぜ。
俺は知らなかった。
神に選ばれた最強の4人という意味が。
世界で最も完璧なコンビネーションという意味が。