第2食 俺ってもしかして要らない子?
隣にいたイケメン君が最初に口を開いた。
「僕が1番重要人物っぽいから僕から挨拶するよ。
僕の名前は悠木勇。(ゆうき ゆう)職業勇者。
スキルは『拘束』って書いてあるね。魔物の動きを止められるのかな?動きを止めて敵を切るって言う戦術が基本になってきそうだね。殺し屋の僕にぴったりだよ。
言い忘れてたね、僕は殺し屋をやってたんだ。色々あってね。でも安心して、人はそこまで殺さないから」
いきなりえげつないのがきたな。
清楚で優しそうなふわふわした人物だ。
だが人格破綻者だ。
こう言う奴がいざという時に命をかけてみんなを守るって言うギャップがあるとファンが多くなるんだろうな。そこまで殺さないってことはある程度殺すってことなのか…。気をつけないとな。
「よろしくねー」
活発そうな女の子が元気よく相槌を打った。こんな殺し屋によくよろしくできるな。
「次は私ね!わたし、懲役200年を言い渡されて困ってたところちょうど召喚されてラッキーって感じ?別に私はなんもしてなくて勝手に人が死んだだけなのに私が悪者扱いって可哀想くない?まあ自殺に追いやったの私だけどね。その分みんなに幸せを届けたからいいよね。
名前は衛守愛生職業は大楯。
スキルはリキッドコントロールって書いてある。液体を操って盾にするのかな。個体を液体に変化できるみたい!流石に生物は液体にできないと思うけど結構強いんじゃないかな。顔の周りを水で満たして窒息死とか出来そうじゃない?私にぴったり!」
これまたすごいのがきたな!!
元気で誰にでも優しくしてくれる学校のアイドルみたいな雰囲気なのに一体何したら懲役200年になるんだよ!!よく死刑にならなかったな!絶対仲良くなれないよ!
いやーやばいやつばっかだな。でも次はポワポワしてて優しそうな人だ。流石に次は大丈夫だろう。
「次は私ですか?私は医原聖です!一応医者です!」
おぉ!まともそうだ!この歳で医者だなんてどれだけ優秀でどれだけ優しいんだ!!
「お金の力で医者になったものの医学の知識は全くないので何も出来ません。
好きな人のために医者になったんだけど何も出来ないからって嫌われて、新しい彼氏ができたけど何も出来ない私を好きになるぐらいだから振りました」
いや折角こんなやつを好きになってくれたのになんで振るんだよ!どうしたいんだよ!
金の力で医者ってなれるのか?初めて知ったわ!
「職業は聖職者です!ヒーラーみたいなやつでしょうか。どんな状態でも健康状態にすることができると書いてあります。実験し…練習したいので誰かモルモットになってくれないでしょうか」
こいつもやばいな!俺の唯一のヒロインだと思っていたのに!これじゃ俺のラブコメが始まらない!チェンジで!今すぐチェンジ!!
あっと、次は俺の番か。
「俺の名前は食峰食
簡単に言うとただのニートだ。趣味はアニメとゲームでなんの取り柄もない。
職業は荷物持ちで…ん?は!?なんだよ荷物持ちって!!俺だけおかしくないか!?やっぱり主人公追放物なのか!?えっと、とりあえずスキルを見よう。スキルはまともかもしれない。
スキル、捕食者。食べた物を生成することができる?これ食べ物を無限に生み出せるってことか!動く食料箱ってことね!これ店のものを生成したら犯罪とかにならないよな!?」