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異世界で始まる性奴隷生活・・・!?

皆さんお久しぶりです。


初めましての方は初めまして 風祭 風利というものです。


今回からまた新たに小説を投稿致します。


今回は異世界召喚物になります。


それでは物語の始まりです。

「今回はハズレだったか・・・ このステータスではパーティーに入れたとしても役には立たなそうだ・・・」


 えー、今私和氣塚 穂乃果(わきづか ほのか)は目の前の現状に混乱を極めております。


 いやいや! だっておかしいでしょ!? 私はただ本屋を回ったり、ゲームセンターで遊んでいたその帰り道、いきなり周りが光だしたと思ったら目の前に玉座ですよ? 玉座。 そ、そりゃあ大学1年で色々と不安になりつつも? 学生寮内で友達作って? サークル入って? 楽しいキャンパスライフを送ろうとしていましたよ? まあこんなオタク女子に構ってくれる人なんているのか分からないけど・・・ってそうじゃあない!


 玉座に座っているのは明らかに王様と王子って感じの人だ。 なんで「感じ」かっていえば威厳が全く見えないからだ。 なんかこう、気品のあるオーラが全く感じ取れないのよね。 眩暈がするほどキラキラ~なオーラが無いの。 だって王子は茶髪でおかっぱヘアーでぽっちゃりしてて全然ときめかないし、王様は王様で王子をそのまま2倍にしたかのような風貌だし。


 とにかくそんな2人から(玉座に座っているから余計にそう感じるけれど)見下されて、ステータスを罵倒されて、とにかく意味が分からなかった。 異世界転移なの!? ってちょっと期待した私がバカだったのかもしれない。


「はぁ~・・・これでは結局魔王討伐への協力が出来んではないか。 次は半年後になるというのに・・・ お前はどう思う? スレイ。」

「ぶっちゃけ好みのタイプじゃない。 特に顔。」


 王子の言葉にムカッと来たが、ここは異世界なのでなにをされるか分かったものではない。 ものではないが腹から叫びたかった。 悪ぅございましたねぇ~!こんな腐女子ギリギリの眼鏡女子で! 自分が一番分かってんだよ!


「まぁ、来たのが男じゃないだけ、まだマシだとは思うけどね、父さん。」


 むっ、なんか引っ掛かるような言葉だったけど、少なくともここで打ち首にならずには済むようだ。 転移系の異世界小説だと、無能力とかハズレ能力とかの主人公の大体は追放確定だったりするけれど、「女だから」という理由だけでなにか境遇があるのなら今はそれにすがってもいい。 こう言ってはなんだけど、「使えない」とハッキリ言われた方がむしろ清々しく感じる時もある。 それに「死ななければ安い」という言葉もあるし、異世界を謳歌出来るなら・・・


「お前、今日から俺の性奴隷だから。」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?


「性奴・・・は?」

「言葉の意味は理解しているのだろう? だったらお前は俺の性奴隷だ。 顔はタイプではないが、体つきは悪くない。 心配するな、俺は玩具を壊したりはしない。」


 意味が分からなかった。 いや、理解したくなかった。 何かしらの境遇なり、むしろ追放するなりを考えていたから、斜め上の回答が飛んできて、思考がトンだ。


「お待ちください。 王子殿。」


 私が半分絶望しかけた時に声がかけられた。 魔方陣の周りにいるフードの人達の中から1人だけ手を挙げていた。


「なんだ? 俺の意見に反対をするか?」

「いえ、そのようなことは致しません。 ですが、そこな少女を我々が引き取りたいと申し出たいのです。」

「あ? こんな女のどこが良いんだ? こんな冴えない女の? それにこの女はもう俺の私物だ。 その私物に手を出そうとしてんだ。 なにか見返りはあるのだろうな?」


 なんかおんなじことを繰り返し言われると滅茶苦茶ムカつくんだけど・・・!


「当然です、王子殿。 私もただ欲しいとは思ってはおりません。 ですので・・・」


 そう言ってフードを取ったその人、紺色の髪で少しだけボサボサなストレートヘアー、ちょっとつり目の男の人が前に出た。


「私の一家の資産から譲渡致しましょう。 お値段の方はそちらにお任せします。」


 そう申し出たのだった。


「ほぉ、ヒダリー家の人間だったか。 ならば白金貨5枚だ。 それぐらいなら容易かろう?」

「お心遣い感謝致します。 白金貨は明日お渡し致します。」


 そう言ってその人は立ち上がり、魔方陣の中心にいる私の手を取る。 その手はヒンヤリとしていた。


「ひゃっ!」


 その冷たさに思わず声をあげてしまったが、そんなことを気にする様子もなく、腰が抜けていた私を立ち上がらせてくれる。


「では行きましょう。 貴女の事を少しでも早く知りたい。」


 そう言いながら私と彼は王宮から立ち去ることになったのだった。


 王宮から出たそこは、正しく中世ローマの街並みだった。 少なくともここが日本じゃないのは分かったし、私個人としても色々と聞きたい部分はある。


「・・・あの・・・」


 そう声をかけると前を歩いていた彼が振り返ってくる。 その振り返る姿は「儚げ」の一言だった。 日本だったら一部のコアなファンにはバカウケだっただろう。 私もトキメキを感じなかったかと言えば嘘になるけれど、異世界に飛ばされたから、まだ信じきれない部分がある。 そんな感じで彼を見ていた。


「申し遅れました。 僕はマウスレッド・ヒダリー。 こう見えて由緒正しき、魔導師の家庭に生まれ育った身であります。」


 魔導師。 正しく異世界における職業(ジョブ)の代名詞! 向こうが名乗ったからには私も名乗らなければ。


「あ、はい。 私は和氣塚 穂乃果と言います。 あの、私は何故呼ばれたのでしょうか?」

「・・・君はここが何処なのか知りたくはないのかい? 僕らが呼んだとは言え君の棲む世界とは全く違う場所。 最初の疑問としては変わっているね。」

「ここが何処かなのは私にとっては二の次なのです。 呼ばれた理由の方が私は知りたいのです。 というかあの王子達はなんなのですか!? 私を呼んでおいて! ハズレ扱いして! 挙げ句の果てには性奴隷!? そんなことで人権を損害されたらねぇ! 理由の1つや2つ! 言って貰わないと! いや、言ったとしても最終決断が性奴隷って! どういう神経してんの!?」


 普段の私ならこんなに怒ることはない。 例えどれだけ二次キャラの推しに対して否定的だろうが寛容なる心で聞いてきた私にとって、今の現状の方が耐え難い事実なのだ。


「なるほど。 やはり僕の見込んだ女性だった。」

「え?」

「こちらの話だよ。 まずは先程あの王様の言っていたようにこの世界に我々とは別次元の世界の人間を召喚する。 そしてその人間が王様の求めているステータスならば、そのまま魔王討伐のパーティーとして冒険をしてもらう事になっているのですよ。 彼らの冒険費などは王様持ちですし。」


 うーん、それなら待遇としてはいいのだろうけれど、命の危険と引き換えだからどっこいどっこいかもね。


「でも今回のように、こう言ってはなんですが王様の求めるものにそぐわない事もあります。」

「その場合って・・・」

「えぇ、女性なら王子の性奴隷、男性ならば肉体労働の奴隷になります。」

 な、なんて非道な世界なの? あ、あんな王子達で国は成り立っているの?

「絶望するのは無理もない。 ですがそれがこの世界の秩序でもある。 分かって貰いたい。」


 分かりたくなくても分からなければならない。 そう感じた私は正常なの・・・かな?


「言いたいことは分かります。 ですから貴女を、あの王子の性奴隷にさせるのだけは許せなかった。 貴女にはそれだけの価値がある。」


 その握られた手は先程触られた時のような冷たさなんてなくて、むしろ温かく感じたのだった。、

いかがだったでしょうか?


今回のこのお話、実はこの1話目を書いたのはなんと3年程前で、書いてはみたものの、投稿までするか迷ったシリーズの1つになります。


それと余談なのですが、この物語を投稿するのは後1ヶ月は先の予定だったのですが、大賞企画が軒並み投稿期限ギリギリになりそうだったのでこのような運びとなりました。


今日から1ヶ月は話を連続投稿しますが、今後の進捗具合で投稿期間が変化することを予めご容赦下さい。


それではこの物語を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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