鬼人族の少女
今回はいつもの半分くらいです。ごめんなさい。次は長くするので許してください・・・
「ほら、食っていいぞ」
「!?」
出された料理に彼女は目をキラキラと輝かせていた。そしてそのまま食べ始めた。
一応は、手を使わずフォークを使っているが、持ち方が違った。グーで持ってるんだ。そして食べ終わったあとに俺は彼女のことを聞き始めた。
「名前は?」
「・・・ない」
「?」
名前がないと言われて俺は少し考えた。
(名前がない? どういうことだ?)
「正確には名前はある。でももういらない」
「そうなのか? 鬼人族は同族思いじゃないのか?」
「・・・」
そう言うと彼女は口を閉ざす。そんなとき、空気になっていたシアがある提案をした。
「・・・リュート。名前、付けてあげようよ」
「・・・そうだな。それでいいかな?」
「いい」
「了解」
名前、か。
名付けなんてしたことないからなぁ。うーん・・・
俺はチラッと彼女を見る。
美しいブロンドの髪。目も琥珀色で、全体的にきれいで。
そんな彼女に合う名前・・・
「・・・コハク」
「安直過ぎない?」
「いいだろ。イメージカラーを採用したって」
「気に入った。コハク。それが私の名前・・・!」
「そうか。なら良かった」
そして俺たちが話をしていると、いつの間にか朝日が上っていて。
コハクを含めた三人の旅はドタバタとしながら始まった。