覚醒 1
今回から2~3話くらい、会話多めとなります。
◇◇◇side.アリス◇◇◇
リュートが、血だらけに・・・?
意識が、ない・・・? そう思った。その思考で頭が巡る。
そして・・・
「あ、あぁ、あぁぁぁあぁぁぁ!?!?!?」
私は叫んだ。大声で、泣きじゃくるように。
(リュートが死ぬ。死んじゃう・・・死んでしまう。ダメ、ダメだよ。死んじゃダメ!!)
だけどそんな事を考えていても、声に出しただけでも、状況は変わらない。
そんな風に考えると、ふと、彼の声がした。細々と、でも貫き通すような意思を持った声が響いた。
「に、げろ」
「ぇ・・・?」
「アリ・・・ス。こ、こは・・・お前には、危険、だ・・・」
「む、無理だよ。そんなの・・・」
「に、げろ・・・!!」
「ッ!!」
理解した。これはもう、従うしかないと。
でも・・・
「グルアアアァァァァ!?」
「!?」
無理だった。こんなの、動ける訳ない。こんなのと、戦うだなんて・・・
頭上から振り落とされる手刀を避けもせず、目をつぶって死を、覚悟した。
いつまでたっても死は、降りかからなかった。
「ぇ・・・?」
そして目を開けると、そこには・・・
「あ、あぁ・・・」
そこに、彼がいた。
◇◇◇side.リュート◇◇◇
時間はリュートが意識を失った所から遡る。
『あれ、ここは・・・?』
━━━ここは神界です。貴方は現在、死の危機に瀕しています。
『え・・・?』
声がした。女性の声だ。でもなにか、懐かしさを感じた。あの声は、誰だ?
━━━ふふ、私は女神アスタロト。よく、何で悪魔の名を冠する女神なのか。聞かれるけど。それは私が魔神だからだ。
『魔神? そういえば悪魔の最高種族が確か・・・』
━━━そう、その魔神よ。
『つー事は・・・!』
コイツが元凶か。そう思ったが、次のアスタロト様の声で真っ向から否定された。
━━━それは私ではないです!!
『そうなのか?』
━━━・・・時間がなかったんだった。
そう前置きをして、女神アスタロト様はこう言った。
━━━貴方に、私の魂の一部を与えます。そして、復活してもらいます。




