第9話
伏線張る話ばっかで中々ほのぼの回が書けない、、、
「何であんな馬鹿なことをしたんだぁぁぁぁぁ!!」
体育祭の次の日、信介は教室で大声で叫んでいた。
朝からうるさいなぁ、、
「そんで、何であの雨の中に傘も差さずに外に出たんだ?」
俺が尋ねると、
「よく聞いてくれた!あのな!昨日あるゲームをやっててな、
そのゲームは割とガチでやってて追加のダウンロードが来ると必ず購入していたんだ。」
「うん、この時点で結構聞く気なくなってるけど。
それで?」
「それで、昨日の晩にそのゲームで追加コンテンツがあったからダウンロードしようとしたんだ。すると、、」
ゴクッ
こんなどうでもいい会話なのに何故か生唾を飲み込んでしまった。
それほどに信介は緊張感のある話し方をしていたということなのだろうか。
「なんとスマホの中にもう残金が無かったんだ。」
「お、おう、、、それでどうしたんだ?」
こいつの話し方、妙に引き込まれてしまうな。
「そこで俺は近くのコンビニにお金を入れるためのカードを買いに行くことにしたんだ。まだ、この時には雨は降っていなかった。」
「はっ、まさかそういうことか、、!」
「そう!行くときには降ってなかったのにコンビニを出て帰ろうとした時には大雨だったのだ!!」
と、信介は大きな体を反りながら自慢げに話していた。
「そんなバカなぁ!!」
「何言ってるのよ。」
と、さっきまで無かった声がしたので振り返るとそこには沙織がものすごい呆れ顔でこちらを見ていた。
「まったく、風邪を引いたって言うから心配してたけど大したことなさそうじゃない。心配して損したわ」
「そんな言い方無くない!?」
と、信介と沙織が仲睦まじく話している。
仲良くなってくれて本当に良かった。
「あの2人、仲良くなったね」
と、いつの間にか隣にいた楓は微笑ましげにそう言う。
「ああ、そうだな。てか、いつの間にいたんだ。」
「まあ、いいじゃないか!そんなことより怜人に提案があります!」
提案?何だろうな。わざわざこんな言い方をするってことは大事なことなのかな。
「今週末に私の買い物に付き合って!」
「は?え、、何で?」
高校に入って以来こんなことなかったぞ。
「もうすぐ沙織ちゃんの誕生日なんだよ。怜人も最近仲良いし誕プレ一緒に買いに行こうと思ってさ。」
え、そうだったんだ。全然知らんかったわ。
「わかった。週末って言っても土日のどっちだ?」
「うーん、じゃあ土曜日で!朝10時に駅前に集合!」
「おっけ わかった。てか、家が向かいなんだから家の前で待ち合わせすれば良くね?」
と、当然の疑問を口にすると
「いいの!こういうのは気持ちの問題なんだよ!とにかく駅前ね!わかった?」
こういう時の楓は頑固だからなぁ。
「へいへい。了解しました。」
いつも昔から俺が振り回されてばっかりだ。
でも、楓になら振り回されるのも悪くないと思っている自分がいる。
きっと恋愛感情では無いだろう。庇護欲の一種ではないかと思ってる。
なぜなら、俺の好きな人は
別の人なのだから。
今のところ怜人は
沙織→同居人兼友達
楓→幼馴染
としか思っていません。




