その日……全てが奪われた……
久しぶりに書いてみました。
思いつきで書き始めたのでコメントなどをいただければモチベーションが上がり早く新作が書けるかも?
読んでみたい方はどうぞ
……………………私は何も望まなかった…………
…………私が邪神と呼ばれた故に……
…………私は孤独になった…………
……何も望まなかった故に……
…………私は恐れられた…………
……孤独になったが故に……
…………私は全てを滅ぼした…………
……恐れられたが故に……
…………私は邪神と呼ばれた…………
……全てを滅ぼした故に……
……………………私は何も望まなかった…………
…………私が邪神と呼ばれた故に……
何処からおかしくなったのだろう……
私にはもう……何処がおかしいか判らない……
誰が間違えたのだろう…………
私には……もはや誰が間違っているのか判らない……
…………あれ?何処から始まったんだっけ?
…………あれ?どうしてこうなったんだっけ?
…………あれ?あの人達はどうなったんだっけ?
…………あれ?…………んじゃ……な……?
…………あ…?………………なっ……っ……け?
………………?………………った………………?
………………………………………………………………?
最果ての村ロスト
「よくも仲間をやりやがったな!お前らやっちまえ!!」
「ぎゃーー!!……」
「てこずらせやがって、まぁ人質なんか気にしてるからこうなったんだ運が悪かったな?」
「が、…たす…け、っ………」
「おい!上玉が居たぞ!……チッ!じゃまなんだよっ!!」
「ひっ!この娘だけは…この…っ…コダケ………」
「はっはっは!おい姉ちゃん!俺らと遊ぼうぜぇ?きもちよくしてやるからよぉ?」
「いやー!!助けて!お父さん!!お父さん!!」
「ふんっ……ふんっ……おっ!……ふぅ…チッ、さっきまでは反応があって面白かったんだが……おい!テメェら!この女好きにして良いぞ!」
「…………あっ………ぅ………ぁ…………ん……」
いつも見慣れた平和な村は王都方面から逃れてきた大規模な盗賊団によって蹂躙されていた。
その光景を少女はただ呆然と眺めていた。
いつも畑で農作業の合間に木刀を振って、
「将来は騎士か冒険者になる!」と、
夢を語っていた3歳歳上の黒髪の青年が複数の盗賊に斬り殺されるのを……
冒険者だったが、先日引退して村の護衛を住み込みでやる様になった元冒険者のおじさんが、
人質に取られた村の人を助ける為に貼り付けにされ、
盗賊達の放つ矢に射られてハリネズミの様な状態にされていく様を……
村で1番の食堂の店主だったふくよかなおばさんが、
娘で村一番の美人だと言われていた、
私より5つ歳上のお姉さんを必死に庇って剣で串刺しにされる姿を……
私の隣の家のお姉ちゃんが、
綺麗な金色のウェーブのかかった髪を掴まれて泣きながら何処かへ連れて行かれる様子を、
痛めつけられて全身から血を流しながら……
無理矢理顔を其方に向けられ涙を流しながら見ている隣の家のおじさんを………
そして……
私が隠れている村の隠し倉庫の入り口の岩場から見える…………
"オカシラ"と呼ばれていた大きな男に何時間もひたすら…………
輝く様な蒼眼から光が無くなりほとんど呻き声しかあげなくなった…………
自分の母親の姿を…………
隠し倉庫は、村の飢饉の時のための食料などを保管する為の倉庫で、
どう言う理由かは分からないが村で産まれた者以外は誰も見えないし入れないそうだ……
深夜で警戒もしていなかった村人達は、
盗賊達の襲撃時ここに逃げ込むこともできずに蹂躙されたが、
少女は元冒険者だと言う母親に連れられて唯一此処に逃げ込むことができた。
しかし、母親は村の産まれでは無かった為に、
娘の私だけをこの岩場の隠し倉庫に押し込み、盗賊達と戦っていた。
『何があってもここから出ては駄目よ?貴女は私の宝物なんだから…大丈夫!お母さん強いんだから、盗賊なんて全員倒しちゃうから。』
と、紅い腰まである綺麗なロングヘアの髪をたなびかせて……
私と同じ蒼色の瞳で微笑んでくれていたお母さん……
……最初のうちは良かった…村の広場の中央にある岩場にある隠し倉庫の入り口でお母さんや歳上の青年が、
元冒険者のおじさんに村の男の人達が全員で襲ってきた盗賊を倒していた。
……切っ掛けは私と仲の良かった村の子供たちが盗賊に囚われて黒髪の青年が其方に注意を向けてしまった時だった……
その時……闇に紛れて背後から近づいていた盗賊の1人が無数の投げナイフを投げ、
それに当たってしまった村人達と青年が動かなくなってしまった。
それからはお母さんと元冒険者のおじさんだけが戦っていた。
全てが終わってしまったのは、
"オカシラ"と、呼ばれた3メートルぐらいある大きな男が現れてからだった。
「テメェら!情けネェナァ?こんな女とロートル相手にしてまだままごとやってんのか?」
"オカシラ"は圧倒的だった……
元冒険者のおじさんを、手に持った自分より大きな斧で吹き飛ばす。
そのままイヤな感じの笑顔で数人の盗賊を相手に戦っていたお母さんの元へと歩み寄る
「テメェら……こんなザコに手間取る奴ァ……いらネェッ!!……よっ。」
すると"オカシラ"は大きな斧を自分の仲間ごとお母さんに叩きつけた。
「……なっ!……かはっ!………………くっ………足が…………」
「……ん?まだ生きてんのか?……ん?おぉ?結構良い女じゃねぇか、どうだ?オメェが詫び入れて俺の奴隷になればイカしてやるよ。」
斧の直撃を受けたお母さんは足をやられてしまったのか動かない、
なんとか首だけを動かして目の前に立つ"オカシラ"を睨みつける
下品な笑顔を浮かべながら"オカシラ"は、最早抵抗する力の無いお母さんの紅い髪を掴みながら告げると
「はっ!バカ言うんじゃないよ!どうせ何やったってみんな殺すんだろ!そんな提案飲める訳…が…!?」
初めて聞くお母さんの怒気に満ちた罵声が聴こえた
ニヤッ、と笑った"オカシラ"がお母さんの髪を掴んだまま村の広場の一部に顔を向けさせると……
闘う力の無い村人が一塊に纏められている光景を見せられる……その周りには武装して剣やナイフなどを突きつける盗賊の姿……
……そこから地獄が始まった…………
まずお母さんが村の広場の中央……
私が隠れている隠し倉庫の入り口の目の前で……
装備や服を剥ぎ取られ……
暮らしていた村の人達や盗賊達の目の前で……
岩場に押しつけられながら上下に動くお母さんと何度も何度も目が合った……
何度も何度もごめんなさいと泣きながら私に向かって謝っているようだった……
それからどれくらい時間が経ったか判らないがお母さんは必死に抵抗していた……
しかし、遂にお母さんは呻き声をあげ時折ビクッと痙攣するだけになった……
その次に青年が手足の腱を切られて動けない状態にしてから幾人もの盗賊が剣で滅多斬りにした……
そして元冒険者のおじさんがハリネズミの様になってから遂に動かなくなった……
その後は村人達は解放された様だったが解放された瞬間に男が……老人が全員斬り殺された……
残った女に待っていたのは地獄だった……
泣き叫ぶ声……絶望の表情……鉄錆と変な臭い……
それからさらに時間が経った……
いつしか空は明るくなり……
動く村人だった"モノ"は誰も居なくなった……
1日1話を目指して書き始めてますが、
現在不定期の仕事の為、更新が遅れる場合も?
だんだんとほのぼのとした感じにしていきたいですが最初は……書いていて少しヤバイかな?
コメントや評価あるとモチベーション上がるかも?