研究所にて…
金曜の授業が終わり、俺は、ないアルの研究所に向かった……
研究所の真ん中には車が置いてある……なんて事ない、普通のセダンだ…
ヤツはこの車に色々取り付けタイムマシンを作る、なんてほざいてやがるんだが……
『アイヤ〜〜〜!!』
ないアルは奇声を上げながら作業をしていた……まあいつもの事だ……
「おい、ないアル!来たぜ、俺だ!」
「アイヤ〜〜〜!!シャチ!私の話聞いてくれないアルか!?
話したくてしょうがないアルよ〜〜!!」
「いつも聞いてんだろ。で、どうした?1分でも未来だか過去に行けたのか?」
「そ、それたけど…」
コイツはいつも微妙に濁点を抜いてはなす
つまり
「それたけど」は誤字じゃない、て事だ
「まだ試してないアルけど、
画期的な発明に違いないアルよ!光速回転力とタキオン粒子を……」
うわ、ワケ解んねぇ……
「アイヤ〜〜〜!!ないアルないアルふがももひょんげ〜〜……」
難しい物理の話をしてるみたいだが、頭の悪い俺には、そう言ってる様にしか聞こえねぇ……
「落ち着いてくれ、ないアル……
とにかく……その車で未来だの過去だのに行けるワケだな?
で、まだ試してねぇと……何で試してないんだ?」「アイヤ〜〜〜!!シャチ!
世界で初めての時間旅行は今まで私をサポートしてくれた素晴らしき友人と一緒に行かなきゃいけないアルよ〜〜!
思たから他ならないアルよ〜〜!」
「そうか!嬉しいぜ!やっぱりてめぇは最高のダチだぜ!じゃあさっそく…ん?」
ないアルは鏡に向かっていた
「私の師匠ハン博士の教えアルよ!
一流の学者たる者、どんなに忙しい時も身だしなみを整えなきゃいけないアルよ〜〜!!」
「ヤツは語尾に“ないアル”なんか付けねぇだろ」
ハン博士……本名阪田昌……オールバックで気取った髭を生やしたキザなオヤジだ…まあ、それ以前に物理学の大の権威者であるんだが…俺はなんか気に入らねぇ…
ともかく、ないアルは自慢のドジョウ髭を整えている……
まだまだ前置きみたいですね(笑)。