美咲クエスト
とある住宅街、怪しげな一団が歩いていた。機能重視型の背の高いガイノイド、タブレットを持った女子高生、アンテナを持った大学生、ビデオカメラを抱えた中年の男の四人だ。
美咲のガイノイドスーツから発信されているはずのビーコンを受信しようと、町を彷徨う美由紀たちだ。「ビーコン発信装置なんて時代遅れのものが、なんで機械娘についているんだ? 」と重いアンテナを持たされた松山が不平を言うと「パパがねえ、昔ラジコン飛行機に凝っていた時に河川敷で行方不明になった場合に備えてビーコンをつけていたんだって。その癖から今も機械娘の通信システムがダウンした時の為につけていたんだって。でもパパもいまさら使うとは思わなかったと言っていたけど」とアンテナが受信する信号を解析していた美由紀が言った。
残りの二人、聖美と横山はそんな二人に意味もなくついていたようにしか思えなかったが、「聖美さん、あなたはイエロージラフのメンバーに遭遇した際に私たちを守って、それと横山さんはもうすぐ付いている意味が判るわよ」といった。丁度目の前には警邏中の警察官がいた。
「君ら、いったいなんなんだね。ロボットと女子高生と青年と中年の四人組だけど怪しすぎるよ。身分証を提示しなさい」といわれた。美由紀は高価そうな財布の中から学生証を出した。「帝都工科大学付属高校三年、江藤美由紀さんだね。また難しいところに通っているのだね。で、なんで君達なにをしているんだ」と警官が尋ねると「私たち、高校の映画研究会でして町の中でお宝を探す場面を撮影しているのです。そこでカメラを持っている人は父の会社の人です」といって横山に来てくれるようにいった。
横山はよれよれの定期入れから社員証を出した。「サイバーテック東京本社社長室長代理、横山和明さんですね。この子が言うことに間違いありませんか? 」と聞かれ、そうですといった。
それにしても美咲がいるという確証もないのに、こんな住宅地で探すというのもおかしな話であった。




