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機ぐるみの女の子が連れさらわれてしまった  作者: ジャン・幸田
今日も一日頑張りましょう!
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ローズマリーの憂鬱

 エリカこと美咲はショックを受けたので裏で休んでいた。その間、ブースの中心で稼動していたのはローズマリーだった。この中には赤松聖美が内臓になっていた。


 このローズマリーは誰もが認めるほど華が無いガイノイドだった。大量生産するため工程の簡素化とコストダウンを進めた結果、平凡な印象を受ける外骨格だった。エリカなど他のガイノイドは女性らしいフェイスガードをつけているのに、それさえもなくのっぺりとした平坦な面だった。バイクのフルフェイスのヘルメットにカメラが付いただけと、いったほうが正しかった。


 その平凡な機体の機械娘にされているのが聖美だったが、その理由はミスをした懲罰ということもあるが、身長が高かったからということだ。そのことは知らない聖美は「なんで私はこんな綺麗でない機械娘にならないといけないのよ」と不満だった。


 ローズマリーの外骨格は手足がいまどき珍しい四角で、胴体も腹のところが蛇腹、背中には中に入りきらなかった装置がポット式で付いているというデザインで、新しいはずなのにどこか古めかしいデザインだった。


 その分価格が半分以下なので、ちょっとした労働を任せるぐらいなら買いたいと思わせる商品だった。もっともローズマリーの機ぐるみは様々なオプションを再現する必要があるので、エリカの機ぐるみよりも高性能だった。その点、パワードスーツと見た場合にはエリカは敵わないはずだった。


 そんな聖美を不憫に思ったのかのように薫は「もし嫌だったらやめてもいいわよ。私のほうから店長には口添えしてあげるから」といった。ただ本心では華のないガイノイドよりも一層のこと軍事用のカッコいいガイノイドに代えてもらいたかったからだった。


 「大丈夫ですよ。なんでも店長は三日間機械娘をやれば、別のガイノイドになっても構わないといいました。それまで我慢します」と言った。その言葉を聞いて薫も「ローズマリーは引っ込むのだからしばらく我慢しよう」と思った。


 しばらくして地下室から聖美が機械娘に調整される前に着ていた服がなぜかブースに届けられてきた。どうやら聖美のロッカーは本人しか開けれないので、対応してくれというもののようだった。その際聖美の社員証を見た薫は「あたしよりも美人じゃん! こんな綺麗な娘があのポンコツに入れられているわけなの」と、なんか惜しいような気がしてきた。


 それにしても美咲といい聖美といい、なんで綺麗な娘が機械娘にされないといけないのよ、と考えていた。彼女たちは薫よりも美人なのに。素顔のままでブースにいてくれたほうが今よりも来場してくれるのにと残念がっていた。


 さっき美咲は男に股間を触られた事にショックを受けたが、聖美はもし同じ事をされても平気ではないかと考えていた。なぜなら今の自分は機能重視の機械の姿をしているので、誰も気にしないから女として触られないので大丈夫だ、と半ば開き直っていた。

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