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電災都市  作者: あるふぁ
第二章『新宿クオム』
7/18

『新宿クオム』-4

 ギルドを後にした真とアリスは、セントラルロードを南へと進んでゆく。

 荒廃した都市の景観を縫うように続く道の先、靖国通りとの境界に、重厚なバリケードと無骨なゲートが聳えていた。


 ――『二番ゲート』


 歌舞伎町一番街のアーチに位置する『メインゲート』に対し、その補助的な役割を担うゲートは複数存在する。

 中でも、このゲートはメインゲートと同じくらい重要な箇所で、独特な構造を持つのが特徴だ。


 かつてここには、日本を代表するディスカウントチェーンの大型店舗があった。

 今もなお建物は廃墟とならずに残っているが、電災後の混乱を経て、その外観は大きく変貌を遂げている。


 ビルをぐるりと囲む鉄条網の張り巡らされたフェンス。

 仲見世通りのあたりまで伸びるそのフェンスには門が設けられ、そこを潜らなければ建物の中へは入ることはできない。

 門の前には監視塔があり、銃器で武装する警備員たちが目を光らせていた。


 当然、ここはただの廃ビルなどではない。

 新宿クオムを代表する交易所となっており、『クオムの台所』と称されるほどの重要な場所だ。


 有力なトレーダーたちが集うこのビルは、物資と情報が行き交う一大拠点へと生まれ変わった。

 この場所に限っては、新宿クオム以外の多くの者が物資の買い付けに訪れる。

 それだけに警戒も厳重で、外部の者はこの内側フェンスを越えて、新宿クオム内部に入ることは許されない。


 ――世界が崩壊した今、誰が敵で誰が味方かも分からない。

 銃を隠し持つ輩も珍しくなく、過去にも武装した侵入者による襲撃事件が幾度となく起きている。

 だからこそ、こうして厳重な防御が敷かれているのだ。


 真とアリスは住民カードを提示し、警備員の確認を経て門を通過する。

 建物の中へ入り、エレベーターなどという贅沢品は使えないため、階段を踏みしめながら、4階へと向かった。


 そこで待っていたのは――流暢でありながらも、どこか間が抜け、独特のイントネーションを持つ、非常に残念な日本語。


 「オオ、真、元気カ? B級仕留めたって聞いたヨ?」

 その男は屈託のない笑顔で真を出迎える。


「……それにしても酷い顔ネ。川でも泳いできたカ? 今の川とても汚い、おススメしないヨ?」


 ――ギルドでも散々弄られたが、ここでもこの言われようだ。


 真は苦笑しながら、心の中でぼやく。

(好きでこんな薄汚れた顔になったわけじゃねぇんだよ……)


 アリスは何と言えばいいのか分からず、ただ苦笑するしかなかった。


 鏡を見たわけではないが、どうやら想像以上に酷い有様らしい。

 それにしても、こんなツラでA.I.A.のオッサンに凄んだのだから、自分でも呆れる。


「いや……いくら暑くても、ドブ川で泳ぐ趣味はないよ」

 ……確かに帰り道、神田川の傍は通った。

 だが、今の東京で川に飛び込むような愚か者はいないだろう。

 何が流れ込んでいるのかも分からない汚染された水に、酔狂で飛び込むほど命は軽くない。

 

「それにしても王さん、相変わらず情報が早いね……一体どこで聞いたんだよ?」

 真は頭を掻きながら、半ば呆れ気味に尋ねた。


 ついさっきギルドに報告したばかりの討伐情報が、既に彼の耳に入っている。

 感心するほど、この男の情報網は広く、そして速い。


 クオムの至るところに、彼の目や耳となる者たちがいるのだろう。



 ――男の名は王明(ワン・ミン)

 その名を知る者は多いが、それが本名かどうかまでは、確かめた者はいない。


 彼は電災前、歌舞伎町でも名の知れた中華飯店を営み、いくつものビルを所有する台湾人の実業家だった。

 真とも長い付き合いで、高級中華のフルコースをご馳走になったり、風邪をひいた際には高価な漢方薬を届けてもらったりと、何かと世話になった恩人でもある。


 ――だが、彼には実業家の他に、もうひとつの顔があった。


 王明(ワン・ミン)――その名の裏には、台湾黒社会組織の日本総管、つまりこの国における台湾人グループの絶対的な支配者という肩書が隠されている。


 ――2000年代初頭。

 東京都知事の主導による『歌舞伎町浄化作戦』が始動した。

 目的は、歌舞伎町のアンダーグラウンドな部分を一掃し、健全な歓楽街へと変貌させることだった。


 暴力団や違法風俗店が一斉に取り締まられ、度重なる摘発の末、街は表向きクリーンになっていく。

 だが、それはあくまで『表向き』に過ぎなかった。


 2010年代に入る頃には、日本の暴力団だけではなく、中国、韓国、台湾、東南アジア、中南米、中近東――様々な勢力が暗躍し、歌舞伎町は実に国際色豊かな利権争いの舞台へと変貌する。


『東洋一の歓楽街』と呼ばれたこの街は、やがて『欲望の迷宮都市』、『外国人労働者の新租界』といった不名誉な異名を持つようになった。


 ――青龍刀を片手に大陸系の流氓(リュウマン)が、昼夜を問わずカチ込みをかける。

 相手は同じ流氓(リュウマン)だったり、他の外国人グループだったり、極道(ヤクザ)だったりと、まちまちだ。


 血生臭い抗争が真昼間の路上で当たり前のように繰り広げられ、正体不明の言語の怒号が響く。


 裏カジノにどっぷりハマって大負けしたバカは、朝を迎える前に忽然と街から姿を消す。

 男の口車に乗り、裏風俗から逃げようとした女は、あっさり捕まった挙句、見せしめに頭を丸坊主にされ、路上で客を取らされる。

 組織の女を唆したバカな男はビルの間で顔が潰され、変わり果てた姿で発見された。


 裏路地では足のつかない『飛ばし』の携帯電話が売買され、悪魔の粉(覚醒剤)から合成麻薬まで、あらゆる薬物を扱う外国人が目をギラつかせていた。


 美女に誘われて鼻の下を伸ばした間抜けは、シケたバーに連れ込まれ、睡眠薬入りのアルコールで呑気に乾杯した挙句、酔い潰れたところを身ぐるみ剥がされてゴミ捨て場に放り出される。


 そう……真が生まれる以前の歌舞伎町とは、合法と違法が混ざり合い、深淵と混沌が日常と化した街だったらしい――。


 2020年が近づく頃、かつて表舞台を牛耳っていた暴力団や外国人勢力は、法規制の強化によって次第に影を潜めていった。

 だが、それで秩序が保たれるようになったわけではない。


 むしろ、暴対法の網を掻い潜る『半グレ』と呼ばれる無頼の徒が台頭し、歌舞伎町は新たな混沌に包まれる。


 彼らは既存の極道(ヤクザ)とは異なる形で暴力を商売とし、時にそれをパフォーマンスとして売り出しながら、トラブルの種を撒き散らした。


 ――『トー横問題』

 歌舞伎町の片隅で未成年を巻き込んだ犯罪や搾取が横行し、連日ニュースを騒がせたのも、この時期のことだ。


 そんな蠢く無秩序の渦の中で、ひと際異彩を放った男がいる。


 王明(ワン・ミン)――王さん率いる台湾黒社会組織。


 彼は初めから、歌舞伎町との『共存共栄』を掲げ、街の住人たちに()()()として受け入れられる道を選ぶ。


 表向きは穏やかで、街の発展や秩序の維持に尽力する存在――だがその裏では、敵対勢力や秩序を乱す者に対し、冷徹な粛清をもって応じた。


 ――彼の名を聞けば、誰もが恐れ、慎重になる。

 暴力を売りにする半グレどもや、血の気の多い大陸系の流氓(リュウマン)ですら、表立って、彼と事を構えようとはしなかった。


 過去に一度、福建グループのチンピラが王さんの部下に手をかけたことがある。

 そのとき彼は憤怒し、報復として『歌舞伎町から福建人が消えた』と言われるほどの粛清を行い、それ以来、この街で彼に逆らおうとする愚か者はいなくなった。

 

 やがて彼は、歌舞伎町における裏の顔役として君臨し、『黒王』の異名とともに、畏怖と尊敬の双方を集めることとなる。


 そして電災――人類文明の崩壊を経た後も、彼は新宿クオムの立ち上げに多大な貢献を果たし、その影響力は揺るぎないものとなった。

 今や、この街で王さんの世話になったことがない者を探す方が難しい。

 誰もが彼の存在を意識し、ときには頼りながら生きている。


 

「|眼觀四面,耳聽八方《ヤングァン スーミェン、アーティン バー》……商売の基本は、どんな情報にも常に目を光らせておくことヨ」


 王さんがふと呟いた言葉に、真は思わず息を呑んだ。


 『|眼觀四面,耳聽八方《ヤングァン スーミェン、アーティン バー》』――目は四方を見渡し、耳は八方の声を聞く。

 これは、常に周囲に気を配り、あらゆる情報を掌握することの重要性を説く中国の古い格言だという。


 携帯電話もインターネットも使えない今の時代に、新宿クオム全域へと情報網を張り巡らせている王さんの凄まじさを、真は改めて実感した。

 彼の網は、常にこの街の四方を見渡し、八方の声に聴き耳を立てているのだ。


 

 「それでね、王さん……早速なんだけどさぁ……」


 そう言いながら、真は無造作に行軍嚢(ダッフルバッグ)を開け、機関部に傷を負った56式歩槍を取り出した。

 今日、B級レヴュラ(スカラベ)との戦闘で被弾した愛銃だ。


 カウンターの上に置かれた銃を手に取ると、王さんはひとつ溜息をつき、低く呟く。


「唉……太可惜了……。大事にシテたみたいだけど、コレもう使い物にならないヨ」


 抉れた機関部は、もはや修理のしようもない。

 それだけならまだしも、次の王さんの言葉が真の期待を打ち砕く。


「困ったネ……今、56式もAK-47も在庫ないヨ」


 真は軽く舌打ちした。


 ――AK-47に特別な愛着があったわけではない。

 ただ、この56式は、電災直後からずっと使い続け、手に馴染んでいた銃だ。

 手元に残った弾薬のことを考えれば、同型の銃を手に入れるのが最も理想的だったのだが、どうやらその目論見は外れてしまったらしい。


 ――これからもレヴュラを狩り続けるには、どう考えてもライフルクラスの銃器が必要だ。


 D級レヴュラが相手なら拳銃弾でも破壊する事は可能だが、有効な距離まで接近するのはリスクが高い。

 アウトレンジの距離から確実に仕留めるには、やはりライフルがいい。


 そもそも、拳銃弾で100メートルも200メートルも離れた敵を正確無比に撃ち抜くなんて芸当は、新宿が舞台の掃除屋(スイーパー)か、名高い大泥棒の相棒ガンマンか、はたまた世界一の殺し屋でもなければ不可能だろう。

 ……早い話、現実的ではないという事だ。

 


 サブマシンガンを愛用している者もいるが、真は確実に仕留められるアサルトライフルにこだわっていた。

 D級ならまだしも、C級レヴュラを相手にするとなれば、拳銃弾では心許ない。

 それに、この世界で手に入る銃器では、サブマシンガンのほうが却って入手しにくいのだ。


 だが、そんな真の様子を見て、王さんはふっと笑みを浮かべた。

 商人としての嗅覚が働いたのか、周囲に聞こえぬよう小声で囁く。


「イレギュラーでも、真がB級仕留めたのは事実ネ。となれば、報酬もそれなりに期待できるんじゃないカ?」


 その言葉に、真は一瞬考え込み、次いで納得したように頷いた。


 確かに、B級レヴュラの討伐はD級とは比較にならない危険度だ。当然、その報酬は格段に跳ね上がる。


 しかも、真はソロハンターであり、得た報酬の分け前に頭を悩ませる必要もない。

 となれば、全額を装備に回すこともできる。


 ……これを機に、いい銃器を揃えろ。

 王さんが言いたいのは、そういうことだろう。


 真は静かに息を吐き、王さんの言葉に了承の意を示した。


 「真は、イチイチ説明しなくても理解してくれるカラ助かるネ」


 王さんはそう言いながら、カウンターを部下に任せ、売り場の奥――頑丈な鉄扉で閉ざされたバックヤードへと真を誘った。

 このビルの4階から上のフロアは全て王さんのエリアになっているのだ。


 ここは銃器を扱う店の中でも、特に重要なエリアになっている。

 新宿クオムの外からも客が訪れる関係上、売り場には略奪防止のための強固なフェンスが張られ、バックヤードに至っては、許可なき者の立ち入りは固く禁じられている場所だ。

 

 通常はカウンター越しに買いたいモデルを告げ、手渡されるのが普通で、王さんとの付き合いがそれなりに長い真であっても、ここに入るのは初めての経験だった。


 尤も、新宿クオムの台所を担う大物トレーダー、王明(ワン・ミン)。彼の影響力の大きさを考えれば、当然、階から上のエリア全体が彼の管理下にあるのは道理かもしれない。


 鉄扉の向こうにある階段を上り、足を踏み入れると、僅かに湿った空気と火薬の残り香が鼻腔を掠める。

 室内は薄暗く、壁際に積み上げられた武器の数々が、その輪郭をぼんやりと光に浮かび上がらせていた。


 棚には、整然と並べられた銃器ケースの数々。

 王さんが取り扱う商品の中でも、最も品揃えが豊富な――そして最も価値のある――銃たちが、静かにその出番を待ち侘びている。


(……よくもまぁ、この混乱した世界で、これだけの武器を集めたものだ)

 感嘆と呆れの入り混じった思いが脳裏をよぎる。


 だが、それでも王さん曰く、「ここにあるのはほんの一部」に過ぎないというのだから恐ろしい。

 ――この場所以外にも、いくつもの隠し倉庫にストックを秘匿しているのだという。


 王さんはその一角に立つと、無造作にケースを開いた。


「これ、この間、うちの部下が在日米軍の基地から回収してきた一級品ネ。値段張るけど、品物は一流ヨ」


 真はそのケースを覗き込むと、そこに納められた銃の正体――それを一目で理解した。


 ――電災以前、散々遊んだFPSゲームでも愛用していた銃。

 親の顔よりも見慣れたフォルムが、鈍い光を帯びながら、今まさに新しい主を待っているかのようだった。


「M4か……。こんなに状態のいい出物が手に入るなんて、驚きだね」

 


 M4A1――アメリカ軍の制式採用を経て、世界中の軍や特殊部隊で使われ続けてきた、洗練されたアサルトカービン。

 ベトナム戦争時代に採用されたM16ライフルをベースに、その後継モデルとして1994年に米軍で正式採用された。

 M16ライフルの外観上の特徴でもあるキャリングハンドルを着脱式とし、様々なオプションが装着可能なピカティニーレイルシステムを採用。

 被筒(ハンドガード)も同じくレイル付きのものに交換が可能で、用途に合わせて様々なカスタマイズが可能となっている、スタンダードな近代銃器のひとつだ。


 5.56x45mmNATO弾を使用し、貫通力や命中時の破壊力こそAK-47より一歩劣るが、その分、反動が穏やかで制御しやすい。


 AK-47のような重厚さはないものの、滑らかで扱いやすい印象は、慣れ親しんだ56式とは違うが、これはこれで悪くない――新たな相棒として受け入れるには十分な手応えだった。

 


 感心したように呟くと、王さんは満足げに笑いながら言った。

「真、これいい機会ヨ。古臭いAK-47なんて、もうやめるネ? アメリカのM4にするいいヨ。パーツも手に入りやすいし、賢い選択ネ」


 確かに、電災前の日本は銃社会ではなかったが、実銃のパーツだけは、比較的豊富に流通していた。


 近年ではエアガンに取り付けるパーツも実銃用のものが増え、電災前には、名だたるメーカーの実銃用パーツがエアガン取扱店にずらりと並んでいたものだ。


 真も何度か手に取った事はある。

 ――ただし、その値段はエアガン本体よりも高くて手が出せなかったというオチ付きだったが。


 王さんは銃を手に取りながら、にやりと笑った。

「パーツの在庫があるものなら、組み込みまでやってあげていいヨ」


 王さんは、この新宿クオム内でも屈指のシェアを誇る銃器トレーダーでもある。

 合法か非合法かはさておき、電災前の日本国内に存在した銃器なら、ここに来れば大抵のものが手に入るとさえ言われていた。


 ……実際、今日、真がぶっ放した69式火箭筒(中国版RPG-7)にしたって、もともとは王さんの店の出物だ。


 それにしても、電災前に、どこの誰が、何のためにあんな代物を日本に持ち込んだのやら。

 ……いや、余計な詮索はやめておこう。


「もしM4を買うなら、もう56式の弾は要らないネ? それなら、手元にある弾薬、悪いようにはしないヨ。うん、いい取引ヨ」


 王さんは、笑いながら軽い口調でそう言ったが、その瞳の奥には鋭い計算が透けて見える。


 尤も、真としても、新しい主銃器(メインアーム)を調達する必要があるのは確かだった。

 どの銃に乗り換えるかはさておき、いずれ56式を手放す時には王さんから買うつもりでいたし、彼の売り込みに押し切られているわけでもない。

 むしろ、商談に乗るのは当然の流れだった。


「……わかったよ、買うよ」


 半ば諦めのように言うと、王さんの口角がぐっと上がる。勝負が決した瞬間の、確信に満ちた笑みだった。


「でも、今手持ちがない。それに、こんなに状態のいい代物だ。どうせ高いんだろう?」


 真がそう言うや否や、王さんは手際よく電卓を弾く。


 提示された金額が目に飛び込んできた。

 ……うん、安いとは到底言えない。


「真、これはいい買い物ヨ。後悔はさせないネ。デモね、せっかくなら……もっといいモノ、あるヨ?」


 まだ何か売り込むつもりらしい。真の眉がぴくりと動く。


 おいおい……まさかB級レヴュラ討伐の報酬を、根こそぎ吐き出させる気か?


 わかってはいるが、これが王さんのいつものやり方だ。

 

 あれもこれもでは到底金が続かない。

『まとめていくら』の金額に物怖じし、購入意欲を削がれ、何も買わずに帰ってしまうことがないように、お目当ての物は購入するように仕向ける。


 そして、一度お目当ての物の購入を決断し、財布の紐が緩んでいる僅かな瞬間に「いいものあるよ」と、追加で物欲を擽る品物を勧めてくるのだ。


 そんな真の警戒などお構いなしに、王さんは満足げな笑顔を浮かべながら、新たなケースを取り出した。

今回と次回は『鉄砲』なお話がメインです。

『新宿クオム』での生活があまりにも特殊すぎるため、

少し中だるみのようになってしまうのは否めないのですが、

この、人類の遺された砦のことはきちんと書きたいと

思いましたので。

あとは、廃退感や場末感、暗くドロドロした雰囲気を

持たせて書いています。

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