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ジョーーーン



モクモク草の煙が広間全体にゆっくりと充満していく中、ケルベロスはその異変に気づいた。三つの頭がそれぞれの感覚を働かせ、周囲を確認し始める。その中の一つの頭が、広間の隅でピクニック気分で寝転がっているジョンたちを見つけた。


「人生って素晴らしいなぁ」と、エリックが空を眺めながら呟き、ジョンもまた、幸福そうに転がっていた。


しかし、ケルベロスの視界にその姿が映ると、リリスたちへの執拗な攻撃を一旦止め、ジョンたちに向かって突進してきた。だが、その足取りにはどこか不安定さがあり、ヨタヨタとよろける様子が見て取れた。


「何が起こっているのですか…?」リリスは突然離れていくケルベロスに驚きつつ、辺りに漂う匂いと徐々に濃くなる煙を感じ取った。


「モクモク草の煙…!」リリスはその正体に気づき、すぐにゴルドに指示を出した。「ゴルド、いったん引きましょう。この煙、幻覚を引き起こすかもしれません。私たちも巻き込まれる前に距離を取らなければ…。」


ゴルドは頷き、リリスと共に広間の壁際へと移動した。彼らは体勢を低くし、さらにケムリを吸わないように障壁魔法を張った。


一方、ケルベロスは煙の影響で混乱し、三つの頭がそれぞれ別々の幻覚を見ているようだった。その中の一つの頭が、無防備に寝転がっているジョンを見つけ、猛烈な力で吹き飛ばした。


しかし、驚くべきことに、他の頭の一つがすぐにジョンを回復させた。どうやら、ケルベロスの頭たちはそれぞれ異なる幻覚に惑わされ、仲間を敵と勘違いしているようだった。


ジョンは空中に吹き飛ばされては、すぐに回復されるという奇妙なループに陥っていた。彼は何度も地面に叩きつけられ、その度に回復し、再び空中に投げ出される。その間、彼の顔には奇妙な笑みが浮かんでいた。


「ジョーーーン!!!」隙間から外の様子を見ていたラリー達が叫び声を上げるが、彼の耳には届いていないようだ。ラリーたちの焚いたモクモク草の煙は、想像を超えた形で広間全体に影響を及ぼしていた。


その結果、ケルベロスとジョンの奇妙な戦いが、広間の片隅で繰り広げられ続けていくのだった…。



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