昨夜の記憶
東の大樹海に転送されたラリー、ダン、リアナの3人は、しばし周囲を見回していた。森の中は静寂に包まれ、鳥のさえずりや木々のざわめきが耳に心地よく響いていた。しかし、その静けさが逆に不安を呼び起こす。
ラリーが呟く。「俺たち、昨夜は一体何をしてたんだ?」
ダンがカバンをゴソゴソと探り、昨夜の残骸と思われる地雷のレシートを見て。「あぁ、これで思い出したぜ…森中に地雷を仕掛けたんだ!」
リアナが驚きの声を上げる。「はぁ!?なんでそんなことしたのよ!」
「そりゃあ、あの時は勝つためには何でもやる気だったんだろうな…でも、今じゃどこに仕掛けたか全然覚えてないんだよ」とラリーは苦笑いを浮かべながら答える。
このままでは、森中どこに踏み込んでも爆発の危険がある。状況は非常にまずいが、ラリーは突然思いついたかのようにニヤリと笑い、「これ、実はチャンスかもしれないな」と口にする。
「何がチャンスよ、頭おかしくなったの?」とリアナが即座に突っ込む。
「いや、さっきの会場で見かけた実力者たちを思い出してみろ。地雷を無効化できる奴や、そもそも気にしなそうな奴らは、20チームもいなかったはずだ。だから、こうしよう。とりあえず、ウサギ型の魔獣やネズミの魔獣を1匹だけ狩って、その後は安全な場所に身を潜めるんだ。そしたら、俺たちが何もしなくても、地雷のおかげで勝手に他のチームが脱落していくだろう。これで上位20チームには残れる!」
リアナは呆れた表情でラリーを見つめ、ダンは少し考えた後に「まぁ、それも一理あるかもな」と同意した。
すぐに、近くにいた小さなモグラ型の魔獣を手際よく狩った3人は、地雷のリスクを避けるために、高い木の樹洞を見つけ、そこに身を隠すことにした。木に登り、広がった樹洞に身を沈めた3人は、ようやく少しだけ安心することができた。
「さて、暇だし、リラックスでもしようぜ」とラリーが提案し、3人はモクリラ草(モクモクリラックス草)を取り出し、大量の煙をだして少ない量でも全員が気持ちよくなれるというモクリラ草を吸い込み始めた。
徐々に、彼らの体と心は緊張から解放され、穏やかな気分に包まれていった。しかし、その安らぎも束の間のことだった。
リアナがふと何か異様な雰囲気を感じ取り、周囲を見回すと、樹洞の奥から巨大な影が迫ってくるのを見つけた。
「おい…これって…」
リアナの言葉を遮るように、巨大なグリフォンが姿を現した。凄まじい威圧と共に羽を広げるその姿は圧巻であり、3人は一瞬で酔いが吹き飛ぶほどの恐怖に襲われた。
「やばい、ここは…この森の中でも恐れられているAランクの魔獣、グリフォンの寝床だったのかよ!」とリアナが叫び、3人は一斉に樹洞から飛び出した。
果たして、彼らは無事にこの危機を乗り越えられるのか?次回、怒れるグリフォンとの一戦が幕を開ける。




