参加者達の様子
ラリーたちは、ジョンたち「チーム騎士団」への悪口をぶつぶつと吐きながら、会場をぐるりと見渡した。これだけ多くの人々が集まる大会は初めてだったため、自然と興奮が高まる。
「なんだよ、あいつら…。騎士団なんて名前だけで威張りやがって…」ラリーは悔しそうに吐き捨てた。
「まぁまぁ、ラリーさん。あんなの気にしてたら大会に集中できないわよ」とリアナが少し呆れたように言いながら、周囲に目を向ける。
会場内には、実にさまざまな参加者たちがいた。国中から集められたというだけあって、その顔ぶれも多種多様だ。
たとえば、一際目を引くのは巨大な斧を背負った筋骨隆々の戦士。彼の腕はまるで丸太のように太く、近寄る者を威圧するような雰囲気を放っていた。
「あいつ…まるで山みたいだな…」ラリーは驚きとともに呟いた。
その隣には、真っ白なローブに身を包んだ美しいエルフの女性が立っていた。彼女は静かに目を閉じ、祈りを捧げるように何かを口ずさんでいる。彼女の周りだけ、まるで時間がゆっくりと流れているかのような静謐さが漂っていた。
また、ある場所では、3人の盗賊風の男たちが小声で何やら密談している。彼らは誰もが鋭い目つきをしており、その目は常に周囲の動きを警戒しているようだった。
「色んな奴がいるな…。どいつもこいつも強そうじゃねぇか」ラリーは不安と期待が入り混じった表情を浮かべる。
さらに、遠くには、可愛らしい見た目の少女が魔法の杖を抱えて、一生懸命に何かを練習しているのが見えた。彼女の杖からは時折、鮮やかな光が放たれ、周囲の人々の注目を集めていた。
「可愛い顔して、あの魔法…こりゃ油断できないね」リアナはその少女を見ながらそう言った。
そして、ふと目に留まったのは、一見すると普通の農夫のような格好をした老人。しかし、彼の背中には奇妙な形の武器が見える。彼は静かに座り込み、大会の開始を待ちながら、老眼鏡越しに周囲をじっと観察していた。
「ただの農夫じゃなさそうだな…」ダンが珍しく慎重な口調で言うと、ラリーも頷いた。
「こりゃあ、俺たちも気を抜いてられないな…」ラリーは自分たちの周囲をもう一度確認し、気を引き締めた。
大会の開始が近づくにつれ、会場の緊張感が徐々に高まっていく。ラリーたちは、彼ら自身の力だけでなく、この大会に集まった全ての参加者たちの実力を感じ取りつつ、自分たちがどこまでやれるか、試す覚悟を決めたのだった。




